ある日のひな祭り日記 1 番外編


『灯りをつけましょ♪』

「ぼんぼりに~♪」

『お花をあげましょ♪』

「ももにょはにゃ~♪」


ただいま、おばあちゃんとお雛様の歌を歌ってます。

どうやって、くまさんのおててで指揮棒持ってるのかな?


〖いやぁん♪可愛い♪安心して!撮影中よ♪〗

ジーニ様、それいつもだよね?


『あらあらまあまあ。惜しいわね。桃・の・は・な~♪ね』

「もも、のぉ、は、な~♪」

『はい。じゃあ、もう一回ね』

「あう~。あい」

おばあちゃんが、先生モードです。


〖凛ったら、厳しいわね~?可愛いからいいじゃない?〗

『ジーニ様?』にこにこゴゴゴ

わぁ!おばあちゃん必殺の笑ってるのにゴゴゴゴゴです!

〖サーヤ!頑張って!〗

「あ、あい」

ジーニ様、裏切り者~


『あらあら。いきますよ。さんはいっ♪灯りをつけましょ♪』

「ぼんぼりに~♪」

『お花をあげましょ♪』

「もも、の、は、な~♪」

『五人囃子の♪』

「ふえちゃ⋯たいこ~♪」

『今日は楽しい♪』

「ひにゃ、な、まちゅり~♪」


『はい。頑張ったわね~』

ふにゃ~疲れた~へなへな~

『じゃあ、二番いくわよ~』

「ふわぁ!?」

二番も?


『ねぇねぇ~それお歌~?』

ハクがみんなを背中に乗せて、てってってっとやって来ました。


「うにゅ?しょう。うりぇちいひにゃまちゅり」

『サーヤ?』にこにこゴゴゴゴ

ひょえっ

「ひ、なまちゅり⋯」

びくびく

『まあまあかしら?』

ありがとうございます


ぴゅいきゅい『『ひなまつり?』』

『『なあにそれ~?』』

『『『おいしい~?』』』

みゃ『おいしいにゃ?』

『姫も食べるのだ~』


あ、あれ?ひな祭りが美味しいもの食べる日になってる?

美味しいものも食べるけど~


『あらあらまあまあ。ひな祭りはね?女の子のおまつりなのよ。女の子が健やかに育ちますようにってね』

「おひなしゃま、かじゃったり~、ももにょはにゃかじゃったり~、ひにゃありゃれ、たべちゃり~」

あとなんだっけ?


『やっぱりおいしいのあるんだ~♪』

あ、あれ?まだおはなしとちゅうだけどな?


ぴゅいきゅい『『やろ~♪』』

『『おひな様~』』

『『『たべるぞ~♪』』』

んん?それだと~?


『あらあらまあまあ。お雛様が食べられちゃうわね。あのね?お雛様はお人形なのよ。昔昔のね、綺麗なお着物を着たお人形さんなの』

おばあちゃんが説明してくれます。


『そうなの~?』

ぴゅいきゅい『『おにんぎょうさんは』』

『『食べられないね~』』

『『『ざんねん~』』』

ちびっこたち、とたんに元気なくなっちゃいました。ありゃりゃ~


みゃあ!『でもでもにゃ!ひなあられ、たべるって、いったにゃ!』

『確かに言ったのだ~』

あっ。覚えてた?


『あ~!そうだよ!言ってた~!』

ぴゅいきゅい『『ほかは~?』』

『『何かある~?』』

『『『おいしいの~』』』

ありゃりゃ、みんなおめめキラキラだ~


『あらあらまあまあ。これはひな祭りしなきゃだめそうね?』

「あい。しょだにぇ~」

おばあちゃんと言ってると


『おう!どうした?』

「あ~おいちゃん!」

おいちゃんが来ました!


