第407話 練習!

おいしいお茶と、おいしいケーキ♪幸せです!

この後は何するのかな?


〖今日はね、的に魔法を当てる練習よ。双子はアルコンについてもらってブレスの練習ね(また『出来そうだったから』で出されたら大変だしね)〗


「あ~い」

ぴゅいきゅい『『はーい!』』

あれ?何か違う声も聞こえた?


『了解した(まったくだ。心臓がいくらあっても足らん)』

あれ?やっぱり何か聞こえた気がするけどな?でも、練習楽しみ♪


『ジーニ様~、的はなあに?』

ぴゅいきゅい『『おっきい?』』

『『小さい?』』

『『『うごく~?』』』

どんな的なのか気になるよね。弓道みたいなのかな?それとも何か投げるのかな?みんなで質問すると、


〖あら、みんないい質問ね。特に妖精トリオ。いいとこに気がついたわよ』

『『『えへへ~ほんと~?』』』

『ええ。本当よ。たしかに、実践では的は止まってるとは限らないものね。むしろ動いてるわ。でも、まずは基礎からだから、今日は動かない的よ。上手にできるようになってから的を動かしましょうね〗

『『『は~い』』』

「あ~い」

そうだね。なんでも基礎大事!


〖凛は初めてだから、先に始めましょうか。サーヤたちはもう少し休んでいてね〗

「あ~い」

おばあちゃんの練習見てよう!


〖そういうわけだから凛、やってみましょう〗

『ジーニ様、よろしくお願いします』

ぺこり。こういう時のおばあちゃんは、絶対に真面目です。あれ?


ぴょこぴょこ


おばあちゃんの肩の上にいつの間にか、みあちゃんもいます。


〖あら?みあもやるのね?〗

こくり『やる』

みあちゃんも参加するみたいです。


〖じゃあ、まずは魔力を体内に感じる所からなんだけど、サーヤの魔力を通されたあなたたちなら、もう分かってるんじゃない?〗

ジーニ様が編みぐるみコンビに聞きます。


『そうね。私たちの場合、体の中の石が核になってるから分かるわね』

こくり『わかる』

そう言うと、おばあちゃんと、みあちゃんは体の中の石を光らせました。


「ふお~」

『お腹が光ってるね~』

ぴゅいきゅい『『ぽわんっ』』

『『おばあちゃんみどり~』』

『『『みあちゃんきいろ~』』』

みゃあ『ひかってるにゃ』

『石の色なのだ』

なんか不思議です。


〖ありがとう。今ので魔力は減った感じはするかしら?〗

ジーニ様が細かく確認します。


『このくらいなら全く大丈夫よ』

こくり『平気』


〖そう。まあ、そもそも私と主神がこれでもかってくらい、あなた達に魔法を付与してるしね。まさか動くようになるなんて、これっっぽっっちもっ!思ってなかったもの〗

あ~そうだよね~。壊れないようにとか、汚れないようにとか、無くさないようにとか、色々してくれたって言ってたよね~。


〖それじゃ、魔力を体の隅々まで巡らせてみま⋯〗

『こうかしら?』

『こう?』

ぐるぐるぐるぐる


〖は?〗

食いつき気味に反応した編みぐるみコンビ、すごい速さで、ぐるぐる魔力を回し始めました。なんか、体の中を光が走り抜けてるのが見えます。しゅんしゅんっ



「ほえ~?」

『なんかすごいね~?』

ぴゅいきゅい『『うん』』

『『よくわかんないけど』』

『『『すご~い』』』

みゃあ『すごいにゃ』

『きゃははは』

ちびっこ同盟びっくり。姫ちゃんだけ笑ってます。



『あらあらまあまあ、結構簡単?やっぱりゲームとか小説とかの効果かしらね?』

『妄想の賜物』こくり

おばあちゃん、お話しながらぐるぐる。余裕?


『あらあらまあまあ、言うわね?さすが、私がこの子が動けて、魔法が使えて~とか、考えながら編んだだけあるわねぇ』

『妄想の産物』こくり

『あらあらまあまあ、溢れる想像力のおかげでしょ』

『溢れる妄想力のおかげ?』こて?


おばあちゃん、そんなこと思いながらみあちゃん編んでたんだね⋯あれ? もしかして、くまさんも⋯?


『あらあらまあまあ、魔法が使えて、回し蹴りが得意な武闘派の可愛い~い、くまさんなんて、最強じゃない?って考えながら編んだおかげかしら?私もなかなかじゃない?』

こくん『恐るべし妄想力』

おばあちゃん、やっぱり⋯


『想像力よ』

ぶんぶん『妄想力』

『想像力!』

ぶんぶん『妄想力』


想像力と妄想力の争い。がおー。


でもね?あ、あの二人とも?そろそろ周りに気づいて?


