ある日のえびの日(敬老の日)日記 番外編

「にぇー、おいちゃん」

『何だ?』

ある日、遊んでる時に、ふと思い出しました。


「えび、ちゃべりゅひ、あっちゃにぇ?」

『海老を食べる日?』

おいちゃんがなんの事だと首ひねってます。

「あい。おばあちゃん、おいちゃん、あいがちょ、にょ、ひ」

『海老食べて、おばあちゃん、おいちゃんありがとうの日?あっ!敬老の日か!』

「しょう。けいりょうにょ、ひ」

おばあちゃん、ありがとうの日でした!

『サーヤ、ふつう逆だろ?思い出し方…』

「だっちぇ…」

前におばあちゃんが…



『敬老の日って、かわいい孫に「おばあちゃん、ありがとう」って言ってもらえて嬉しいけど、老人扱いされて、どんどん老ける気がして嫌なのよね~。私はまだまだ若いのよ。あっ、もちろん自分が言われるのが嫌なだけであって、敬老の日はいいことよ。でもね~』

握りこぶし作って、それとこれとは別なのよ!



「っちぇ、ゆうかりゃ…」

『そうだった…そうだったな。俺が悪かったよ。それで確か』

おばあちゃんは⋯



『ん~そうだ!我が家は今年から敬老の日じゃなくて、海老を食べる日にしましょう!』パンっ

「うにゅ?」

『海老を食う日?』

手を叩いて名案だわ!って言って

『そうよぉ。敬老の日に海老を食べるようになったのは最近のことらしいけど、我が家は二人とも海老は大好物だし。ゲンさんも好きでしょ?』

「あい。えび、だいすち」じゅるり

『まあ、海老は美味いよな』

『でしょう?だから、今年から我が家では海老を食べる日よ!あらあらまあまあ、さっそく海老を買いに行かなくっちゃ!今夜は海老づくしにしましょう!』

「ふあ~えび、いっぱい!」じゅるり

『あ、ああ。分かった料理手伝うよ』

それから海老の買い出しから手伝った



『ってことがあったな…』

「あっちゃね…」

懐かしい思い出です。


『それで、エビ料理でまた意見が別れてな』

「あい。さーや、ぐりゃちゃん、くりーみゅこりょっけ、ぴじゃ、ぴりゃふ、ちらちじゅし、えびふりゃい、えびまよ、えびちり、かりゃあげ、えびしぇん…」

他にもたくさん。指が足りないよ。


『そうなんだよな。どっちかってぇと、サーヤは洋で、俺たちが和でなぁ、塩焼きとか、刺身とか、天ぷらとか、味噌汁とか、生春巻きとか、天むすとか、海老しんじょうとか、寿司とかな。エビチリもサーヤは甘口で、俺は辛口だったしな』

「あい。だいもんぢゃい」

『そうだな。大問題だったよな』

海老は美味しいから色んなお料理あって困っちゃいます。


『あらぁ、それならいっぺんに作ればいいんじゃなぁい?みんないるんだから少しずつ食べれば色々食べられるしぃ?』


「ほえ?」

『うわぁっ』

『「結葉様(むすびはしゃま)!」』

びっくりした~いつの間に?


〖私たちもいるわよぉ〗

〖けいろうのひ、とか、えびをたべるひ、ですか?サーヤたちがいた世界は色々な日があるのですね〗

〖それで、サーヤの祖母殿が捻じ曲げた『けいろうの日』と言うのは、本来どんな日なのですか?〗

結葉様様だけじゃなくて、いつの間にかみんなに周りをぐるりんって囲まれてました。


『だってね~?』

ぴゅいきゅい『『サーヤのおくち』』

『『きらきら~』』

『『『おいちゃんのおめめも~』』』

みゃあ『きらきらにゃ~』

きゅるるん『『『ぜったい!』』』

きゅるるん『『『『おいしいおはなし!』』』』


どうやらハクたちがサーヤの顔を見て、ジーニ様達を呼びに行ったみたいです。


きゅるる『それで、どんな日?』

横にそれてた話を絹さんが戻しました。おいちゃん、難しいお話はよろしくお願いします。


『丸投げしたな?サーヤ…』

なんのことですか?