『おいちゃん!ひなまつりの、ごちそう何~?』

ぴゅいきゅい『『ひなあられと~?』』

『『なに~?』』

『『『おいしいの~!』』』

ドーンッて、ちびっこたち、おいちゃんに飛びついて、聞いてます。


『うおっ!?なんだなんだ?ひな祭り?美味いもん?凛さん?サーヤ?』

何をした!っておめめで、じとーって見てくるけどぉ


『あらあらまあまあ。サーヤとお歌を歌ってただけなのよ?ねぇ?サーヤ』

「あい。きょうはたにょちい、ひなまちゅり~♪」

歌っただけだよ~

『なるほど。微妙に直ってるような?』

「えへ~?」

それほどでも~

『あらあらまあまあ。サーヤ?まだまだよ?』

「ぶ~」

きびしい⋯


『まあ、話は分かった。それでひな祭りなんだな。そうかぁ、美味いもんか。ひな祭りだと、ちらし寿司、蛤のお吸い物、ひなあられ、ひし餅、白酒?』

「ふお~しょだっちゃ」

ちらし寿司。じゅるり。


『最近では、ちらし寿司の代わりに手毬寿司、ひし餅の代わりに桜餅、というのも定番ね。桜餅とひし餅は両方用意する家もあるわね。あと、白酒は子供たちも飲めるように甘酒にしたりね』

『そうだったな』

『更に言うと、ひし餅の三色ならなんでも可愛いデザートにしちゃいましょう的な感じもあるわよね?ゼリーや、寒天、ムースに、ケーキに、蒸しパンなんてのもあったかしら?食紅を使わずに代用品で色つけたりね』

『まあ、やりたい放題ってことか。代用品は?緑なら抹茶か?』

『そうね。ピンクは野菜やフルーツのパウダー、イチゴジャムなんて言うのもあるし、渋いところだと、赤紫蘇とか赤大根の汁とか?』

『分量間違ったらえらいことになりそうだよな』

『そうね。子供には食べにくい味になるかもしれないわね』

『そうだよな~』

ありゃりゃ。おばあちゃんとおいちゃんがいつの間にか真剣です。サーヤも聞きたいことあるんだよ?


「おばあちゃん、しゃくらもち、はっぱ?」

食べらりヤツ。サーヤはちょっと苦手。剥がしたくなります。

『あらあらまあまあ!そうよね。桜餅には桜の葉がいるわよね?』

「ほかにみょ、ももちょか?」

『そうねそうね。飾るお花だって、桃に、桜、橘に、菜の花。菜の花は飾るだけじゃなくてちらし寿司にも入れるしね』

『それを言ったら手毬寿司に木の芽もいるんじゃないか?』

『そうよね。それ以前にまた、エビとかお刺身にするお魚とか必要よ。特に蛤なんてあるのかしら?』

『蛤か。あれだよな?船からでっかい熊手みたいなの沈めて砂をかくんだよな?』

『そうね。同じ生態ならだけど』

『また、頼むか?でもなぁ』

『ゲンさん、あなた一緒に行った方がいいんじゃない?先に必要な物を育ててから』

『そうだよな⋯まさかのサーディンランだったしな。前回』ふっ

『そうね。魚へんに弱いと書いて鰯⋯処理が大変だったわね』

うわぁ~おいちゃんとおばあちゃんが遠い目をしてる~


「おばあちゃん?おいちゃん?」

しっかり~

『ああ、すまんすまん。ついな』

『あらあらまあまあ。ごめんなさいね。と、言うわけで、ハクたち、数日待ってくれるかしら?』

おばあちゃんが楽しみにしてるハク達に聞くと、


『もちろんだよ~♪』

ぴゅいきゅい『『たのしみ~♪』』

『『お手伝いするよ~』』

『『がんばるよ~』』

みゃあ『おいしいもののためにゃ!』

『がんばるのだ~』

「さーやも~!にゃに、うえりゅ?」

『そうだなぁ』

『そうねぇ』


ぽんっひょいっ

『あらあらまあまあ?絹さん?』

「ふぉ?」

『どうした?おかみさんたちまで?』

絹さんとドワーフさんたちです。おばあちゃん捕まりました!


きゅるる『子グモたちが慌てて呼びに来た。昔昔の着物がどうとか』

『人形がどうとかね』

『なんか面白そうじゃないか』

『来るしかないよね』

『『『ワハハハハ』』』


「ふおぅ⋯」

『あらあらまあまあ』

『またもや、大事決定だな。こりゃ』

「しょだにぇ~」

『そうねぇ』

どうなるんだろね?


☆。.:*・゜☆。.:*・゜


お読みいただきありがとうございますm(_ _)m本日と明日、1日二話更新予定です。よろしくお願いします。

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