ある日のひな祭り日記 2 番外編

本日二話目です。よろしくお願いします。

☆。.:*・゜☆。.:*・゜


「ぽぽちゃ~ん!みんにゃ~!」

まずはみんなで畑に来たよ!


『あっ。サーヤちゃんたちなんだな』

『どうしただ?』

『またなにかするだか?』

また?サーヤそんなにしてないよ?

『『『してるだよ?』』』

してないよ?


『あ~サーヤちゃんたちだ~』

『今日も流れるプールする~?』

『する~?』

「うにゅ?」

妖精さんたち、今日は違うよ~


『今日はな、ひなまつりすることになったから、それに必要なもんを育てに来たんだ』

おいちゃんが説明します。


『ひなまつりだか?』

『おまつり?』

『たのしそうなんだな!』

『『『『『たのしそう!』』』』』

「あい!」

きっと楽しいよ!


『それでな?今回俺は一通り植えたら、海に行かないと行けないんだ。悪いが頼めるか?』

おいちゃんがぽぽちゃんたちや妖精さんたち。いつの間にか来てたトレちゃんやゴラちゃんたちにお願いします。


『分かっただよ!』

『『がんばるだ~』』

『ぼくたちもてつだうよ~』

『たのしそうだもんね~』

『ね~♪』

妖精さんたちは、楽しいことが大好きなんだって。

トレちゃんたちも、枝をわさわさして任せてって言ってます。


『じゃあ始めるか!』

「お~!」


おばあちゃん?おばあちゃんはね、食材の名前をおいちゃんに託して、絹さんたちに連れ去られました。


『サーヤちゃんサーヤちゃんちょっとだけプール~』

『おねが~い』

『おねが~い』

「ふにゅ?」

妖精さんたちがお願いしてきました。流れるプール、すごくお気に入りになっちゃったみたいで、よくおねだりされます。


みゃ『おねがいにゃ』

『ニャーニャも手伝ってあげるにゃ』

あれ?ニャーニャにゃん、いつの間に?

『そういうのは気にしたら負けにゃ!』

そうなの?ココロもニャーニャにゃんもお気に入りです。


「じゃあ~いくにょ~。しゅーちゅーちて~、えいっみきしゃーっ」


ぐるぐるぐるぐるっ


『『『うわあ~い♪』』』

みゃ『すごいにゃ~』

『いつもよりぐるぐるにゃ~』


「う?」

ありゃ?いつもより多く回ってます?


『おばか。いつもより狭いんだから加減しろ。これじゃ、洗濯機だ!』

「ふおぉ?」

『『『キャハハ~』』』

みゃあ『すごいにゃ~』

『回ってるにゃ~』


で、でも

「みんにゃ、たにょちしょう」

『そうだな。すげえな』

よく目が回らないね?


『『『『『きゃはは~♪』』』』』

『『たのしいにゃ~♪』』

ぐるぐるぐるぐる


『まあ、果樹から植えてくるから、まあ、適当にな?』

「あい」

あれ?そういえば~


「ももにょ、ももだにぇ~」

『そういえばそうだなぁ』

ぴゅい「あたちのもも?」

きゅい「モモのもも?」

双子がパタパタやってきます。

『そうだぞ。桃色の桃はこれだぞ。一緒に行くか?』

ぴゅいきゅい『『いくー!』』

『ならば親である我も行こう』

『うおっ!?どっから湧いた!?』

『気にするな』

『そ、そうか⋯』

「ふおぉ」

さっき同じようなセリフ聞いたような~?


ぴゅいきゅい『『おとうしゃんおとうしゃん!』』

『なんだ?』

ぴゅいきゅい『『モモのももだって~♪』』

『そうだな。楽しみだな』

ぴゅいきゅい『『うん!わ~い♪』』ビタンビタンっ

『ぐふっ』

あ~またお顔に抱きついてる~

『結局こうなるよな』

「しょだにぇ~」

ちかたない。

『仕方ない。だな。し!』

「し・かたにゃい」

声出してなかったのに、なんでわかったのかな~?