『仕方ねぇな。敬老の日ってのはな、敬う老の日って書いて、読んで字のごとく、長い年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日で、要は、おじいちゃん、おばあちゃん、ありがとうっていう日だな』

おいちゃんが説明します。


〖年長者を敬う日ですか。素晴らしいことですね〗

エル様がうんうんってしてます。


『ふぅん。なるほどねぇ。うちだと、亀じぃあたりかしらぁ?』

結葉様がじぃじたちのことを言うと、ちびっこ達は


『でも~若返っちゃたから~おじいちゃんじゃなくなっちゃったよね~?』

ぴゅいきゅい『『それをいったら~おとうしゃんとか~』』ぴくっ

『ジーニ様とシア様とか~』ぴくっ

『結葉様とアイナ様とか~』ぴくっ

『と~っても』ぴくっ

『なが~く』ぴくっ

『いきてるけど~』ぴくっ


『お、おい、みんな周りを…』

『不穏な空気が…』

おいちゃんとギン様?どうしたの?汗だらだら?


みゃあ『だ~れも、おじいちゃん、おばあちゃんじゃにゃいにゃ』ピタッ

『確かににゃ。みんな若くてきれいにゃね』

ココロとニャーニャにゃんの言う通り!


「しょじゃにぇ~。ぼんきゅっぼんにょ、うりゃやまけちかりゃんぼでぃ、おんにゃにょちぇきっ」ビシィっ!


『女の敵は分からないだども、ジーニ様もエル様だって若くて綺麗なんだな!』ピクピクっ

『女の人も男の人も関係なく若くてキレイなんだな!』ピクピクピクっ

『うらやましいだ!』ピクピクピクピクっ

きゅるるん『『『おかあさんも』』』

きゅるるん『『『『キレイだよ~』』』』

きゅるる『なんていい子たち』ぎゅう

絹さんが子グモちゃんたちを抱きしめると、結葉様たちまで次々と


『みんなぁ。ほんとにいい子ねぇ』なでなで

「えへ~?」

〖本当に。いい子たちですね〗ぐすっ

え?エル様泣いてる?

『モモ、スイ、さすが我が子らだ』ぎゅむ~

ぴゅきゅ『『えへへ~』』

〖あ~ん♪いい女だなんて!嬉しいわぁ。なんていい子達なの!〗むぎゅう

「くえっ」

ジーニ様、お胸凶器!てしてし!

