第402話 ぐるぐる~、再び!

おばあちゃんが、ジーニ様に取り憑いてしまいました。

主にお胸に⋯


〖ええっ?私、取り憑かれちゃったの!?神なのに!?〗

『うふふふふ。逃がさないわぁ』ぽふぽふぽふぽふっ

〖いやあああ!?〗


あああっ、おばあちゃんがごめんなさい。頑張ってください。なーむー。


〖そんな!?拝んでないで助けて!?〗

『うふふふふ。良いでわないか、良いでわないか~』ぽふぽふぽふぽふっ

〖いやあああああぁぁぁ!?助けて~〗


ごめんなさい⋯

「みゅり⋯」

『無理だな⋯』

なーむー。


『あらあらぁ。さすがのジーニ様も凛にはかなわないのねぇ』

くすくすって、すっごい楽しそうな結葉様です。


『お母様、鬼ですわね』

『結葉様は、こういうの大好きだからにゃ~』

『そうですわよね』

『『はあ~ぁ』』

アイナ様とニャーニャにゃんが、哀愁漂ってるね。きっと今までの色々が⋯しくしく


『さあ、あっちは放っておいてぇ。今日は何するのぉ?』

ほっといちゃうんだね?

『だってぇ、畑に着いちゃったわよぉ』

「ふぉ?」

ほんとだ~。畑着いてた~。それにしても


「いちゅのまに、みわたしゅかぎり、はちゃけ」

『おかしいな?畑、広がってる気がする⋯』

畑を作り始めたはずのおいちゃんもびっくり。

はしっこ、どこ?


『あ~サーヤだ~』

『きょうはなにする~?』

『またぐるぐるする~?』


「うにゅ?」

どこから声が?キョロキョロしてると、

『こっちこっち~』

『しただよ~』

下?下を見ると土の妖精さん達がぴょんぴょんしてます。

「あ~ようしぇいしゃん。ぐりゅぐりゅ?」

なんだっけ?


『あれだよ、あれ~』

『グルグル~』

『わすれちゃったの~?』


「うにゅ?」

なんだっけ?

『あ~あれか、流れるプール』

流れるプール?

「ふあっ」

あれか!?


みゃ!『ココロもやりたいにゃ!』

『仕方ないにゃね~付き合ってあげるにゃよ』

「あ、ありゃ?」

な、なんか、ココロとニャーニャにゃんの目がキラキラ!?


『ニャーニャ、それは仕方ないというお顔ではありませんわ』

『な、何を言うかにゃ!?しかたなくにゃよっ』

しっぽふりふり、お耳ピコピコしてるよ。


『やる?やる?』

『サーヤ、ぐるぐる』

『やる?やる?』

キラキラキラキラ~


「あ、あう~」

妖精さんたちが増えた~


『はあ、やるしかないんじゃないか?サーヤ』

『くすくす。そうねぇ。魔力操作の練習にもなるしねぇ』

おいちゃんがため息つきながら、結葉様は笑いながら、ジーニ様は⋯


〖離して~〗

『良いでわないか良いでわないか~』ぽふぽふぽふぽふっ


ああ~まだダメだぁ。こうなったら


「わかりまちちゃ。おいちゃん、どこしゅる?」

ぐるぐる。勝手にしたらダメだよね?


『ん~畑も田んぼも全部収穫できる状況だから、全部収穫したら、そこを一度掻き回すか。そうすりゃ連作障害とかも無縁そうだしな』

もうなんでもありだよな~。


おいちゃん?なんで遠いおめめ?


『サーヤ、何食いたい?』

「う?りぇんこん、おばあちゃん、はくしゃい?」

『レンコン、諦められないんだな。やっぱ作るか。俺はタケノコが食いたいぞ』

「しゃんしぇい」じゅるり

『レンコン作るなら、柵付きにした方がいいよな。落ちたら大変だ。あと、竹林。タケノコだけじゃなくて、竹は色々使えるからちょっと欲しいんだよな』

ぶつぶつぶつぶつ⋯


おぉ、おいちゃんもさっきのおばあちゃん状態に。ようするに

「にちゃもにょどうち」

『似た者同士、よねぇ』

ん?

「うにゅ?」

ハモった?

