第4話

「セバスチャン」

「はい 若様!」

マシュ―に呼ばれ 早足で側にいく

「あの娘は 伯爵令嬢なのに 何故使用人の様な格好と買い物に供もおらぬのだ?」


これは!相手の事が気になる→好きになる おぉ若様 爺は嬉しいですぞ!


「アンバ―伯爵家のご令嬢ソフィア様に間違いは無いと思われます かの家は今 後添えの者達が幅を効かすと申しますか……ソフィア様は冷遇されておられるかと」


「ソフィア…ソフィアというのだな?」

きた~!奥様にご報告せねば!名前を覚える→好きになる!

「はい ソフィア様でございます 奥様のご希望で看病していただくことになりました 代わりに家の者を2名ほどアンバ―家に派遣しました」


「そうか 母上がご指名か 気に入ったのだろう ソフィア殿には不自由ない様に 頼むぞセバスチャン」

「かしこまりました 若様 御夕飯の 方は?」

「こちらで食べよう 母上の部屋でいただこう」

「かしこまりました ソフィア様はいかがなさいましょうか?」

「母上に聞いてみてくれ 一緒でも俺は構わない」

ひゃっほ~ これは決まりですなニヤリ

「では奥様に確認をとらせていただき ソフィア様の対応をいたします」

「うむ 頼む では王宮に戻るとしよう」

「行ってらっしゃいませ」


ぱからぱから

「ソフィア……ソフィア殿か あの様に軽く ギュッと抱き締めたくなるような 顔が赤くなっていたが 男に馴れていないのだろうな…耳まで赤かった かわいいと言うのはあんな顔をみればみな思うのか?」

ぱからぱから

ぱからぱから

「そうですね 団長殿に抱えられ真っ赤でしたね

可愛いですよ~」


「な なぜお前がいるのだ!」

「いや 俺ずっといましたけど 団長殿心の中が駄々漏れですよ 可愛かったんですね?しかも奥様の看病が終わるまでいらっしゃるんでしょ?

今がチャンスです!」

「うるさいぞ!早く王宮に戻るぞ!」

「ハイハイ」

ぱからぱから

ぱからぱから





「ちょっと シンデレラは何処にいるの?」

「はい バルトロメウス公爵家にいらっしゃいます 奥様の看病をされておりますので 此方に戻るのが何時になるか 分かりかねます アンバ―伯爵家の不自由になってはならぬと 公爵婦人からのお達しです ソフィア様が戻られるまで 私ダリアとマ―ガレットが皆様のお世話をさせていただきます」


「公爵家……バルトロメウス公爵家にシンデレラが…………まぁいいわ ダリアと言ったかしら 夕飯を作って頂戴もう一人は 掃除とお風呂よ 早くなさい!グズなんだから」

「かしこまりました」

「かしこまりました」


二人で別々に仕事をこなす ひたすらもくもくと

ただ色々な部屋を廻るマ―ガレット 地下の部屋にたどり着いた時に 中からチュンチュン チュ―と音が聞こえてくる なぜこんな地下で聞こえるのか?ワン!ワン?犬の鳴き声まで?コンコン

「失礼致します」

ガサガサグルル!ガチャ ギ―ッ

「あ 小鳥さんとネズミさん ワンワンまで居ますのね!ニコリ」

チュンチュン(誰だろう)チュ―(新しい人?)ワンワン(この人達のお家にソフィアはいるんだよ さっき話しただろう)

「何かお話をされてるのですね 私マ―ガレットと申します ソフィア様の代わりに明後日まで此方でお仕事させてもらいます ヨロシクね!」

チュンチュン(じゃあ いい人?)チュ―(そうだね)ワンワン(ソフィアが向こうのおうちの人になっちゃえばいいのに)

「そうですね 若様のお嫁さんにって みんな思ってる見たいよ!ニコ」

チュンチュン(わかるの?私たちの言葉?

)

「ええちょっと魔法が使えるの 教えて頂戴 ソフィア様がどんな扱いをされていたか」

チュンチュン(ソフィアを幸せにしてくれる?)チュ―(ずっとね ソフィアのお母さんが死んじゃってから あの意地悪たちが来てから 召し使いみたいにソフィアをつかうの)ワンワン(ソフィアはくたくたになっても僕たちにご飯をくれるんだ 自分の分もあんまり貰ってないのに そこから僕たちにくれるの)

「そうなのね ご飯もちゃんと食べさせてもらってないのね 今度の舞踏会には出させて貰わないのかしら?」

チュンチュン(ダメって言われてた)チュ―(寂しそうだったよ)ワンワン(ドレスとかもソフィアもってないの)

「そうなの ソフィア様のドレスも何も無いのね」

チュンチュンチュ―ワン!(お願い ソフィアが舞踏会に行ける様にしてあげて)

「わかったわ 任せて!」


マ―ガレットが部屋から出て ダリアを探して厨房へ歩いてると

「お前 何やってるの?お風呂はまだなの?」

「はい 埃を吸い込んでしまって 水をいただきに厨房へ すぐにお風呂の準備をいたします」

「公爵家の使用人のだから あまり無理はさせられないわね シンデレラが戻ってこないと もう!」

「では 失礼致します」


タンタンタン バシャッ

「ダリア」

「マ―ガレット 何かわかった?」

「ソフィア様凄く苦労されてるみたいよ 仲良しの小鳥さんとネズミさんワンちゃんが話してくれたわ 舞踏会に行きたかったみたいだけど ドレスも無いでしょって ダメ出しされてるみたい」

「何それ ムカつく やっていい?」

「まず セバスチャンさんに報告よ 夜私行くわ」

「わかった 何かあったら誤魔化しとく」

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