#05. Killer Lord's Whereabouts

 俺は夕飯を済まし、風呂に入ってる時に小さなことだが一つ気づいたことがあった。それは、暗魔キラーロードの居場所についてだ。明確には分からないが、彼は間違いなく日本のどこかにいる。その証拠付けとなるものが暗魔キラーロードから受け取った一通の手紙だ。


 まず一般の人が俺に探偵依頼をするには、リナイエが光龍術こうりゅうじゅつで作ってくれた特別な郵便ポストに依頼内容が書かれた手紙を出さないといけない。その郵便ポストは、東京、大阪、博多、千歳、沖縄の5箇所にしか設置されていない。だから、海外から俺に依頼することは代人に頼まない限り不可能なのだ。しかし、手紙を出したあとに差出人が日本国外に行ってしまうと、手紙が自動消滅されるようになってる。それは、その郵便ポストには特別な仕掛けが仕込まれてるからだ。だから依頼主本人が海外在住でも殆どの場合、代人よりも重要な情報を持っている依頼主本人が日本に来日して手紙をポストに出している。


 ここで思ったのが、受け取った手紙の文体からして暗魔キラーロードが代人に手紙を出すように頼む可能性が低いと思ったのだ。つまり、仮に暗魔キラーロードが海外在住でも、暗魔キラーロードは自ら手紙を出したのではないかと思った。と言うことは、全国5箇所に設置されている特別なポストの近くに俺が設置した防犯カメラを調べれば暗魔キラーロードの素顔が分かると思ったのだ。



 俺はリナイエに伝えるために急いで風呂から上がるとリナイエに電話をかけた。


 「もしもし、リナイエ?一つ暗魔キラーロードについての手掛かりが一つ分かったぞ!」

 「ほんと?やるやん、拓也」


 俺は少し大きな声でリナイエに報告すると、リナイエに褒められた。この時、俺は少し嬉しかった。


 「それでだな。暗魔キラーロードの居場所は日本だと思ったんだけど‥‥‥」


 俺がこのあとに根拠も同時に述べると、リナイエもあっさりと納得してくれた。


 「私も気づかなかった。なるほどね。確かに、あの手紙の文体からして暗魔キラーロードが代人に頼んだりはしないと私も思う。それじゃあ、土曜日に新たな拠点探しの他に防犯カメラも一緒に確認する?」

 「そうだな、そうしよう。防犯カメラの確認は新たな拠点で確認しよう。だからリナイエ、パソコンを一台持ってきてくれるか?俺も持ってくから」

 「了解。じゃあおやすみ、た‥‥‥」

 「あ、待って!」


 俺はリナイエの発言を途中で切り、もう一つ伝えることを忘れていたことに気づいた。


 「今電話繋いでるからついでに土曜日の集合場所を伝えたいんだけど、良いか?」

 「良いよ」

 「えっと、集合場所は10:00に品川駅で良い?」

 「了解」

 「じゃあ、決まりだ。おやすみ、リナイエ」

 「うん。おやすみ、拓也」


 俺は電話を切ると、明日の学校の準備を支度して眠りについた。

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