『よねぇ?サーヤぁ』

「あい」

結葉様でした。


『よし!トレちゃん、ゴラちゃん頼む!そっち側の土地あけてくれるか?』

おいちゃんがお願いすると、働いていたトレちゃんたちが、葉っぱをわさわさってして


「りょーかい、いっちぇりゅ」

『そうねぇ』

相変わらず働き者です。


『ぽぽたち、収穫手伝ってくれるかあ?』

おいちゃんが、畑で働いていたぽぽちゃんたちにも声をかけると、ぴょこんと頭が!


『了解なんだな!』

『『がんばるんだな!』』

ぽぽちゃん兄弟が元気よく答えてくれます!ぽぽちゃんのお父さんたちはおじぎしてくれます。ゴラちゃんたちも働いてくれます。しゃかしゃかしゃかしゃかっと働いてます。


『ああ、また木がどいてしまいましたわ~』

『⋯あ~また地面があらわになってる』

『あっ大地もきたにゃね』

『⋯だって、土の妖精たちが、遊ぼうって呼びに来たんだよ』

みゃ!『いっしょにぐるぐるするにゃ!』

『⋯楽しい?それ』

みゃ!『楽しいにゃ!』

『⋯分かった。それを楽しみに、また山作るよ』

『やっぱり、やるんですのね』

しくしく


ああ、アイナ様と大ちゃんが

「こわれちゃ」

『壊れたわねぇ』くすくす

結葉様、楽しそうだね。


『『⋯しくしく』』

がしゃんっ!がしょんっ!

あ~泣きながら石の山が~


『お~悪ぃな。ありがとよ』

おいちゃん、軽い


『いいえですわ』しくしく

『⋯気にしないで』しくしく

ああ~がんばれ~


『今回はそっち側は平にして貰って、こっちはレンコン作るからある程度へこんでていいぞ』

おいちゃん、構わずそう言って田んぼの横を指さします。

ちょっとは気にしてあげて


『レンコンは泥の中で育つから田んぼより深い池みたいにするんだ。水を張るんだよ。そうだな、俺の腰くらいまで深さがいるかな』

『分かりましたわ』

『⋯それじゃ、水が周りに溢れないようにしないといけないんだね』

『ああ、そうだな。頼むよ』

『かしこまりましたわ』

『⋯了解。サーヤ、石どけたから、まずは遊んであげて』

大ちゃんが、言うと


『わ~い!サーヤ、ぐるぐる~』

『あたらしいのでもいいよ~』

『あそぼ~♪』


妖精さんたち大喜び!あ、あれ?土の妖精さんだけじゃない?ま、まあ、いっか。


「あい。わかっちゃ~。いくよ~」

土におててついて

「みきしゃ~」

うぃ~ん ぐるぐる~


『わ~い!』

『ぐるぐる~』

『おもしろ~い』

『『『『『きゃ~ああ♪』』』』』

うわ~妖精さんたち流れてる~


『⋯いいね、これ』

『癒されますわね』

『気持ちいいにゃ~♪』

みゃ『ねぇね!たのしいにゃ~♪』

あ、あれ?大ちゃんとアイナ様まで?どんぶらこ⋯


『兄ちゃん!オイラも!オイラもやりたいだ!』

『あたちも!あたちも!』

『ええ?でも』

つくしちゃんとなずなちゃんか、こっちに気づいてやりたそうです。ぽぽちゃんも、でもと言いながらも気になるみたいです。


『いいんじゃなぁい?いつも頑張ってくれてるんだからぁ。ね?サーヤ』

「あい!」

働き者だもんね!遊ぶのも大事だよね!


『そ、そうだか?それじゃ』

『『わ~い!いくだ~!!』』

ドボンっからの、どんぶらこ~

『す、すごいだ』

『『わ~い♪』』

おお!楽しそうでなにより~。それじゃあ


「はんちゃいまわり~」

うぃ~ん ぐるぐる~


『『『きゃはは~♪』』』

『『たのしいにゃ~♪』』

『⋯ああ、体がほぐれる』

『心もほぐれますわ~』

『『『まわってるだ~』』』

ぐるぐる


そ、そう?それは良かった。じゃ、新バージョン

「なみにょでりゅ、ぷーりゅ~」

うよんうよん。ウェーブ~


『『『『『お~♪』』』』』

『『おもしろいにゃ~♪』』

おお~好評?


『⋯こ、これはちょっと』

『あ、あら?揺れますわね?』

『『にいちゃ~ん!』』

『手を離すでないだ~!』

あ、あれ?やりすぎた?まあ、半分以上は楽しんでるからいいか~


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読み頂きありがとうございます(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)星や感想もありがとうございます。


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