〖そこまで言ってないと思いますけど、うれしいですね〗ぎゅう

『うわぁっなんだな?』

『はいですわ。シア様。みんないい子ですわ』ぎゅうぎゅう

『『にいちゃんっ』』

『うんうん。みんなかわいいにゃ』

大人たちはこぞってちびっこ達を褒めて抱きしめてます。


『よ、良かった…途中までどうなるかと』

『本当に…心臓に悪かったな』

『『は~ぁ』』

だから、おいちゃんとギン様どうしたの?変なの~。それより、くるちー


『おや?みんな集まって何してるんだい?』

『なんで大人たちは泣いてるんだい?』

『ちびっこ達はみんなもみくちゃだね?』

『あっ!ちょっとジーニ様!サーヤが潰れてるよっ』

うううったしゅけて…しゅぽんっ

『大丈夫ぅ?サーヤ』

「あ、あい」ぜーはー

出来ればもう少し早く助けて欲しかったよ。結葉様


『なんかゲンがやつれてるな』

『それを言ったらギン様もじゃねぇか?』

『何があったんだ?』

ドワーフさんたちが、おかしなことになっているサーヤたちに聞いてきます。なので


「あにょにぇ、えびちゃべりゅひ、にょ、おはにゃち」

『そうだな。海老を食べる日の話だよな』

サーヤとおいちゃんは頷きあいます。念のため、敬老の日という言葉は避けます。


『えびを食べる日?なんじゃそりゃ』

親方が首を捻ると

〖サーヤたちのいたところでは、敬老の日って言う、おじいちゃん、おばあちゃんを敬いましょって言う日があったんですって〗

あっ、ジーニ様が簡単にばらした。


『サーヤたちは、その日にエビって言うのを食べてたんですってぇ』

あっ、今度は結葉様が言っちゃった


『へ~いい日じゃないかい』

『サーヤ、そのエビってやつ食べたくなったのか?』

『おや、そうなのかい?』

親方とおかみさんが聞いてくれました。


「あい。えび、おいち。ぐりゃちゃん、くりーみゅこりょっけ、やいちぇあたみゃかりゃばりばり」じゅるり

『海のエビも美味いけど、川エビも美味いよな』

「あい。かりゃあげ」じゅるり


『サーヤのその顔、間違いないな』

『サーヤ、お口ふきましょうね』

「あい」ふきふき

クゥとフゥがサーヤのお顔みて何か確信してます。そして、フゥがお顔拭いてくれます。それでも

えび~えび食べたい~じゅるり

『サーヤ…』ふきふき

あい。ごめちゃい


『そしたら~じぃじと亀じぃも呼んで~えびパーティ?しようよ~』

ぴゅいきゅい『『あおばちゃんたちも~』』

『大ちゃんとか』

『精霊さんたちも』

『じゃあじゃあ~』

『はたけの~』

『ようせいさんたちも~』

みゃあ『トレちゃんとゴラちゃんもにゃ』

いっぱいいるね~


『そういや、川あったよな。エビ捕らせてくれないかな…出来ればカニとか魚も…』

あっおいちゃんがブツブツ言ってる


『ゲン、エビとは前に海で捕ったあれか?火を通すと赤くなる背の丸い』

ギン様が大っきなエビを思い出したみたいです。

『そうだよ。赤とは限らないけどな。シロエビとかいるか分からんが、あれの軍艦とか丼も美味いよな。他にもかき揚げも、桜えびとかもいい味が出るしな。ボタン海老とか車海老とか何しても美味いし、伊勢海老なんか捕れたら茹でても焼いても味噌汁にしてもいいよなぁ』

「じぇっちゃい、おいちい」じゅるじゅるり

「かまめち、えびふりゃいにょたまごちょじどん…」じゅるり

『あ~卵とじ丼かぁ…美味いよなぁ。俺は海鮮丼も食いたい』

「さーやみょ」じゅるり


ごっくん


「うにゅ?」

『あ、あれ?』

今のごっくんは?


〖あああ!なんて美味しそうな顔するの~!〗

〖何を言ってるかさっぱり分からなくても我慢できません!〗

〖アルコン!行きますよ!海へ!!とにかくあの形をした生物を大小関係なく捕ればいいでしょう〗

『了解した。ついでに前回美味かった魚も捕ってこよう』

〖もちろんです。では、行ってきます〗

『親方たち、用意を頼むぞ』

『『『ガッテン承知!』』』ドン!

『『『任しといとくれ!』』』ドン!


「ふ、ふおお?」

な、なんか

『どんどん話が進んでるな?』アハハ

「しょ、しょだね?」あはは

おかしいな?


『ほら、ゲン!ぼーっとしてんじゃないよ!フゥとクゥ連れてとっとと川に行ってくるんだよ!』

『『はいっ!ゲンさん行きますよ!』』

『え、ええ?』

おいちゃんが引きずられて行っちゃいました。


ひょいっ

「う?」

おかみさんに抱っこされてる?

『サーヤちゃんは何が必要か教えとくれ』

『サーヤちゃんが覚えてるのとかさ』

『異世界辞書っての使ってもいいからさ』

「あ、あい」

捕まっちゃいました。


『山桜桃、春陽、忙しくなるよ!手伝っとくれ!』

『『はいっ!おまかせください!』』すちゃっ!

