第97話 行動開始

精神魔法を習得して、俺は、しばらく屋敷を開けると屋敷を守る執事のセバスチャンとパーティーメンバーに告げた。

もちろん危ない事はしないから安心してと付け加えることにする。


パーティーメンバーがなんだか心配そうな顔をしていたが、特にアリシアの顔を見るのが、つらいくらい。


もう街中でも戦争に突入すると噂がひっきりなしに飛び交っている。

しかも狙われるのは帝国と近い村から狙われて襲われたり、切られたり、火をつけられたりしていく。

正規軍でも統制が取れていれば女性を襲うことはないが、全員が、そうだとは言えない。

主人が奥さんを守ろうとして、殺されることも普通に起こりえる。

という事は、以前、訪れたソフィアの村から狙われていくのが必死なんだ。


もちろん、それだけじゃなく帝国と接しているのは村も俺の両親がいる村もある。


両親を俺の屋敷に呼ぼうかと思ったけど、パーティーメンバー全員の親を呼ぶ事は、信じてもらえない場合もあり、死ぬなら自分の村で死にたいという人もいるから、なかなか難しいことなんだ、今の時代。


交通手段があまりなく、今は戦争に備えるために馬車を呼んだってこない。


あとは、歩いてくるしかないんだ。


もちろん俺は転移魔法が使えるから瞬間的に村には行ける。


家族全員のものを呼んでくるのは簡単なことだけど、村単位で読んでくるわけにはいかない。


俺の村だって、ソフィアの村だって、多くの人がいるから。


俺は出発の前に、見送ってくれたパーティーメンバーの一人ひとりを見て、最後にアリシアの顔を見た。


アリシアの顔は、最高の笑顔とは言えないけど、俺に笑いかけてくれていた。


もしかしたら、これが最後の別れになるかもわからない。

失敗は、たぶん 死 だろう。


もっと自分が、うまく立ち振る舞えて、万能のようなヒーローであればいいけど。


そんな人なんか、ここにはいない。



俺が歩いて屋敷から遠ざかっていくと、振り返ってみるとアリシアだけが、まだ立って見ていた。


ー ー ー ー


俺は馬を使うよりも、自分の足で王都の門まで来た。


馬を使ったり馬車を使うことも考えたが、そこまで戻らなければいけないので、自分1人で移動したほうが効率的だろうと思ったからだ。


パーティーメンバーが一緒に行動してくれた方が心強かったが、危険が必ず伴う。


いつかは守れない時が来てしまうかもわからない。


今の俺の瞬間転移の能力だと、少し木の上に登ったり見える範囲だったら瞬間的に木の上からでも移動ができる。


また山肌のような斜面だったら、目に見えるので、すぐに転移は、可能だ。


だから馬で行くよりも早い。


もちろん馬と一緒に転移にすることも考えたが、馬が転移で初めての転移で、ふらつくこともあるから。

馬が転移でふらついてしまうと、休まなければいけなくなるので、それだけロスが生じる。


俺はまず、以前、行って知っているソフィアの街の近くに転移してみる。


できるだけ人には見られない方が良いので、見晴らしが良い所ではなくて大きな木の近くに転移してきた。


村の入り口から多くの村人が荷物を持って、どこかに行こうとしているみたいだ。


高いところから見渡せる、物見やぐらに人は立っていない。


家族とともにどこかに行こうとしているんだろう。


できるだけ帝国の近くから離れて、どこかに行くために徒歩で向かっていると思われる。

どこかに行ける人は良い方だ、どこにもいきあてもない人も家族もいるから。

雨を防げる所に行きつけるのか?



俺はさらに、できるだけ帝国の近くに行くために、転移を繰り返していく。

そして王国と帝国の境界線の塀がある街に来た。


つまり、ここがオーリス王国の端になる。塀と言っても国中にある訳ではない。

塀は途切れている

この塀の、どこかから帝国兵が攻め込んでくる。


塀を乗り越えるか、壊して入ってくるのか、隙間から入ってくるのか?。


境界線の街には、兵士や騎士などが多くいた。


この街はアントンシティーと言うらしい。

さらに数10キロ行ったところに、攻め込んでくる国の都市、ヨークシティーと言う街がある。


しかし国境といっても道がある街路以外は塀がないところもあるので、たぶん、塀がないところから侵入してくると思われる。


どこから侵入してくるか分からないので、俺はさらに国境を越えることにした。


街から離れて、大きな木の上に登って、帝国の領土を確認して、を繰り返していく。

国境を越えて数キロきたところヨークシティーでは、まだ兵隊は来ていない。


さらに進んでいく。


王国の国境から50キロぐらい来たところで、500人規模の兵隊がいた。


そしてさらに、90キロ後方に、3000人規模の兵隊がいる。


と言う事は500人規模の兵隊は先遣隊かなと思う。



俺は位置を確認するために、どれぐらいの兵隊が動いているのかということも確認しなければいけないし、どの方面に行くのかということを知らなければいけないので、さらに帝国を進んでいく。

本隊はどこにいるのか?


普通は本隊の中に、指揮官がいるはずだ。


指揮官が、将軍の場合もあるけど、王子だったり、王様だったりといろいろ違うから。


それを、まず先に確認する必要があるから。

王城まで忍び込んだら、王様がいなかったと言う場合もあるから。



帝国は独裁的な王様で有名だから、多分、現場で指揮を取るために王様が出てきていると思われる。


王様1人で済めばいいけど、上層部は人が多くいる場合があるから、探さないと、時間がない。


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お読みくださりありがとうございます。

感想、ブックマーク、評価も、ありがとうございます。

励みになっています。


誤字脱字がありましたら申し訳ありません。


読んでいただきありがとうございます。

これから、どんどん面白くなりますのでよろしくお願いします


順次、書き直しをしています。

いままでスマホで作成していたんですが、勝手に変換されてしまい誤字が多くたっていました。

時間はかかりますが、誤字脱字、余計な文章を修正していきます。


よろしくお願います。

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