第三話 〈王の器〉
〈王の器〉についてわかっていること
僕が先代国王の父上から継承した〈王の器〉は規格外のスキルだ。
一言で言うなら「ぶっ壊れ性能」である。
こんなシロモノをどうして僕なんかが継承することになったのかは今もよくわかっていない。〈王の器〉が継承者を選ぶ、って話だけど、選ばれるような心当たりは皆無なわけで……。
それはさておき、現時点で僕が〈王の器〉について把握しているのは以下の通り。
〈王の器〉は王国建国以来、千年の時をかけて歴代の王が積み上げ研鑽を重ねた
〈王の器〉の
|
などなど。
他にも数えきれないほどある。
普通なら
つまり、最強の剣術と最強の魔法を操る完全究極生命体になれるわけだ。
とはいえ「ぼくのかんがえたさいきょうのおうさま」になるには職能と技能を全て理解・把握する必要がある。だがその数が半端じゃないのだ。千年分の蓄積の中には意味不明なスキルも混じっていて「完全に理解した」と言うにはまだまだ時間がかかりそうだ。
他にも、職能に紐付かない汎用スキルも別途まとめられている。
《
汎用スキルはどの
でもそれだけじゃない。
〈王の器〉にはまだ続きがある。
あるんですよ……。
千年かけて歴代の国王がスキルを鍛えている間に獲得したであろう
要するに僕の、
ただ、異様に数が多い。
千年分蓄積されているから。
全部を合算してみると、とんでもないことになっていた。
__________
HP:+99%
MP:+88%
STR:+122%
AGI:+91%
DEX:+131%
VIT:+107%
INT:+98%
__________
デタラメな強化である。
僕の
〈王の器〉の中身を知れば知るほど父上が完璧超人だったのも頷ける。コイツを十全に使いこなせたなら、稀代の名君と呼ばれるのも当然だ。
父の名に恥じぬよう、僕も努力しようとは思っている。
「でも、僕に使いこなせるのかどうかはわかんないよなぁ……」
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