第3話 大事な話
「ただいまー。」
「レイさん、おかえり。ミオくんならもう帰っているよ。」
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「それで大事な話というのは…」
「はい…大事な話…」
「ミオくん…」
「はい…」
「レイさんを僕にください!!」
「………えっ?ケイスケおじさん…それって…」
「必ず、ミオくんも含めて、レイさんを幸せにします!だからどうか!レイさんを僕にください!」
「なんで、今なんですか?今まででもチャンスはたくさんあったのに?」
「実は、この間、妻と離婚したんだ。妻の浮気でね。僕には1人、幼い娘がいるんだが、僕は仕事もあるからその子をきちんと見ることはできないんだ。」
「なら、奥さんの方に親権を渡してもよかったのでは?」
「それも考えたんだ。でも、あんな妻には娘を預けることはできない…」
「そうだったんですね。」
少しは考えた。
もし、ここで引き下がってしまったら、ケイスケおじさんとの関係は悪化してしまうかもしれない。
それは母さんも、そして娘さんも困ってしまうだろう。
「はい…ボクの母をよろしくお願いします」
「ミオくん、いいのかい?」
「はい。ケイスケおじさん…いやもうお義父さんになりますね、お義父さんがいればボクもとても心強いです。」
「ミオくん…ありがとう…ありがとう…」
お義父さんは少し涙目になっていた。
ーーーーーーーーその後ーーーーーーーー
数日後、母さんとお義父さんは婚姻届を出した。
これでケイスケおじさんとも正式な親子になる。
「お邪魔しまーす。」
「ミオくん。もうここは君の家にもなるんだから、そんなによそよそしくしなくてもいいんだよ。」
「はい…」
「父さん、その人が連れ子?」
「あぁ、この子がミオく「男なんて聞いてないっ!父さんの嘘つきっ!」
幼い子というより、ただのクソガk…
ここまで言ったら怒られそうなのでやめよう。
「ボクが男って伝えてなかったんですか?」
「実はな、あの子、チカというんだが、あの前妻の浮気の件から男嫌いになってしまってね、最近は学校にも行ってないんだ。」
「もしかして、遠回しにボクになんとかしろって言ってますか?」
「わかっちゃった?」
図星らしい。
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