第314話 てしてしてしてし
てしてし、てしてし
ちびちゃんたちのご褒美肉球てしてしが続いてます。
『おじちゃん』
『おばちゃん』
『お~い』
『おきるぴょんっ』
『めめめめめ~っ』
『おきるんだじょ~っ』
てしてしてしてしてしてしっ
う~。いいなぁ。サーヤも、てしてしされたい~
『起きられますかしら?遠目に見ていた私たちでさえ、あの衝撃ですもの』
『あの至近距離にゃ~。傷は深いにゃ』
一足先に復活したアイナ様とニャーニャにゃん。傷なの?
てしてしてしてしてしてしっ
『『『お~い』』』
てしてしてしてしてしてしっ
『『『ちっかり~』』』
てしてしし続けるちびっ子もふもふ軍団。
『『『『『『う~ん』』』』』』
ドワーフさんたち再起不能?そんな中で
『うらやましい』
『うん。けしからん』
「うにゅ?」
牡丹ちゃん?揚羽ちゃん?なんか不穏な空気が?
『『氷花、やっておしまい』』
「ふにゅ?」
氷花ちゃん?白黒コンビが氷花ちゃんを見ながらドワーフさんたちを指さしてます。なんで?
『え~?牡丹がやればいいじゃないのぉ』
ほっぺた膨らましながら氷花ちゃんがいいます。なにをするの?
『もちろん、トドメは私がやる』
「ふお?」
とどめ?
『まったく、美味しいところはしっかり持ってくんだから~』
なになに?
『『いいから、やる』』
白黒コンビが、再び声を揃えてます。
『わかったわよ~』
しぶしぶ返事をする氷花ちゃん。
なになに?
「あわわわわわわ?」ぎゅっ
アイナ様のお洋服を思わずつかむと
『ん~、大丈夫ですわ。サーヤちゃん。⋯多分』
た、多分?にゃ、ニャーニャにゃんは?
『う~ん、大丈夫と思うにゃ。⋯多分?』
?が増えたよ!?
『じゃあ、行くわよ~』ひゅ~
そう言うと、口元に手を持って行って、ドワーフさんたちの方に向かって、ふぅ~と息を吹く氷花ちゃん。
細かい氷がキラキラ綺麗な風がドワーフさんたちの方へ。
『『『『『『うううっ?』』』』』』
ってビクってしてるドワーフさんたちと、
『『『んんん?』』』
『『『ぶるぶる?』』』
って、何かを感じてる、ちびっ子もふもふ軍団。
『あっ』
『お、おい』
『⋯あ、ばか』
え?みーちゃん、はーちゃん、だいちゃん?なんか焦ってる?
『トドメ』ぼふんっ
え?と思った瞬間
雪がドワーフさんたちの顔に、ばふっ
『『『うおおっ?』』』
『『『なんだいなんだいっ?』』』
『『『『『『冷たいっ!』』』』』』
あっ、起きた。でも、それよりっ
ぼふぼふんっ
『『うきゃあぴょんっ!?』』
『『めめめめめめめ!?』』
『『うわぁっ!?あしがつかないじょ~っ!?』』
「ふわぁ?ちびちゃんたち~!」
コロンコロンしてる~!!
『たいへんたいへん~』
ぴゅいきゅい『『ちびちゃんたちが~』』
『『またコロンコロンなっちゃった~!』』
『『『おいちゃ~ん!』』』
みゃ~!『おおきいごしゅじん!ねぇね~!』
みんな大騒ぎです。
『あらあらあらあら!』
『大変にゃ~!』
アイナ様たちもかけよってきて、ちびちゃんたちを起こしてくれるけど、すぐまたコロンコロンなっちゃいます。
『ドワーフさんたちより、ちびちゃん達が大丈夫じゃなかったですわ~』
『ほんとにゃ~』
あ~多分?の所がこっちに~!
