第368話 お手伝い

みんなでやって来ましたキッチンです!


『ねぇねぇ~ぼく達もお手伝い出来る~?』

ぴゅいきゅい『『できる~?』』


「うにゅ?」

ハク達にもできること?

う~ん?お野菜洗ったり?なんか混ぜるとか?

混ぜ混ぜする時に器を押さえたりとか~?

あっ!リンゴとか玉ねぎとかすりおろしたりするのお手伝い?あっでも~

「おりょちがにぇが、にゃい⋯」

『ん?何だ?その、おろし金って?』

「う?」

なんで、おっちゃんが、おろし金知ってるのかな?

『いやいや、サーヤが今、言ってたぞ?』

「ありゃ?」

そうでしたか。すっごい呆れ顔で言わなくても~


『そんで?そりゃ、どんなやつだ?』

「うにゅ」

そうでした。聞かれてましたね。


「えちょ、りんごちょか、たみゃねぎちょか、すりすり、おろしゅ、どうぐ?」

なんて言えばいいのかな?

『果物とか野菜とかをすり下ろす?』

「しょう。どう、ちょかの、いちゃ、ひょうめん、とげとげちゅくって、すりすり」

『ふーん?ちょっと待ってろ?おい』

『あいよ』

おっちゃんは、ひっついてたサーヤを奥さんに渡して走って言っちゃいました。速~い。

ドドドドドドド

あっ、戻って来た~


『サーヤ、その銅の板、どんな形だ?』

すごいね、息切れてないね。じゃなくて、おろし金の形?空中に指で絵を描きます。

「んちょ?もちゅとこあっちぇ~」

うにゅ~っと描いて

「すりすりしゅるちょこは、ちたが、ちょっとひりょい、ちかくいにょ」

うにょ~っと描くと

『ふーん、下側が広い四角?こんな形か? 』

そう言うと、おっちゃんの手の上で鉄板が形を変えました。あれは銅板かな?色がそんな感じです。


「ふお~」

すご~い!パチパチパチ

『いや、さっき散々皿作っただろ?』

あっそうだった~


『う~ん、これじゃ、危ないから端を丸めて、こんな感じか?ついでにちょっと縁を作ってと⋯』

お~ぽくなった~


「あい。しょれで、とげとげ」

キレイに並ぶんだよ。

『ふむ。じゃあ、これで』

そう言うと金槌とノミみたいので、コンコンコンコン

『とりあえず、軽くこんな感じか?試しだけどな』

と、見せてくれたのは

「お~!おりょしがにぇ!」

パチパチパチパチ


『大体あってるみたいだな。でも、これだと目が細かくて、すり下ろすのに時間かかりそうだな』

「ほよ?」

おっちゃん?

『そうだね。少ないもんならいいかもしれないけどね』

おかみさん?

『大量に速くってんなら、これじゃ目が小さいね』

あ、あれあれ?なんか、真剣に話し合い出しちゃった?


『サーヤちゃん、これ、種類なかったかい?』

「う?しゅりゅい?」

『そう。種類』

ん~?ん~?おろし金の種類?そう言えば?


「えっちょ?ちたに、うちゅわあっちぇ、しょにょうえに、ちゅけて、けじゅるにょが~」

あったような?

『お?それ、賢いな?でも、そうすっと、落とす穴なかったか?』

おっちゃん、すごい!

「あっちゃ!まりゅいにょ!」

指で小さい丸を作って~

「こんくりゃいにょ、まりゅ、たくしゃん。まりゅにょまわり、とげとげ」

『ふむ、おい。ハクでも抱えられる器作ってくれ。そっちは鉄、いや?アルミでいいか?錆びにくい気がするし、軽いからな』

『了解』

『何種類か作るかね』

おかみさんたちが下を見て笑いながら言います。どうしたのかな?


「ふお?」

下を見たらちびっこたち、みんながキラキラしたおめめで見てました。ぽぽちゃんたちもです。


『ん?なんだ!手伝ってくれるのか?わはは!そうだな。まず、ひとつ頼む』

おっちゃんも気づいて楽しそうに言います。


『はいよ。そうだね、ちびちゃん達でも手伝えるように取手もつけようかね』

『そうだね』

『サーヤちゃんは、一度降りてもらおうかね』

「あい」

おっちゃんの奥さんは、サーヤを抱っこしたままでした。

おかみさんがハクが抱えられそうな大きさの器を作ってくれました。

『あいよ』

『おう。これに蓋みたいに乗るようにしただけじゃこぼれるか?でも、縁を高くしすぎても危ないよな』

おっちゃんが、ブツブツ言ってたと思ったら、

『よし!』

急にお手々を光らせて

『とりあえずこれでいいか!』


お~器に蓋のようにハマるおろし金が!ちゃんと縁も丸くなってて安全です。目立てだっけかな?トゲトゲだけはコンコンやって作りました!でも、あっという間です。


「ふお~」

すご~い

『よし!こんなもんか。さっきのより目は荒くしたから、小さい力でも大丈夫だろ。食材入れるからなクリーン!』

ちゃんとクリーンまで!偉いです!


