第101話 希望の未来
「流石に、サラ達を連れて行くのはここ迄だな」
皇帝の依頼により、俺達チーレムは深淵の洞窟の探索をしていた。
「むうぅ……まだやれると言いたい所じゃが……ここまでの様じゃな」
ダンジョンは先に進めば進むほど、モンスターの強さと数が増していく。
今いる場所のモンスターは全て最上級であり、しかも大量に襲って来るのが当たり前になって来た。
さっきも10匹以上のモンスターと遭遇し、サラは完全に足手纏いと化している。
この先さらにモンスターのレベルが上がり、数が増えれば本格的に邪魔になって来るだろう。
それが分かっているからこそ、サラも口答えしないのだ。
「じゃあテレポで送るから、大人しく家で遊んでろよ」
「いやまて。送るならパマソーの所にするのじゃ。奴から錬金術を習う」
そういや錬金少女になるとか息巻いていたな。
おれはアナライズがゴミだったので、もう錬金術には毛程の興味も無いが。
「いきなり行ったら迷惑だろ?研究の邪魔にもなるだろうし」
「あ奴はその様な些細な事を気にする器の小さな女ではない!」
器ねぇ……
まあ確かに大雑把な性格ではあったけども……
――って!
今女って言ったか!?
「パマソーって女なのか!?」
「なんじゃ、カオスは気づいておらんかったのか?スケベの癖に鈍いのう」
「失敬な!誰がスケベだ!」
俺はただ純粋にオッパイが好きなだけだ。
無垢な赤子が母性を求めるがごとし!
「あの錬金術師は胸がなかったから、しょうがないべ。カオスはでっかい胸にしか興味ないべな」
なんてこったい!
まさかベーアに俺の隠していた性癖がバレていようとは!
やはり普段からじろじろ見ていたのが不味かったのか……
そういう事は一切気にしない性格だと思っていたのに、騙された!
……取り敢えず言い訳しておこう。
「ベーア、それは違うぞ。俺は可愛良い子にぶら下がってる、大きな果実が好きなだけだ。誤解しないでくれ」
「その説明では全く誤解に聞こえんぞ?まったく、変態が傍に居たのでは妾もうかうか大人にはなれんな」
「ん?大人?成長期なのか?」
「んむ。後100年もすれば、妾も立派なレディじゃ」
成人まで200年かかるとか、成長遅すぎだろ。
来年の事を言うと鬼が笑うと言うが、100年後の成人の話はいったい誰が笑うと言うのか?
俺か?
俺が嘲笑えばいいのか?
「しかも妾はエルフの上を行く上位種のハイエルフ。エルフは胸が立派な物が多いが、ハイエルフである妾の胸は更にそれを超える!」
なんと、ニーアさん以上の巨乳が約束されているのか。
約束された勝利の巨乳……おお、神よ――100年後が死ぬ程楽しみです。
まあ半分アンデッドですけども。
「そうなったからと言ってガン見するでないぞ!マナー違反じゃ!」
「あ、あったりまえだろ」
無理です。
ガン見します。
だから早く大人になってください。
「早く
「さて、それじゃ再開するとしようか」
未来への展望が膨らみ、俺は晴れやかな気分でダンジョン探索を再開する。
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