第4話  犯人を1週間で挙げろとな

 当初、決められた事件担当教師と生徒会で対策を取る事になっていたらしい。そこを間中がどう捻じ込んだのか1週間で私が犯人を挙げるという話になったとのことだった。


「1週間だと?しかも犯人挙げるって。で、もし私に犯人が挙げられなかったらどうなるんだ?」


間中の手元のキャラメルチョコの包み紙は今度は百合になっていた。いやどうでも良い。


「生徒会とやる気のない教師がする事なんて決まっているでしょ。こういう事がありました。2度とやってはいけません。誰か心あたりがある人は申し出て下さい。的なキャンペーンを張って誰も出てこなくて、やっぱり幸太朗がやったな的な雰囲気のなか、数学班ざばー幸太朗ざばー。」


ざばーの度にいちいち首を切る手つきをつける間中をみて幸太朗はビクビクと怯えた顔をした。


「なぜ1週間?」


「1週間しかそのキャンペーンの始まりを阻止できなかったんですよ。文化祭で忙しくなる前に解決というね。」

 

文化祭は6月の第二週の土日に催される事になっていた。


「なら、出来るだけ速やかに整理してやれる事をやるしかない。」


少し情報収集と整理が必要だ。


「間中、私もとりあえず生で、粘土細工をみたい。あと現場はまだ維持されてるのか?」


「粘土細工とマミュマミュと取られた持ち手は生徒会室に保管されてるんですが、音楽室は授業で使うので片付けられてしまってますね。」


「分かった。あと、私は吹部の奴、全員から話を聞きたい。吹部の顧問に話をつけてくれないか?」


「いいけど、話しますかね?」


「大丈夫だ。うちの部には細田がいる。」


「あーなるほど。」


間中が納得した所で、


「俺は何する?」


幸太朗が口を挟んできたが、


「お前は大人しくしてろ。ま、あとで、木原については隅から隅まで吐かせるがな。」


容疑者を彷徨かせるうろつかせるわけにはいかないじゃないか。



 

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