『ハク、これ押えてな、したらモモ、スイ、このリンゴをスリスリできるか?』

おっちゃんがハクが前足を置きやすい高さの台を、あっという間に作ってそこに置いてくれます。地面に食べ物置けないもんね。


『ありがと~。あっ、ちょっと滑るけど大丈夫かな?』

ハクが、取手に前足をひっかけて抑えます。

『微調整が必要か?ちょっと待ってな。モモとスイも、ちょっと試してみてな』

おっちゃんが、リンゴをパカッと割って、シャシャシャっと芯を取って、モモとスイに渡さしてくれます。


ぴゅい『ありがちょ』

きゅい『でもぉ』

ぴゅいきゅい『『ちょっとおっきいかな~』』

『ん?じゃあもう半分に切って。ほい』

ぴゅいきゅい『『う~ん、すべりゅ?』』

『う~ん、やっぱり握れないからな。どうするかな』

ありゃ、そっかあ、人と違うお手てだから、滑っちゃってちゃんと持てないんだね。すると、


ぴょんぴょんぴょんぴょん

「うに?」

ぴゅいきゅい『『ちびすらちゃん?』』

『あれ~どうしたの~?』

みんなで、ちびすらちゃんたちにきくと、顔を見合わせて頷いてから、ハクと、双子の手にむにょ~んと、はっつきました。もしかして

「おてちゅだい?」

ちびすらちゃんに聞いてみると、ぷるぷるって震えて正解って言ってくれます。


『すご~い。すべらなくなったよ~ありがとう』

ぷるぷる

ぴゅい~『わ~もてたよ~♪』

きゅい~『ぼくもだよ~♪』

ぷるぷるん


『ありがとう~』

ぴゅいきゅい『『ありがとう』』

ぴゅい『じゃあ、はく~』

きゅい『やるよ~』

『いいよ~』

ぴゅい『すりすり♪』

きゅい『すりすり♪』

『すりすりすりすり♪』

お~可愛い~♪一緒にスリスリしてる~♪


「しゅりしゅり♪」

『おっ上手くいったみたいだな』

『かわいいねぇ』

『なごむねぇ』

『だけど、スライムには』

『『『驚いたね』』』

ちびすらちゃんたちは優秀なんだよ?

『『『ほんとだね』』』


『サーヤちゃん、これをどうするんですか?』

『すり下ろすのは、リンゴと玉ねぎだけでいいのですか?』

山桜桃ちゃんと、春陽くんが不思議そうに聞いてきます。説明まだでしたね。


「あい。おにく、ちゅけこむ、やわらかくなりゅ」

こっちの世界のお肉は、美味しいけど、歯ごたえもバッチリなので、おいちゃんも柔らかくするためにバシバシ叩いたり、今回みたいに漬け込んだりしてたよ。


『そうなのかい?』

『そりゃ、いっぱい擦らなきゃね』

『ちびっこ達、まかせたよ!』

お、おお?おかみさんたちが~?

『おしっ完成!任せたぞ!』

おっちゃん?はや!

『『まかせて~』』

『『『がんばるよ!』』』

『オイラたちも頑張るだよ!』

『『やるだー!』』

お、おおぅ。なんか、みんなすごいね


「り、りんごじゅーしゅ、いっちょできりゅ。ちゅかれたりゃ⋯」

飲んだらどうかな?


『いいですね!でしたら絞って、ジュースと絞りカスに分けましょう!』

『そうですね!カスの方を肉に使えばいいですね!』

山桜桃ちゃんと春陽くんが、さっそく漉すための布と器をスタンバイ!


『ほんとう~?』

ぴゅいきゅい『『がんばる!』』

『『わ~い』』

『『『ごほうびつきだ~』』』

『『『がんばるだ!』』』


が、頑張ってね。


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございます(*^^*)

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