第10話 恋愛フラグ

「すいません。痴漢ですよね?」


そう思い横の方を見ると、そこにいた少女は茂木莉奈だった。



「あぁ?何だお前!俺を痴漢扱いか!?」

「痴漢扱いではありません。実際に痴漢をしているのを見たので、」

「うるせぇな!クソガキが口出しすんな!」

「認めるんですね?」


その言葉を言った瞬間、男はポケットからナイフを出した。


幸い、ちょうど乗客が少ない時間だから被害者は出ないはずだ。


「これはお前が悪い…死んでも恨まなないよな?」


そしてボクに降りかかる。


「これで暴行罪ですね。やっと正当防衛になるわぁ〜。いくぞこの野郎。」



何故ここでボクの口調が変わったのか…

それはボクの怒りが割と頂点に達したのと同時に、尊敬される筋合いはないということ。


敬語自体は尊敬される人になりなさいと祖父から言われて始めたものだったからだ。



「おっと、危なかった。そんな振りかぶり方じゃダメだよ。」


男の手を寸前で掴み、それを思い切り手の角で叩いて痺れさせた。


「何をしたんだ?」

「痺れさせただけだよ、まぁお前をもう捕まえるから意味ないけどな。」


そう言い、ボクは男の脛に強めのローキックを入れた。

男は前側に崩れた。

そこをボクは手を掴み行動不能にさせた。



 〜〜〜



他の乗客が警察を呼んでいてくれたらしく、男はその後警察に連行されていった。


ボクとモギさんも事情聴取された。


「ミオくん…こわかったよぉ〜。」


彼女は体験入部の時、ボクのことをモリミオと読んでいた。


何故だろう…



 〜〜〜



その後はあっさり男はわいせつ罪と暴行罪で捕まった。


警察の人から聞いた話では、男は痴漢をした後ナイフを持って脅しレ○プをしようとしていたと…

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