第412話 海苔作り♪

「の~り♪の~り♪」

今はみんなで海苔を作ってます。


『サーヤ~。はい。次いれて~』

「あ~い♪」

ハクは枝豆を食べるために鍛えた空間魔法で、海苔を流し込む木枠を運んでます。


「ちゃいらに~はじっこまで~、よいしょっよいしょっ」

『ん~この位かな~?』

ハクは鼻先に浮かべて、ついでに重さも測ってくれてます。すごいです!


「あ~い。じゃあ、ようせいしゃんちゃち~おにぇがい♪」

『『まかせて~♪よいしょっよいしょっ♪』』

サーヤが入れた海苔を、穴が開いたりしないように、畑から出張お手伝いにきてくれた妖精さんたちが、小さいおててで、更に更に平にしてくれます。


『『おっけ~♪』』

妖精さんたちのOK出ました!

『は~い。ありがとう~。じゃあ、持ってくね~』

「あい!」

『『よろしくね!』』


てってってっとハクの行く先には斜めの台に簀子?みたいのがあって、そこではクゥとフゥが待ってます。


『クゥ~持ってきたよ~』

『おう!ありがとな。よっと』

ハクからもらった海苔をクゥが瞬間移動させて海苔だけを崩さないように台に移動させます。

『うん。成功かな?』

『そうね。じゃあ、あとは、私が風で乾かすから、どんどん次をお願いね』

『は~い』

フゥとクゥは、結構神経使うな~って言いながらやってます。

他のみんなも、


『モモ~枠揺らさないでよ~』

『スイもだよ~』

ぴゅい~『え~?』

きゅい~『ゆれてる~?』

モモとスイがそれぞれ枠を持ってパタパタ飛んでます。そこにフライとフルーが海苔を入れてるけど、パタパタしてるから揺れちゃうみたいです。


『まあまあ~』

『ぼくたちが』

『たいらにするよ~』

『『『よいしょっよいしょっ』』』

妖精トリオがならす係です。ん?たしなめ係?


『はいはい。出来たらこっち持って来てね』

らんちゃんたち、精霊さんたちがフゥやクゥの隣の台で待ってます。

『『は~い』』

『『『ちょっとまって~』』』

ぴゅいきゅい『『いまいくよ~』』

みんなでワイワイ楽しいです♪


山桜桃ちゃんたちは、お米が足りないかも!って、お米を研いで、炊いて、おいちゃん特製おひつに移してを繰り返してます。

しかも、合間を縫って海苔のお手伝いもしてくれます。大変そうです。


『山桜桃ちゃん、春陽くん、こちらは大丈夫ですから、そんなに頑張らないで大丈夫ですわよ』

『そうにゃよ。みんな、楽しんでるからまかせてにゃ』

アイナ様たちも、山桜桃ちゃんたちに言ってくれるくらい大変そうです。


『は、はい。ありがとうございます』

『では、おにぎりの中にいれる具を作りますね』


『え?そういうことではなくてですね?』

『それもみんなでやったらいいにゃよ⋯』


真面目すぎだよ。山桜桃ちゃん、春陽くん⋯

みんながちょっと困ったような悲しいようなお顔をしてます。



『ほう。壮観だの』

『綺麗に並んどるのぉ』

海苔が全部干されました!

綺麗です!


「やっちゃあ!」

『いっぱい出来るね~』

ぴゅいきゅい『『たのしみ~♪』』

『『どんな味かな?』』

『『『きっとおいしいよ~』』』

みゃ『これでできあがりにゃ?』

『まだ乾いてないのだ~』


みんなで干された海苔を眺めてると、フゥとらんちゃんと、風の妖精さんたちが、

『あとは私たちが乾かすから、山桜桃ちゃんたち手伝ってあげて』

『行ってきて。私たちの分もよろしくね』

『『『『『ねー!』』』』』

って、言ってくれたのでお願いしたいと思います。


「あ~い」

『わかった~』

ぴゅいきゅい『『いってきま~す』』


おててを振って、みんなで山桜桃ちゃんたちのとこに行くと、


「ふわ~」

ご飯も沢山!具の下準備もしてくれてたみたいで、作業台の上はいっぱいです!


焼き鮭(もどき?)に、おかか( 青葉ちゃんの精霊樹の枝を削ってあるよ)に、枝豆(鞘から出してあるよ!)、とうもろこし(芯からむいてあるよ!)、蒸し鶏(まるっと!)、焼肉(ほかほか!)、唐揚げ(今あげてくれてます!じゅるり)、などなど沢山!

