第397話 決まった?かな?

ドワーフさんたちが帰ってきたので、お名前が考えてたものでいいのか確認しないとね。大丈夫かな?ちょっと不安~


『まあ、せっかく考えたんだから聞いてもらいましょ?』

『そうだな。モノマネ付きでな!』

フゥとクゥが頑張れって応援してくれます。なので、頑張ります。モノマネも頑張ります!


「あい。おいちゃんみょ、いっちょ」

つきあってね!

『あ~そう来ると思ってたよ』

『あらあらまあまあ。サーヤ頑張って』

「あ~い!」

おばあちゃんの応援も入りました!


「んっちょ、おにゃまえ、はっぴょうちましゅ」ぺこり


『お~頼むぞ』

『なんかドキドキするねぇ』

サーヤもドキドキです。では、まずは


「おやかちゃ、こんごう、どうかにゃ~?こんちゃん?ごうちゃん?」


『こんごう?』


「あい。におうしゃまみちゃい?」

仁王立ちして、おててあげて、前に出して、お首回して、怖い顔~びしっ

『『ぶふっ』』

なんですか?おばあちゃんに、おいちゃん


『なんじゃそりゃ?』

『かわいいねぇ』

『わけは分からんがな』

『バカだねあんた』

『可愛きゃいいんだよ』

『まあ、そうだな』

親方たち、かわいいじゃないの。かっこいいだよ。

「ぶ~」

『いや、それじゃ無理だろ⋯』

『あらあらまあまあ。何でかしらぁ、残念ねぇ』

「ぶー」

まねっこしろって言われたから、仁王様したのに~

「じゃあ、おいちゃんが」

『やらねぇぞ』

「ぶー」

けちんぼです。


『あ~あのな、金剛ってのは、こういう漢字で書くんだけどな?』 書き書き

『ダイヤモンドのことなのよね』

おいちゃんと、おばあちゃんが説明を始めます。


『そう。サーヤがな、目がキラキラでダイヤモンドみたいで、筋肉ムキムキで強そうってな?ダイヤモンドは硬いことでも有名だからな』

『それで、私たちの国の名前で金剛ねって教えたら⋯』ちらり


だってね?金剛って言ったら

「こりぇ~」

仁王様~。また、まねっこです。ビシッ


『金剛力士像っていう、お寺とかの⋯ん~こちらで言う神殿みたいなものかしら?その入口を守る二体の仏像があるんだけど、「それだ~」って、サーヤがね⋯』

ちろりっておいちゃんと、おばあちゃんがサーヤを見て、また

『『ぶふっ』』

笑いました。


「ぶ~」

ひどい~


『ごほっ。まあ、とにかくな、金剛力士像、別名、仁王様って言うんだけどな。金剛⋯ダイヤモンドをも打ち砕く金剛杵っていうのを持った神様みたいなものかな。とにかく強くて立派なんだよ』

ちろりっ

『『ぶふっ』』

何度も笑うなんて失礼ですよ。

「ぶーっ」


『くくくっ分かった。決して可愛くはないってことだな』

『そうだね。金剛、強そうじゃないか』

『こんちゃん、ごうちゃんはサーヤが呼びやすいあだ名みたいだね』

『ああ。「ぽぽ」みたいなもんか』

『そういや、ぽぽは、たんぽぽだったね』

『こんちゃん、ごうちゃん』

『『『わはははは』』』

ほら~ドワーフさんたちまで笑っちゃったよ。

「ぶー」


『わりぃわりぃ。金剛な。いいんじゃねぇか?』

『そうだね。ダイヤモンドだなんてもったいないよねぇ?』

『たしかに兄貴には持ったいねぇな』

『んだとぉ?』

『『『あははは』』』

む~。また笑ってるけど、いいってことだよね~?


『そうだな。大丈夫みたいだぞ?』

『じゃあ、弟さんね』


「あい。おめめ、まっくりょ、ちゅやちゅや、ふっくりゃ、くりょまめ、おいちしょう」じゅるり


『ひえっ?』ぞくうっ

『これか』

『これだったんだね』

なんですか?親方、おかみさん

『謎がとけとよかったじゃないか、あんた』

『『そうだな(ね)』』

謎?なんですか?


『やっぱり生命の危機』

『感じてたのね』

クゥとフゥまで~


『まあとにかく。サーヤ、名前、教えてやれよ』

「うにゅ?」

言ってなかった?

『『言ってないな(わね)』』


ありゃ~?じゃあ

「こくよう!」

じゃじゃーん!


