#14. Jogging with a friend
次の日の朝、俺はいつも通り6:30に起き、いつもの公園へとジョギングをしに家を出た。今日は一つだけいつもと違うことがある。それは、清太の家に寄って一緒にいつもの公園までジョギングすることだ。昨日、俺は清太の家が俺のジョギングコースの途中にあるのを知ったから、清太と一緒にジョギングをしようと清太を誘ったのだ。清太は喜んで俺の提案にのってくれた。
6:40。
俺は清太の家に着いた。家に着くと、彼は家の前で簡単な準備運動を行っていた。
「おはよう。清太」
「あ、おはよう」
清太は俺の挨拶に気付き、準備運動を止めた。
朝の挨拶はとても気分が良い。「おはよう」という一言を発言したり、聞いたりすることによって元気が出てくる。今日も一日頑張ろうと。
「じゃあ、行くか?、清太」
「うん」
俺たちはその場からいつもの公園へと一歩目を踏み出した。
「清太、足早いな」
「ありがと、そう言う拓也も早いやん。高校は陸上部にでも入るのか?」
「いや、俺は野球部に入る。中学時代、俺は野球部だったからさ。それに俺は野球が大好きだし。清太こそ、何部に入るの?」
「俺はバスケ部に入ろうかと思ってる。野球を観戦するのは好きだけど、一応、中学時代はバスケ一筋だったからさ。それに、
「もしかして、清太って西村さんのこと好きなのか?」
「い、いや。好きとかではない。ただの幼稚園の頃からの幼馴染。そ、それより、公園まで競争しようしようぜ」
清太は少し動揺していた。実際、顔が少し赤くなっている。なんか、可愛いかも。
「おい、話そらすよ。まあ、いいや。その競走、のった。負けはジュース一本奢りな」
「ああ。良いぜ」
「じゃあ、行くぞ。よーい、スタート」
明るい日光が体に降り注ぐ。周辺の住宅からは朝食の良い匂いがしてくる。これは、目玉焼きかな。俺たちは早朝の雰囲気を味わいながら、ゴールの公園へと加速した。
「勝ったー!」
「ま、負けたあ」
俺たちは共に息が切れている。俺たちは一度深呼吸をして、息を整える。
「く、悔しい。中学時代、野球部の中で一番足が速かったこの俺が清太に負けるとは。流石、バスケ部か」
「どうだ。見たか!?約束通り、ジュース一本奢りな」
「ああ。約束は約束だ。何が良い?」
「そうだな、運動したあとだし、スポーツドリンクで」
「分かった。清太はその辺のベンチで座っててくれ」
俺は自販機の方へと向かい、缶のポカリスエットを2本購入しベンチの方へと行く。しかし、そこには清太の姿がどこにも無かった。
「清太?どこだ?」
俺は何回か清太の名前を呼ぶが、返事はない。
どこ行ったんだ、清太の奴。
10分ほどベンチで休みながら清太のことを待っていたが、彼が戻ってくる気配が一向にない。俺は左手首に付けてる腕時計を確認すると、時刻は7:10を回っていた。
仕方ない。あとで、学校で聞いてみるとするか。
俺は仕方なくベンチから立ち上がり、2本とも飲み終えてゴミ箱に捨てると、家へとまたジョギングをし始めた。
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