『分かるんだなぁ。これが』

「ぶ~」

『さて、俺達も行くか!サーヤ程々にな』

ちらっと『キャハハ~』と回るみんなを見てからおいちゃんが言います。

「あい。おばあちゃんたちはどうしてるかな?」

『どうだろなぁ?』



その頃

『さあ!吐きな!じゃなくて教えてくれ!』

『どんなまつりで、どんなもんを作るんだい?』

きゅるる『どんな衣装がいる?』


『あらあらまあまあ。親方たちまで?どうしましょう』


ドワーフの集落に攫われたおばあちゃんは、ドワーフさん一同と絹さん一家に囲まれておりました。


『ええと、そうねぇ。ドワーフさん達にはまず、蛤漁の道具を作ってもらうようかしら?あら、でも、ゲンさんとアルコン様、海にもう行っちゃうかしら?』

『何!?引き止めてくるぜ!』

だーっと親方がダッシュ!あっという間に行っちゃいました。

『え?あらあらまあまあ~』

『おいおい。一番話を聞かなきゃ行けねぇ兄貴が行っちまったぞ』

『せっかちだからなぁ』

『まっ、時期戻ってくるよ』


バン!

『まだ行くなって言ってきたぜ!』ゼェハァ


『ね?』

『あらあらまあまあ。さすがおかみさんね』

きゅるる『それで?』

絹さんもせっかちね~


『ひな祭りって言うのは、桃の節句ともいうの。一年に一度、女の子が健やかに育ちますようにってお願いする日なのよ』


きゅるるん『『『むかしむかしのおきものは?』』』

きゅるるん『『『『おにんぎょうさんは?』』』』

子グモさんたちがぴょんぴょんして聞きます。

『あらあらまあまあ。さてはそこだけ聞きかじって、絹さんのところに行ったわね?』

きゅるるん『『『えへへ~?』』』

きゅるるん『『『『だって~』』』』

モジモジしちゃって、もう。かわいいわね~


『雛人形はね、昔昔のお着物を着たお人形さんでね、お人形さんやお飾りを七段の台にかざるのよ。昔の結婚式の様子とも言われてるわね。とっても綺麗なのよ。でも、サーヤは可愛らしいお顔のお雛様が好きだったわね。綺麗すぎると怖いんですって』くすくす


きゅるる『結婚式ってことは、夫婦?たとえば、ジーニ様とイル様を並べると?』


え?ジーニ様に十二単を着せて、長い黒髪を結って、お飾り付けて、扇を持たせたら?⋯⋯。

『あらあらまあまあ~?イル様は柔らかい雰囲気だけども、ジーニ様だと確かに、迫力ありすぎて怖いかも⋯』

ゆら~り

〖誰が、迫力ありすぎて怖いですってえ?〗

ぬお~ん

『じ、ジーニ様?いつの間に?』

いつ背後をとられたのかしら~?ダラダラダラダラ

〖ふふふ。そんなこと気にしちゃダメよぉ〗

ガシッ

ああ!捕まったわ~

『ち、違うのよ~。ジーニ様の様な超絶迫力美人さんだと、お雛様にしたら綺麗すぎて怖いくらいねっていう意味でね?』

誰か助けて?


バッ


あら、ひどいわ。みんなで顔を逸らすなんてぇ

〖あら。迫力美人ならサーヤに言われたけど、更に超絶がつくの?まあ、確かに私も女神の一人ですからね。美は兼ね備えないとね。ふふ〗

あ、あら?助かったのかしら?


ふぅ~


まあ、皆さんあからさまにほっとしたわね?


きゅるる『サーヤなら?』

『え?』

サーヤ?

『そうだね。確かに、サーヤちゃんならめちゃくちゃ可愛くなるんじゃないかい?』

おかみさん?

きゅるる『ちびっこたちみんなに衣装着せる』

『いいねぇ。等身大お雛様かい?』

『やりがいがあるねぇ』


えええ?なんだか、更に大事な予感?


『じゃあさ、ドワーフがこれだけいるんだ。ちび共がじっとしてるわけないしな。それとは別に人形を作るのもいいんじゃないか?』

『兄貴、たまにはいいこと言うな』

『俺たちの技術の見せどころだな?』


あ、あらあらまあまあ?


〖ええ?よく分からないけど私も着てみたいわ。その着物〗

きゅるる『なるほど。こすぷれってやつ』

『絹さん?誰にそんな言葉を?』

察しはつくけど

きゅるる『ん?ゲンさん』

やっぱり⋯


『ふふふ。忙しくなるね』

きゅるる『燃える』

『じゃあ、まずは漁の道具をサッサっと仕上げるぞ!』

『『『『『おう!』』』』』


『あ、あらあらまあまあ?大丈夫かしら~?』ダラダラダラダラ


さすがのおばあちゃんも、やらかしちゃった自覚があるようです。

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