『こくよう?』

弟さんが首傾げてますね~


『あ~字はこう』書き書き

『黒曜石、オブシディアンとも言われる、黒い火山岩の一種でな、加工して装飾品にしたりするんだ』

おいちゃんが、さっそく説明してくれると


『な、なんだ、良かった。石の名前か。おれ、食われるかと⋯』ほっ

『良かったな。あれ?待てよ?俺も悪寒がしたような?』


ん?大工のおっちゃんはだってぇ、ねえ?

『『「はちみつ(ちゅ)」』』じゅるり×三

ほらぁ。フゥとクゥもそう思うよね?


『ぬわぁっ』ぞくぞくぞくぅ

『ああ!あんた!』

『俺よりひでぇ⋯』

『『『気の毒に⋯』』』

何がですか?


「こはく!」

お名前はハチミツじゃないよ?


『こ、こはく?』

そうだよ!


『あらあらまあまあ、サーヤがごめんなさいねぇ』

「ぶー」

今回はサーヤだけじゃないよ。

『『なんのこと?』』ふい~

あ~知らんぷりはだめだよ。


『こほん。サーヤはハチミツの化石だと思ってたみたいだけどな?正しくは樹液が化石になったものだな。字は琥珀』書き書き書き

『これも貴重な宝石の一種かな?』


『そうか。安心したよ』

『良かったね。あんた』

おいちゃんが、説明してくれるのは分かるんだけど~、なんでごめんなさい?キレイで美味しそう、最高だよね?じゅるり


『ヒッ』

『『サーヤ⋯』』

なんですか?おいちゃんもおばあちゃんも、ジト目は良くないですよ?


『あれ?私も他人事じゃなかったような⋯?』

おかみさん、りんご、おいち⋯


「こうぎょく」じゅるじゅるり


『ぎゃっ!?』ぞくうぅぅっ

『お前もかよ』

『『仲間だな』』

『『気の毒に』』

なんですか?


『あらあらまあまあ⋯』

『すまんな、ほんとに。紅玉はな』書き書き

『ルビーのことよ。燃えるような赤だったって言うからね?でもね』

『紅玉(こうぎょく)って、サーヤが好きなリンゴの品種名なんだよ。なもんだから⋯』

ちろり


「りんご、ちゃべたい」じゅるり


『ヒッ!』ぞくぞく~


『あらあらまあまあ』

『すまん』

なんですか?


『それでね?問題はもうひとつ。名前にするにはどうかしら?ってなってね?候補が他に』

『紅の漢字をとって、「紅(こう)」「紅(べに)」それから』ちろり


「う?こうちゃん、べにちゃん、こうこちゃん、べにこちゃん、こうみちゃん、べにみちゃん」

『って、候補が上がってな?』は~あぁ

なんでため息?


『どれがいいか選んでもらおうってなったのよ』ふ~うぅ

だから、なんでおばあちゃんまでため息?


『は、ハハ。そうかい。それじゃ、紅(べに)がいいかな』

『そう。良かったわ』

「あい」

ひと安心!それじゃ、次行こう!


『弟さんの奥さんは、オレンジとピンクが混ざったような色だったのよね』

『モモの目と似た色な』

「あい!さんご!」


『さんご?』

あれ?聞いたことない?


『コーラル、珊瑚は、海の底にいる植物なような見た目の動物って言う、不思議なものなんだけどな?やっぱり宝石として扱われるんだ』

『この世界にはないかしら?』

おばあちゃんが聞くと


〖あるわよ。でも、海の底なんか滅多な事じゃ行かないからね。知ってる者は少ないと思うわ〗

ジーニ様が教えてくれました。そもそも、ドワーフは海には行かないだろうし、海の中にも魔獣はいるから、普通、潜ろうとは思わないんだって。

「なりゅほじょ~」


『珍しい物なんだね。いいね。気に入ったよ』

ほんと?

「やっちゃ~♪」

あと一人~♪


「るりちゃん!るりこちゃん?」


『る、るり?るりこ?』

あれ?またない?


『瑠璃。ラピスラズリのことね。キレイな紫がかった青よ』

『字は瑠璃だな』書き書き

『子とか、美とかは、私たちの国の女の子の名前に昔はよく使ったのよ』

『サーヤがな、同じ名前の鳥を覚えてたんだよ。瑠璃鳥な。キレイだぞ』

「あい!」

真っ青でキレイな鳥さん!


『そう。それじゃ瑠璃にするわ。ありがとう。サーヤ』

「あい!」にぱっ


それでは、

『金剛、黒曜、琥珀、紅、珊瑚、瑠璃。決定だな』

「あい!みんにゃ、いいでしゅか?」


『ああ。よろしくな。サーヤ』

『『『『『よろしく』』』』』


ピカーっ

ぶぎゃーっ

べちょ

「うにゅ~?」

だれかな?



☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございます。お名前決定!よろしくお願いします。

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