第396話 おかえりなさい!&いらっしゃい♪

おばあちゃんこと、凛くまさんの誕生です!が、


ず~ん。

おばあちゃんが、落ち込んでます。

だって、くまの編みぐるみさんじゃ、変わりようが⋯


『いや、キ⋯じゃない。凛さん。ほら、今はかわいい、くまさんだから。な?サーヤ』

「あ、あい。くましゃん、おむにぇ、あっちゃら、ちょっと、や⋯かわいくにゃい」

『た、たしかに。今の姿がかわいいわよね』

『ああ。かわいい方がいいよな』

フゥとクゥも手伝ってくれて、みんなで、必死に、そのままがかわいいアピールです。


『⋯⋯』

おばあちゃん、なにもいいません。どきどきどきどき。


「おばあちゃ~ん」

『凛さ⋯』

みんなが次なんて言えばいいか考えていると


『あらあらまあまあ、たしかにそうよね~。そもそも私が編んだんだし?かわいいのは当然ね』ケロリン


ずしゃあっ

お、おばあちゃん⋯


『あらあらまあまあ?みんなして、地べたになんか寝たら、ぽんぽんから風邪ひいちゃうわよ~?』

おばあちゃん⋯


『ひ、ひでぇ』

「おばあちゃんだかりゃ、ちかたにゃい⋯」

『『ああ、うん。納得』』


ぽってぽってぽってぽって

てしてし『どんまい』

「あいがちょ」

みあちゃんに慰められました。

そんなことしていた時



キュイーン

『おう?ただいま!何そんなとこで寝てんだ?』

『ただいま。おや、ほんとだよ。ほらほら、そんなとこいたら踏まれちまうよ』

どかどかどかどかと、親方たちが帰って来ました。


「あ~おやかちゃ、みんにゃ、おかいり~」

おきあがって、てててっと親方の足に抱きつきます。


『おう。ただいま。サーヤ』

ひょいっと親方が抱き上げてくれました。片手です。力持ちです。

『みんなを連れてきたよ』

おかみさんが後ろからどんどん来るドワーフさんたちを見せてくれます。

「ふおお~」

たくさん!


『こりゃ、ほんとにすげぇな』

『やべぇな、ほんとに何もかもが輝いて見えるぜ』

わいわいがやがや

どんどん賑やかです。


『おや、かわいい子がいるね』

『こりゃ、くまのかっこかい?』

お、おお。元気なおば⋯お姉さま方が押し寄せてきました。と、とりあえず

「こ、こんちゃ。さーやでしゅ。よりょちくにぇ」

ごあいさつしないとね。


『サーヤ?おやまあ、じゃあ、お前さんが愛し子様だね。会えて嬉しいよ』

『うんうん。かわいいね。くまの洋服似合ってるよ。愛し子様』


「ぶー」

『『ん?』』

「いとしご、ちやう。さーや、にゃにょ」

『『んん?』』

突然、ほっぺた膨らますサーヤに不思議そうなお姉さま方に、


『ガハハ!サーヤは子供だから偉くない。様は大人の偉い人。だから、サーヤはサーヤがいいんだよな?』

親方が代わりに言ってくれました。その通りだよ!


「あい!よりょちく!おねえしゃんちゃち!おじちゃんちゃち!」


『お、お姉さん?』

『男はおじちゃんなんだな』

だって、女の人しかおそわってないもん。


ぽてぽてぽてぽて

『あらあらまあまあ。私が言ったこと覚えてたのね~。偉いわ、サーヤ。サーヤの祖母の凛です。よろしくお願いしますね』

おばあちゃん登場です。


『はい?』

『くまの人形がおばあちゃん?』

『いやいや、その前に喋って動いてることに疑問をもてよ』

新しく来たドワーフさんたちがざわついてます。


『まあ、色々あるのですわ。間違いなく、そのくまの編みぐるみさんは、サーヤちゃんのおばあちゃんですわ』

『まあ、細かい話はあとにゃ!みんなよく来てくれたにゃ!』

『皆さん、ようこそ聖域へ。ご無理をお願いしてしまって、申し訳ございませんですわ。ありがとうございます』

『ほんとに、半分くらいこっちにきたんにゃね』

アイナ様とニャーニャにゃん登場です!


『地の精霊王様!ニャーニャも!』

アイナ様とニャーニャにゃんが声をかけると、わっとドワーフのみんながお団子状に集まって来ました。人気者です!だけど、


「うぎゅ」

『あらあらまあまあ~』

つぶれる~


『おいこら!そんなむさい連中が集まったらサーヤが潰れるだろが!』

『おばあちゃんも大丈夫かい?』

親方とおかみさんが、おっきな声で散らしてくれました。おかみさんがおばあちゃんを抱っこしてくれてます。


「ぷへっ」

『あらあらまあまあ~』

えらい目に会いました。

ん~ドワーフさんたち二十人ちょっといるかな?


『おや、ごめんよ』

『わるかったな』

いえいえ。大丈夫ですよ。


『そうかい?』

『良かったよ』

ありがとう。


『あら。さっそくお顔で話せてますわね』

『問題なく馴染めてるにゃ』

アイナ様たちが、良かった良かったと、うんうん頷いてます。


『そうそう。アイナ様。俺たち入れて三十人。こんだけいりゃ、何とかなるかな』

『じじばばばっかりだけどね』


『ありがとうございますですわ』

『助かるにゃ』


親方たち、いっぱい連れてきてくれたんだね~。


でもね、チッチッチッ

「おねえしゃん」

『そうね~女はいつまでたってもお姉さんよね~』

「あい」

ね~♪


『ガハハ!そうだったな』

『サーヤに色々仕込んだのはおばあちゃんだったね』

親方とおかみさんが体を揺らして大笑い!揺れます揺れますっ


『うふふ。そうよ♪いい子でしょ?それから、私は凛になったわ。よろしくね。この子は、みあよ』

『みあ、よろしく』ぴょこ

おばあちゃんの肩の上で!みあがおててあげてごあいさつ。


『おう。そうか、そいつまで話せるようになったか』

『もう、何が起きても驚かないよ』

何か悟ったようなお顔してますね?


〖そうかしらね?まだまだ驚くことになると思うけど。みんなお帰り。それから、ようこそ聖域へ。私は魔神ジーニよ。よろしくね〗


親方達の後ろにいた、新しいドワーフさん達が、一斉に膝まつきました。おお!ザッて音がするくらい動きが揃ったよ。


〖私は女神シアです。皆さん、そんなかしこまらなくても大丈夫ですよ〗

〖そうですね。これから一緒にやっていく訳ですし。私は医神エルンストです。よろしく〗

わ~神様たち集合でみんなさらに縮んじゃったよ~


『あ、ありがとうございます』

『よろしくお願いします』

ドワーフさんたち、何とか声を振り絞ってる感じです。

みんな優しいから、大丈夫だよ?怖くないよ?


『サーヤ、前にも言った気がするが、恐らくこれが普通の反応だぞ?』

「しょっか~」

おいちゃんがそう言うなら、やっぱり神様すごいんだね~


『ジーニ様、驚くってのは?』

〖あら、だってこれから親方たちの名前付けるのよ?〗

『『だから?』』

ドワーフさんたち、みんな不思議そうにしてます。


あっ、そうか~

「かわりゅかみょ?」


〖そうね。変わるんじゃないかしら?うふふふふ〗

わ~ジーニ様、悪⋯楽しそうなお顔~


でも、そうだね。お名前、せっかく候補ができたんだから聞かなきゃね!気に入ってくれるかな?気に入ってくれるといいな!


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

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