『『『うわぁ~』』』
『『『たしゅけて~』』』
ぴょんぴょん、めめめめ、じょじょじょと、めちゃくちゃです。
『あああっ』
『うおおお?』
『⋯やったな。おばかなんだから』
『『『きゃあああああっ?』』』
ええ?みーちゃんたちと、らんちゃんたちも?
あわててそっちも見ると⋯
「ふわあっ」
『『ぎゃーっ』』
『『『『あっちも大変っ!』』』』
ダダダダッ
『ごめんっ』
『ちびちゃんたちっ』
『あっちのほうが』
『たいへんっ』
『わたしたちで』
『ガマンしてっ』
フゥとクゥと青葉ちゃんたち精霊組が、だだだだっと、ちびちゃんたちから離れて大人めーめーさんたちの方へ。体が小さい水の妖精さんたちが一生懸命ちびちゃんたちを支えてます。
『め~ぇ。困ったわね~』
『めめめ。ますます動けないな』
『め~め~。ちょっと、ご主人~』
『めめめめ。さすがに、なんとかしてくれ~』
大人のめーめーさんたちが更に大きく大変なことに!
『ちょっと、子供たちの気持ちがわかったぴょん』
『まさかおれたちも足ががつかなくなるとはぴょん』
『思わなかったわぴょん』
『ほんとだぴょん』
大人のうさちゃん達も?
『あ~しっぽでも支えられないじょ』
『ぐらぐらするじょ』
『こどもたち、よく動けたじょ』
『これは無理だじょ』
大人のオコジョさんたちまで~
でもぉ、
『すごいですわね。誰よりも冷静ですわね』
『さすが、もふもふにゃ』
うん。すごいね~。でも、ニャーニャにゃんの理屈は合ってるのかな?
『しまった⋯』
『計算外だった⋯』
白黒コンビがぼそっと呟いてます。
『あ~ん。ごめんなさ~い』
氷花ちゃんだけが泣いて謝ってます。
『三人とも手伝って!』
『あ~ん!転がっちゃうわ~』
らんちゃんと、なるちゃんが必死です。
『なんだなんだ?』
『何があったんだい?』
『これ雪か?』
『なんだってこんなもんが乗ってんだい?』
『おい。それどころじゃねえぞ?』
『見てみるさね』
『『『『ああ?なんじゃこりゃ?』』』』
やっと周りの騒ぎに気づくドワーフさんたち。
「ふわぁ!ちびちゃんちゃち~」
『『『『『『うわわわわっ』』』』』』ころんころん
もふもふ過ぎてサーヤの手じゃ足りませんっ
『しっかり~ぼくによっかかって~』
ぴゅいきゅい『『だめだよ~』』
『『それでも』』
『『『ころがっちゃうよ~』』』
みゃ~『しっかりにゃ~』
『『『うわ~ん』』』
『『『たしゅけて~』』』
コロンコロンコロンコロン
『ちょっと、華火!もっとしっかりめーめーさんたちを支えなさい!自慢の馬鹿力を今使わなくてどうするんです!』
『そんなこと言ったってよォ。俺の手は二本しかねぇんだから、仕方ねえだろ?』
『⋯使えない』
みんながコロンコロン転がるもふもふたちを何とかしようと奮闘する中、違う方向を見て悩む二人の姿が⋯
『ギン⋯あの中に入ってゲンを呼ぶ勇気はあるか?』
『申し訳ありません。そんな勇気は⋯』
『そうだな。我にも無理だ⋯』
その視線の先では
相変わらず正座させられているゲンと、
『まったくのぉ』くどくどくどくど
『自分が規格外だという自覚をの』くどくどくどくど
〖ほら、ゲン。集中して!〗
〖お母様ったら、この状況で厳しすぎですわよ。蒼じぃたちも程々に⋯あら、ゲンさん気が乱れてますよ〗
〖ん~実に悩ましい。私はどうすべきか⋯あっ、師匠。足を崩さない〗
お説教を続けるじぃじたちと、神様たち。
『⋯無理だな』
『⋯無理ですね』
ちらっ
「ちびちゃんちゃち~」
わーわー
『どうするかな』
『どうしましょう』
はぁ⋯
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
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