第5話

「ソフィア ソフィアソフィア…帰りたい」

ソファーに座ったかと思えばすぐ立ち上がり コツコツコツ くる コツコツコツ くるコツコツコツ

「団長殿 落ち着いて下さい!何やってんですか ソフィアさんにそんなに会いたいんですか?」

ぼふっ 顔が真っ赤になり……

「うるさいぞ レオンお前残業な」

おれやっと名前出ました 貧乏男爵三男坊

団長殿の副官やってます レオンです ヨロシクね!

「そんなぁ 団長殿 それはそうとお帰りの際に何も持たないで帰られるので?」

「え 何かいるのか?フム母上に申し訳ないから お菓子でも買って帰るか」

「ええ?そこですか?」

「そこですかって………それ以外になにがある?」

ダメだよこの人 剣や乗馬は凄いけどさ やっぱり ぼんぼんだよ やれやれ

「ソフィアさんには何にもプレゼントしないので?」

ソフィア……ドン ぼふっ!また赤くなったよ どれだけだよ

「そ ふ ぃ あ ど の に な に を か え ば?」

「どうでしょうね 服 そうドレスとか買っちゃったらどうです?」

「ドレスか……」

「注文するのは無理そうだから 既製品でどうですかね?」

「そうだな あの服をずっと着るのも無理だろうし 母上のは婆ばくさいし」

いうね ばばあ呼ばわりだ

「なので 二、三着と靴 アクセサリーなんかどうです?奥様の看病のお礼として」

「レオン お前は今日残業無しで 俺に付き合え」

「かしこまりました」


ぱからぱから

ぱからぱから


ギ―ッ シャラン

「いらっしゃいませ マシュ―様 今日は奥様はご一緒では?」

「いや 母上は今日はいない 私が欲しいものがあるのだが…」

「かしこまりました どの様な物をお探しですか?」

「それについは 俺から 年は17か18くらい

髪の色は銀糸のストレートで 下ろしたら肩下30センチくらいかな?瞳はバイオレット 華奢なお嬢さん 身長はこれくらいかな?それで 既製品のドレスと靴 あとアクセサリーを何点か見繕ってほしい」

「お値段の方はいかがいたしましょう?」

「糸目はつけない」

「ひぇ」

きたよ 流石公爵家 しかも騎士団長どれだけもってるんだよ

「それでは 此方におかけになって お待ちくださいませ」

「よろしく頼む」

「お茶をお持ちして頂戴」

「かしこまりました」

待ってたら 紅茶とお菓子が出てきたので いただいていると

「ソフィア殿もお菓子は好きだろうか?」

「お菓子の嫌いなご令嬢は居ないのでは?」

「そうか レオンこの後も付き合え」

「え!じゃ俺の分もお願いします」

「わかった」

奥から何着ものドレス 靴 アクセサリーを持ってきた

「こちらなどは いかがでしょうか?」

「全部 いただこう 家の方に届けてくれ 今日中に できるか?」

全部?この人 値段も何も見てないぞ今まで何にもなかったから 反動か?

「いえ すぐに届けさせていただきます お会計は…」

「あぁ 請求書を一緒に持っていってくれ

サインをしておこう」

サラサラサラ

「これを見せれば執事が支払いを持ってくるだろう 頼むぞ」

「ありがとうございました またご贔屓に」

ギ―ッ シャラン

「団長殿 お菓子ですか?」

「あぁ 母上とソフィア殿に」

「俺のも忘れないで下さいね お店はあちらにある店が一番人気です」

「わかった いくぞ」

「はい」


キィ リンゴン

「いらっしゃいませ―!」

「贈り物ですか?」

「こちらなどはいかがですか?」

「最近の一番人気です!」

「じゃあそれを あとこれを もう一つおれのは そこにあるので 全部別々に包んでくれ」

「かしこまりました!」


「お待たせいたしました

お会計は…」

「これで足りるだろう」

ゴトン 金貨だよ お釣めっちゃあるじゃん

「釣りは要らない いくぞレオン」

「はい!ありがとね」


「え?お客様お釣 ホントに?」

「あぁ 要らないって言ってるから皆でわけなよ」

「うわぁ ありがとうございます!!」


「落とすなよ 家まで持ってこい」

「ハイハイ 分かりました」


ぱからぱから

ぱからぱから

「もう ないかな?」

「最初にあれだけの 服やアクセサリーを贈ってるんですから 多分ビックリしちゃうと思うんですが 看病のお礼と言って押しとうすんですよ 分かりました?」

「分かった」

「御武運を!」

「あぁ 今日は助かった 」

ぱからぱから

ぱからぱから



「帰った!母上のご容態は?」

「お帰りなさいませ ソフィア様の看病のお陰でしょうか 幾分かよろしい様です 先程大量の服飾が届きました 支払はすませております ソフィア様のお部屋に置いております」

「そうか ソフィア殿の反応はどうだ?喜んでくれただろうか?」

「ご自分でご確認を 奥様のお部屋にいらっしゃいます 食事まで少しございます お茶と軽くお持ちします」

「そうか わかった」


トントン

「母上?」

「どうぞ お入りなさい」

「それでは 失礼します」





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