第343話 迫り来る?

楽しい?ホットケーキパーティーは終わってしまいました。

じゃがバタと、ほうれん草とコーンのバター炒めはお預けになってしまいました。お夕飯に持ち越しです。


ぐすん。サーヤのじゃがバタたち。ひとくちしか食べてないです。フゥとクゥのお腹の中です。


『『だから、ごめんって』』


なんですか?恨んでないですよ?食べ物の恨みは怖いって言うけど、サーヤは恨んでませんよ?ぐすん。


『『いや、そんな目で見られても』』


ぐすん。


お夕飯はお肉パーティーらしいです。鉄板に目覚めちゃったらしいのです。大人たちが。

ドワーフさんたち、お家はいいのかな?鉄板をああしようこうしようって盛り上がってます。


そして、サーヤは思い出してしまいました。

アルミ。アルミといえば、そうアルミホイルです。


アルミホイルがあれば色んなことができます。

お料理ではホイル焼きはもちろん、ふあ~キノコと玉ねぎ人参鶏肉のホイル焼きたべたい⋯じゅるり。落し蓋にも使えるし、お野菜の皮をむいたり洗ったり、お掃除にも使えます。

問題はこれを大人たちに伝えるべきか⋯夢中になること間違いなしな気がします。


ホイル焼きは美味しいです。サーヤはトロトロに溶けた甘~くなった玉ねぎも大好きです。お醤油ちょろっと垂らして食べたいです。はやく本物のお醤油を!!

キノコと人参とトロトロ玉ねぎ、鳥肉、シャケ…うまうまです。あっ!サーヤはやったことないけど、ハンバーグでやったらどうなるのかな?絶対美味しい気がする~。じゅるり。


『ねえねえ、サーヤのお顔が凄いことになってるよ~』

ぴゅいきゅい『『なってるなってる~』』

『ぜ~~ったい!』

『美味しいこと』

『『『かんがえてる~!!!』』』

みゃ~『なんだろにゃ~?』

きゅるる~ん『『『『『『『たのしみ~』』』』』』』


ちびっこ同盟たちが集まって話してると、もはや保護者と化したフゥとクゥ、山桜桃ちゃん、春陽くんは

『あれでバレてないと思ってるのが残念よね~』

『見ろよ、ジーニ様たちの顔』

『と、とっても悪⋯いい笑顔でサーヤちゃんを狙っ⋯見つめてますね~』ぶるぶる

『サーヤちゃん、危ない、逃げて、あ~頭の上の謎物質にドワーフさんたちも気づいちゃいました~』がくがく


少し離れたところで、ぼーっと、締まりのない顔をしたサーヤを見つめるちびっこ達に気づいた大人たち。(ちびっこ達はこの後に起こるであろう事態に少しずつサーヤと距離をとっている。じりっじりっ)


『おい。サーヤの頭の上、なんか銀色の布?みたいのが、ひよひよしてないか?』

ドワーフのおっちゃんが気づきました。

『でもさ、あの輝きは金属だよね?』

『だけど、あんな薄い金属見たことないよ?』

『すごいね風にはためいてるね』

おかみさん達もまじまじと見ますが、信じられないという顔をしています。

『ありゃ~、アルミじゃねえか?』

『『『えええ!?』』』

ドワーフさんたちがたまらず、サーヤに迫ります。じりっじりっ


〖うふふ。まぁた、サーヤが何かを思いついたみたいねぇ〗

〖ものすごく、美味しいものを想像してそうですね〗

ジーニ様とシア様が悪⋯いい笑顔でサーヤを見ています。そして、その横では

〖ふふふ。先程あんなに約束したばかりですのに、さっそく具現化させてますねぇ。ふふふ〗

ジーニ様シア様親子の笑顔が可愛く見えるような、極悪⋯更にいい笑顔で見つめるエルンスト様が⋯逃げてサーヤ。


『まあまあ、ものすごく見るからに軽い物だしぃ、いいんじゃなぁい?まだこの世界に来たばかりだものぉ。あんまり怒ったらかわいそうよぉ?』


結葉様がサーヤを援護すると

『お母様、本当にサーヤちゃんが絡むと、まともになりますわよね?』

『ほんとにゃよね。信じられないにゃ~』

アイナ様とニャーニャは驚くやら呆れるやら⋯なんとも言えない顔をしています。


『まあ、とにかくサーヤの所へ行きましょう。あのままには出来ないでしょう』

ギン様が言うと


『小僧も大人になったのぉ。そうだのぉ。早くサーヤの傍に行ってあげた方が良さそうだのぉ』

『ほんに。小僧も親になったということかの。感慨深いの。さ、行こうかの』

じぃじコンビが、からかうようにギン様に賛同しています。

『うるさいぞ、じじぃ共。行くぞ』

顔を赤くするギン様に

『『ほっほ。まだまだだの(ぉ)』』

絶対にからかって遊んでるじぃじたち。


『まあ、何でもいいからはやく行くぞ。美味いものの正体を聞き出さないといけないだろう』

食いしん坊アルコン様出動。その後ろにはいつの間に来ていたのか?


ぱたぱたぱたぱた

『ん?』

ぴゅいきゅい『『おとうしゃん』』

『モモ、スイ?お、お前たちいつの間に?』

ぴゅいきゅい『『だめだめ~』』

『ぐはっ』

ガクッと膝をつくアルコン様に

ぴゅいきゅい『『いろいろ、だめだめ~』』

『ぐふっ』

更にトドメの一撃。かわいそうなアルコン様。


周りが不穏な動きを見せる中

『サーヤちゃん?しっかりするんだな』ゆさゆさ

『に、兄ちゃん、みんなが来ただよ』

『すごい、えがおできただよ!』

『サーヤちゃん!しっかりするだ~!』

『『にいちゃ~ん!!』』

迫り来る脅ぃ⋯ジーニ様たちに、ぽぽちゃん兄弟の悲鳴が響く⋯


「うにゅ?」


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読み頂きありがとうございます(*^^*)

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