〖あなたたち⋯〗ヒクヒク

ほらぁ、ジーニ様が~


『あ、あらあらまあまあ?』

こてん『あれ?』

やっと気づいた~


〖もう、なんでもいいわ⋯合格よ〗はあ~っ

あ、ジーニ様、諦めた⋯おばあちゃん達が、ごめんなさい。


『あ、あらあらまあまあ?おほほほ』

『おほほほほ』

棒読みの笑いで誤魔化しちゃダメですよ。


〖ま、まあ、大丈夫なのは分かったわ。それじゃ、サーヤたちも始めましょうか〗

「あい」

ジーニ様、始める前からお疲れ様です。


〖それじゃ、アイナ。土魔法で的作ってくれる?〗

『はい。かしこまりましたわ』

ずずずっと、人数分の的が現れました。人の形みたいです。

〖まずは、属性は込めずに魔力を手に集めて、ボールを作りましょう〗

「あい」

集中~丹田~からの、おててに魔力集めて~


『モモとスイは腹の中で魔力を捏ねて丸い玉を作る感じだな。それを喉の方に送って、いったん、溜める』

ぴゅいきゅい『『やってみる~』』

ぴゅい『しゅーちゅー』

きゅい『こねこね』

ぴゅい『おとうしゃん』

きゅい『ぎゅー?』

『ん?ぎゅー?ああ。そうだな小さく固めるイメージだ』

ぴゅいきゅい『『わかったー。ぎゅー』』

『うん。いいぞ。そのまま喉の方に、そこで溜める。気を抜くなよ』

『『⋯』』こくこく

もう、喋らない方がいいと思ったのか、双子は頷いてます。


〖それじゃ、的の方に飛ばしてみましょう。投げるんじゃないのよ。押し出すように飛ばすの。こんな感じね〗

シュンッ ボンッ!

ジーニ様は、手の平に瞬時に作った玉を、しゅって的に飛ばして見せてくれました。

なるほど~。やってみよう。せーのっ


「えいっ」

しゅぴっ!ひょろっ、ぽす

「あ~」

的の手前で落っこちちゃいました。


〖サーヤ、今度はもう少し勢いをつけてみて〗

「あい」

いきおいつける


ボンッ

『やった~!お父さん、当たったよ~』

『よく出来たな』

ハクが成功させました。


〖あんな風にね〗

「あい」

ハク一度で成功、すごい~


『『えいっ』』

ぽとっ

『『あ~落ちた~』』

『フルーとフライはぁ、もう少し力を溜めてから、飛ばすといいわねぇ』

『『はい!』』

結葉様は、フルーたちについてくれてます。


『『『よいしょっ』』』

しゅっ

『『『あ~かすった~』』』

『三人はもう少し、的をしっかりみましょうか』

『当てたい場所をもっとイメージするにゃ』

『『『はい!もういっかい!』』』

妖精トリオもがんばってます。

その時


ドガーンっ!


「ふおっ?」びくうっ

『なになに~?』

『『びっくりした~』』

みゃあ『あれみてにゃ!』

『犯人はモモとスイなのだ』


ぴゅいきゅい『『あれ~?』』

ぴゅい『おとうしゃん』

きゅい『こげちゃった』

『うん。力を込めすぎたな。加減を覚えなくてはな』

ぴゅいきゅい『『はーい』』


〖ちょっとアルコン!力を圧縮させすぎ!モモ、スイもう少し柔らかいボールを作ってみて〗

ぴゅいきゅい『『は~い』』

『すまん。気をつける』


そして、

チュインチュイン!


「ふえぇ?」

〖はい?〗

なんの音?


『あらあらまあまあ?』

こてん『おかしい。当てたはず』

不思議な音はおばあちゃんと、みあちゃんでした。すごい音したけどな?あれ?何ともない?


でも、ジーニ様?なんか、ぷるぷるしてる?

他の大人たちも、みんなお口開けて呆然としてます。


そんな中、何とか立ち直った?ジーニ様が

〖ふ、二人とも!あああ、危ないでしょう!私は的に当ててって言ったのよ!?貫通させてとは言ってないわよ!どれだけ魔力を圧縮したのよ!?〗

おばあちゃんたちに詰め寄ります。



『え~?穴ぁ?』

「みちぇみよー」

ハクたちとおばあちゃんたちの使った的に近づいて見てみます。

ぴゅいきゅい『『あっここだーっ!』』

『『え?どこ?』』

『『『あ、ほんとだ!』』』

みゃあ『ちっちゃい穴空いてるにゃ!』

『うわぁえげつないのだ』

え?あっ、ほんとだ小さい穴空いてる~!



ジーニ様に問い詰められてるおばあちゃんたちはというと⋯


『ええ?空気抵抗を考えたら小さい方が速く飛ぶかなって?なるべく小さく硬い粒みたいにしたら勢いもつくかと思ったんだけど』

こてん『やりすぎ?』

『そうねぇ。何が悪かったのかしらね?』

こてん『さあ?』

なんだか、のほほん?

で、でもね?あの二人とも、ジーニ様が⋯


ぶるぶるぶるぶる ぷつんっ

〖や、やりすぎで済むかあああっ〗

『『ええ~?』』

あ~あ、ジーニ様がキレちゃったよ⋯がんばって、ジーニ様


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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