おかず用にだし巻き玉子と、甘い卵焼き、さつまいもの煮物まであります!いつの間に!


『あっ、皆さん、すみません。まだ途中で』

『急ぎますね』

ええ?


『『『『『いやいやいやいや』』』』』

みんなで声が揃っちゃいました。


「ちやうにょ」

そうじゃないんだよ。


『これを二人で準備したのかの?』

『すごいのぉ。だがのぉ、これだけ仲間がいるのだから、もう少し頼ってもらえると嬉しいのぉ』

「あい」

『ぼくたちも~』

ぴゅいきゅい『『やるよ~』』

『『『『『うん』』』』』

そうだよね。みんなもおなじです。

でもね、じぃじたちが山桜桃ちゃんたちに言ってくれたけど


『『え?でも⋯』』

山桜桃ちゃんたちは、申し訳ないですし、とか、言ってます。

違うんだよ。申し訳なくないんだよ。


『山桜桃ちゃんと春陽くんは、これがお二人の役目だからと思っているのかもしれませんが、今はすごく人も増えましたし、二人だけでする必要はないのですよ』

『そうにゃ。それににゃ?みんながお料理出来るようになった方がいいにゃ。もし、二人に何かあったら、みんな餓え死しちゃうにゃよ?』

『そうですわね。特に今回のようにゲンさんまでいない時は、きっと大変なことになりますわ』


「うにゅ」

それは困る~


『『そ、そうですね』』

山桜桃ちゃんたちも気づいたみたいです。


『⋯ぼく、美味しいもの食べたい。教えて』

だいちゃんが、山桜桃ちゃんたちが困らないような言葉を選んでくれてます。優しいです。それを受けて、みーちゃんも


『そうですね。簡単で美味しいものがあったら私も知りたいです。ですよね?華火』

ズビシッ

『お?おう!そうだな!(いてぇな!)』

みーちゃん、はーちゃんの脇腹痛そうだよ⋯


『ほらの。みんなで楽しく、美味しいものを作れるようになると楽しいじゃろ?』

『先日のホットケーキも楽しかったしのぉ』

そうだよね!

顔を見合わせてる山桜桃ちゃんと春陽くん、二人が


『で、では、これから鮭とか、鶏肉を解したりするのですが』

『お願いしてよろしいですか?』


「あい!」

もちろんだよ!

『喜んで』にっこり

『鮭はニャーニャに任せるにゃ!』

みゃ『ねぇね、ずるいにゃ!ココロもおさかながいいにゃ!』

ああ!ニャンコはお魚に!!

『⋯一緒にやればいい』

『そうにゃね』

みゃ『はいにゃ』

おお!だいちゃん!かっこいい!


『じゃあ、みんなで始めようかの』

『山桜桃、春陽、ご指導よろしくのぉ』

じぃじたちがニッコリして二人に言うと


『『は、はい!』』

山桜桃ちゃんと春陽くんのお料理教室開始です。


サーヤはとうもろこしと、マヨネーズを混ぜ混ぜするよ!

塩こしょうして

「ふりふり」

マヨネーズ、チューブじゃないから瓶からスプーンで

「えいっえいっ」

次は混ぜ混ぜ

『サーヤちゃん、あれにゃ!』

「うにゅ?」

あれ?

『畑のぐるぐるにゃ!』

「ふぉ~まほー!」

お料理にも魔法!

『あら、いいアイデアですわね。サーヤちゃん、力を抑えてやってみましょう』

「あい!」

力を抑えて、ボウルの中のとうもろこしをぐるんぐるん。

「ふぉ~」

できちゃ!

『その調子ですわ。サーヤちゃん』

『上手にゃ!』

「えへ?」

やったあ!

次は枝豆⋯じゅるり


『サーヤちゃん、つまみ食いは』

『ダメですよ』


びくっ山桜桃ちゃん、春陽くん⋯

「あ~い」

ど、どうしてばれたのかな?


『『⋯さあ、どうしてでしょう?』』

『もしかしたら』

『感じたかもしれないですよ?』

『『ビビビっと』』


「ふぁ!?」

わ、悪い子レーダー!?

そ、そんなサーヤ悪い子なっちゃった?ガーン


『くすくす。うそですよ』

『ふふ。お顔に書いてありますよ』


「ふにゅ~」

山桜桃ちゃんたちまで、ひどい~

しくしくしくしく



☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございます。悪い子レーダー分からない方は、145話おめめ?おみみ?それとも?をお読みください。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る