第401話 カレー?

みんなが謎の言葉『カレー』に首をひねってます。

そりゃあ、わからないよね~?


『カレーはね?色々なスパイスを調合して作るのよ。辛いんだけどご飯にかけるととても美味しいのよ。おうどんにも使えるし、みんなの大好きな唐揚げとかにも使えるのよ。それに、薬にも使われていたようなスパイスも使うから体が温まるの。色々な種類があるのよ』


おばあちゃんが作るカレーは絶品です。とっても美味しいです!でも~ときどき


「おいちいけぢょ、とってみょ、かりゃいにょ~」

だから、サーヤのは甘くしてもらいます。ハチミツ入れたり、ヨーグルト入れたり?


でも、それより~カレー作れるのかな?だって


『問題は匂いだよな?』

「あい」

そう。ここには、鼻がいいギン様やハクたちがいるから、辛い刺激とか、匂い強いのは、ハクたちが大変なことに~。だから、


「なっちょうも、がまん」

『そうなんだよな。納豆、匂いが強烈だと思って作れずにいるんだよな』

「あい」

おいちゃんの言う通り。


『あらあらまあまあ、たしかにそうねぇ。カレー、いくらサーヤ用に辛くないように作っても匂いは出るわねぇ。ダメかしらねぇ。あら?ねぇ?ハクちゃんたち、玉ねぎ大丈夫だったの?今更だけど』


わんちゃんに、玉ねぎはダメダメ。これ、常識。なんだけど、このあたりは


『ああ。ジーニ様に初めに確認したよ。なんでも大丈夫だってさ。ハクたちは魔獣だし、世界も違うしな』

「う?ちびちゃんは?」

ハクの元おじいちゃんと、元お母さん、今は赤ちゃんだからモーモーさんたちのミルクもらってます。


〖チビたちも大丈夫だと思うわよ?今は犬と同じだけど、大きくなれば平気よ〗

「しょっか~。あんちん」

『そうだな。一安心だな』

みんなと同じの食べられる方が美味しいもんね。


『そう。それでも匂いはダメよね?嗅覚すごく強そうだものね』

〖そうねぇ。少なくとも対策は必要かもね~〗

『対策⋯』

ブツブツブツブツ

〖え?〗

「お、おばあちゃん?」

な、なんか、考え出した?


〖な、何?なんか、ただならぬ気配が!?〗

『凛ったら、のめり込むとすごいわねぇ』

ジーニ様が、突然ブツブツ言い出したおばあちゃんに戦き、結葉様は感心してるのか呆れてるのか、ジーニ様より余裕な対応です。何かわからないけど、さすがです。


ぶつぶつ

『作る過程が、一番刺激が⋯それなら』


『り、凛さん?』

「おばあちゃん?」

帰ってきて~


『ねえ?ジーニ様、亜空間みたいなの魔法で作れる?こことは隔離された空間と言えばいいかしら?』

考え込んでたおばあちゃんが、唐突に言い出しました。


〖え?で、出来るわよ?そうね。クゥなら練習したら一番速く出来るかしらね。空の精霊、空間や時空を司る精霊だからね〗

「ふお~?くぅ、しゅご~」

『すごいね~』

ぴゅいきゅい『『さすが~』』

キラキラした目がクゥに!ちびっこ達みんなでキラキラ攻撃です!

『う、うわ?そ、そんな目で見ないでくれ!?』

そんなこと言わずに~キラキラキラキラ~

『う、うううっ、な、なんかいたたまれない!』

そんな、遠慮なさらず~キラキラキラキラ~

『うううっ』


ぽかっぽかっぽかぽかっ

『こら、サーヤ、ハクたちも、クゥで遊ぶな』

おいちゃんにバレました。


「あい。ごめしゃい」

『つい~』

ぴゅいきゅい『『おもちろくて~』』

えへへ?

『そんな正直に!?』

だって、クゥ、お顔に出るから~

『サーヤにだけは言われたくないぞ!』

ひどい!ガーン


『あらあらまあまあ、どっちもどっちね』

『そうだな』

おばあちゃんもおいちゃんもひどい!


〖それで?亜空間をどうするの?〗

『あらあらまあまあ、そうだったわぁ。自分の空間が作れたら、そこでカレーが作れないかと思って?』


しーん⋯


〖⋯え?りょ、料理のため?〗

『え~?とんでもないこと思いつくわねぇ?』

さすがのジーニ様と結葉様も絶句しちゃったね~。


『そうだった⋯凛さんは、放っておくと怪しい研究者も真っ青になるくらい、のめり込む質だった』

「しょうでちた」

もうね?まわりで何が起きようが気づかないんだよ~


『え?おれ、それに巻き込まれるの!?』

クゥが本気で怖がってますね。

かわいそうに⋯

そうだな⋯

『ふ、ニ人してそんな目で見ないで!?』

かわいそうに⋯

かわいそうだな⋯

『うわあああ!イヤだ~!!』

ふっ⋯

まだまだだな⋯


『あらあらまあまあ。何をしてるのあなたたちは?クゥで遊ばないの。かわいそうでしょ?』

「えへ?」

『ついな』

『みんなかひどい⋯』しくしく

『まあまあ、元気だしなさい』

フゥにぽんぽんされてますね。


あれだね。クゥは修行が必要ですね!

『なんのだよ!?』

さあ?ふっふっふっ

『ひでぇ』

ぽんぽんぽん。フゥがもう無言で慰めてますね。


『あらあらまあまあ。ジーニ様、私にもその魔法できるかしら?』

ん?矛先が?


〖え?あ、まあ、そうね。ゲンと凛、サーヤは全属性持ちだからできるでしょうね〗

『そう。それじゃ、張り切って魔法練習しないとねぇ。うふふ。燃えてきたわぁ』

うふ、うふ、うふふふふ


ぞくうっ

〖な、何?なんか背筋が!?〗

あ⋯


『うふふ。ジーニ様、よろしくね?』

うふふふふふふ


ぞくぞくぅっ

〖ヒッ!?〗


ああ⋯ジーニ様が

『捕まったな⋯』

「あい⋯」

ジーニ様、がんばって!


〖何?どういうこと?その目は何!?〗

がんばって⋯

頑張ってくれ⋯



『うふふ?よろしくね?ジーニ様』

〖き、きゃあああああっっ〗


ああ⋯おばあちゃんが、

「ごめしゃい」

『すまん』

ジーニ様に取り憑いちゃいました。


〖すごいですね。お母様が本気で怖がってますよ〗

〖さすが師匠の想いび⋯ご友人ですね〗

シア様とエル様も感心してます。


『お、おれ、た、助かった?』

『良かったわね』

ぽんぽん

クゥ、涙でてるよ⋯


〖た、助けて~ええぇ〗

『うふふ、逃がさないわ~』

ぴとっぽふぽふぽふ


あっ。またまたおばあちゃんてば、いつの間にかジーニ様のお胸に⋯


「ごめしゃい」

『すまん⋯』

なーむー


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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