第312話 久しぶり~

ドワーフさんたちは、ココロのあいさつで壊れちゃいました。


今、ココロはドワーフさんたちにおしりのハートマークを見せています。


みゃ~ん『これがハートマークにゃ~♪』

おしりとしっぽふりふり。

みゃ~ん『ハートはココロともいうにゃ!だから、ココロはココロにゃ!』

おしり突き出して親方たちに見せてます。


『うんうん。いい名前つけてもらって良かったなぁ』うううっ

『かわいい名前じゃあないか』うううっ

『おしりのマークにそんな意味があったなんてなぁ』おいおい

『知らなかったけどかわいい形じゃないか』おいおい

『それにしても、さっきからなんの動きだそれ!』ワハハハ

『こんな性格だったんだねぇ』ワハハハ


だれも近寄れません。



『おい。誰か酒でも飲ませたのか?ありゃ、どう見ても酔っ払いだぞ』

おいちゃんが呆れてます。

『の、呑んではないはずですが、自信がなくなってきましたわ』

『壊れたにゃ』

アイナ様たちも困惑中~

どうしよう~


「おいちゃん、ばりかん」

『あっそうだよな。何とかしてやらないと』

でも、どうしよう?

『小屋から出すか?もうすぐ目の前だしな?』

「でも、ありゅけにゃい?」

『そうだよなぁ。う~ん』

どうしようか悩んでいたら


『心配ない』

『連れてきた』


「うにゅ?」

『は?』

どこからともなく声が?きょろきょろ


『『もう少し上』』

上?


「ぼたんちゃん?あげはちゃん?」

『ほんとに連れてきたのか』


二人はそれぞれ、めーめーさんのちびちゃんと、うさちゃんのちびちゃんを1匹ずつ抱えて頭にオコジョちゃんを乗っけてます。もふもふまみれです。でも、歩いてません。浮いてます。


『『連れてきた』』

うん。そうみたいだね。


『まったく、人使いが荒いですね』

『この場合精霊使いじゃねぇか?ワハハ』

『⋯いいから早く降ろそう』


「みーちゃん、はーちゃん、だいちゃん?」


三人は一番大変な大人のめーめーさんを連れてきてくれました。が、なんかおかしいです。


みーちゃんは足元に水の床を作ってめーめーさんと一緒に浮いてます。

だいちゃんは『……ぼく、重力魔法は得意だから』って言ってたから浮いてるの分かります。

だけど、


「おいちゃん、はーちゃんだけ、へん」

おめめまん丸にして見てもやっぱり変です。

『ああ⋯。あれは、力技だな』

両肩に1匹ずつめーめーさんがかつがれてます。大丈夫?気絶してない?


『まったく、華火!可哀想じゃない!』

『もっと普通に!優しく運んであげなさいよ!』

『気絶しちゃってるじゃない!』

あっやっぱり?


「らんちゃん、なるちゃん、ひょーかちゃん」


三人は力を合わせてシールドを張ってうさちゃんとおこじょちゃんたちをまとめて連れてきてくれました。


「ふぅ~くぅ~!ありぇ~!」

『あ~懐かしいわね~』

『おれたちもああやって来たもんな~』

ぴゅいきゅい『『きた~』』

「ね~♪」

上からギン様たちが見えたんだよ!


『あ~サーヤがすごいお顔で来たんだよね~』

『ぼくたち』

『食べられるかと』

『『『思ったよね~』』』

ハク?フライにフルー?何かな?


『そうだよ。思い出した。サーヤにあご蹴られたんだ』

ぎくっ

『あ~あったわね~』

ぎくぎくっ

ぴゅいきゅい『『もふもふびょうだね~』』

『『ぶっ!!』』

『もふもふ病!』

『たしかに!』

フゥ、クゥ、モモスイ?

ひどい⋯


『酷いのはお前だサーヤ⋯』

ガシッ!ひっ!

「お、おいちゃん⋯」


頭、ガシッて掴まれました。こめかみに怒りマークを作ったおいちゃんが、ニッコリしてます。


『お前⋯ちゃんと謝ったか?言ったよな?人様に怪我をさせたら?』

「い、いけましぇん」

『もし、させたら?』

「ごめしゃいしゅる⋯」

『で?』

お、おいちゃんのお口の端っこがピクピクしてます。

「く、くぅ、ごめしゃい」

うううぅ

『悪かったな。クゥ』

うううぅごめしゃい~


『い、いや、ほら、なんともなかったし?な?あの時にも謝ってもらったし!』

『そ、そうよね。だ、だからゲンさん』

ぴゅい『ぐりぐり』

きゅい『やめたげて~』

頭、げんこでぐりぐりの刑です。ごめんなさい~。えぐえぐ。


『これこれ。ゲン。その辺にしとくんじゃのぉ』

『そうだの。精霊たちも困っとるしの』


じぃじたち~ありがとう~

『とんだ目にあったのぉ』

『もう謝ってたのにの』

うううっ。じぃじたち優しい。

じぃじたち、おいちゃんを怖いお顔で見ます。

『うっ』

おいちゃんが、ウッてなってます。


『サーヤ、げんきだす』

『ソウデス。ゲンサンモ、イアツ、スルマエニ、カクニンスル』

頭なでなでしてくれながら、はちさんのレンゲとアカシアが味方してくれます。


『威圧?』

おいちゃんが不思議そうにしてます。


『気づきませんでしたか?』

『ゲンさん』

『威圧』

『生えてるよ』

青葉ちゃんと泉の精霊さんたちが教えてくれます。


『威圧?威圧ってなんだ?』

首を傾げるおいちゃん。と、サーヤも。


『たったいま』

『じぃじたちに』

『されてたでしょ?』

『うっ!って』

『あれが』

『威圧だよ~』

水の妖精さんが教えてくれました。


「るりちゃんちゃち、ひしゃちぶり~」

いつも地上まで遊びに来てくれるのは青葉ちゃんたち精霊さんが多いので、水の妖精の瑠璃ちゃんたちは久しぶりです。


『サーヤ~』

『久しぶり~』

『お土産もって』

『遊びきたよ~』

『はい!』

『これ!』

『『『スイスイミント!』』』

『『『あと、訳わかんないやつ!』』』


「わけわかんにゃい?」

スイスイミントは知ってるよ?


『そう~』

『泳いでる』

『水草』

『見つける度に』

『採ってきた~』

『食べられるかな?』

お~それはすごい!高級品の山だね!


「おいちゃんに、きいちぇみよう!おいちゃん!」

あれ~?

「おいちゃん?」

おいちゃん、じぃじたちからお説教?正座して小さくなってます。


『知らなかったとはいえ、小さい子に向けて威圧使っちゃいましたからね』

青葉ちゃんたちが教えてくれます。

『威圧で、死んじゃうこともあるんだよ~』

『使い方覚えないと大変』

『サーヤが無事でよかった』

泉の精霊さんたちも頭なでなでしてくれました。


『じぃじたち』

『ああなったら』

『長い』

『水草はジーニ様に預けて』

『めーめーさんたちをなんとかしよう』

『精霊さんたちも困ってる』


「あっ」

そうでした⋯水の妖精さんたちありがとう。


☆ ☆ ☆ ☆ ☆


もーもーと、うさちゃんの『うーちゃん』かぶりに続き、またもややってしまいました。水の妖精『青藍』と、風の精霊『晴嵐』…字も意味もまったく、違うんですけど読み方が同じ『せいらん』でした……すみません。もう、このまま行きます。由来が違うから許して💦ちなみに風の精霊さんの呼び方は『らんちゃん』になりました。

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