山桜桃ちゃんたちいつの間に?


それから大騒ぎでした。


『おう!鉄の串追加出来たぞ!』

『アルミホイルも追加だ!』

『特大グラタン皿もだ!』


「あ、あい」

『わ~たいへん~』

ぴゅいきゅい『『おいちいのため』』

『『頑張ろ~』』

『『『おーっ』』』

みゃあ『みゃあ!バターがついたにゃ!』

『わあ、ココロちゃん、擦っちゃダメなんだな』

『『さわっちゃだめなんだな!』』

きゅるる『慌てない。クリーン』

しゅるん

みゃあ『ありがとにゃ』

きゅるるん『『『さすが』』』

きゅるるん『『『『おかあさん♪』』』』

サーヤたちは頑張って出来ることしてます。

アルミホイル切って丸めて開いたり、油塗ったり、バター塗ったり、玉ねぎの超薄切りスライスアルミホイルに乗せたり、わ~いホイル焼き~♪

あっ、付き添いは絹さんです。子グモちゃん達がお皿の中に落ちないように、糸で繋いでます。命綱?


〖あ~んみんなでお揃いのフリフリエプロンに三角巾がかわい~♪〗

〖お母様!お母様も手伝って下さい!〗

〖あ~ん、シアの意地悪~〗

ジーニ様とシア様は、


〖ひとまずこれだけ。では戻ります〗シュンっ

と、転移で一度エル様が届けてくれたエビを串に刺しています。車海老もある~♪後でドワーフさんたち特性のBBQコンロでお塩振って焼くんだよ!レモンかけても美味しいよね!


『ギン様、吹雪様、白雪様これもお願いします!』

『分かった』しゅぱっしゅぱっ

『なかなか楽しいな』しゅぱっしゅぱっ

『そうですね』しゅぱっしゅぱっ

フェンリルさん一家は大きな伊勢海老を風魔法で真っ二つ!

『山桜桃、春陽頼むぞ』

『『はいっ』』

二人はすごい速さで真っ二つにされた伊勢海老にマヨネーズにパセリを混ぜ混ぜしたものを塗っていきます。後で網の上で焼くんだよ。炭火焼き!匂いも美味しいよね!もちろん、丸焼きと丸茹でもあるよ!お味噌汁も!


『サーヤ、このグラタン皿持ってくよ』

「あい!」

おかみさんたちも大活躍です!

『ホワイトソース沢山作ったからね』

『グラタンだけじゃなくて、クリームコロッケに、クリームシチューも作るってゲンが言ってたからね』

『楽しみにしてるんだよ』

「あいっ!」じゅるり

絶対美味しい~


じゅわーっ

「ふあ~」

いい音、いい匂い~

『ゲンさん、川エビ揚がりました!』

『ゲンさん、エビフライ揚がりました!』

川から帰って来たおいちゃんもあっちにこっちに大忙し!

あれ?山桜桃ちゃんたちさっき違うとこいたような?

『おう!油切っといてくれ!それからエビフライは半分は卵とじ丼にするから分けといてくれ!』

『『はいっ』』

うわぁ~美味しい~

『おっしゃ!こっちはえび天とかき揚げも揚がったぞ!かき揚げはシロエビと桜えびも作るからなそっち終わったらこっち頼む!』

『『はいっ』』

うわ~かき揚げ丼~♪サーヤのお腹パンクしちゃうかも~。おいちゃんの作る天つゆも甘くて美味しいんだよ~じゅるり。


『サーヤ、エビがたっぷり入ったサラダもいくつか作ったからな。ちゃんとお野菜も食べるんだぞ』

「あい!」

お野菜大事!

『それからな?親方がついにパスタマシーンを完成させてくれたんだ。ふっふっふ。サーヤの好きなエビのクリームパスタも作れるぞ。ピザもあるしな』

「ふわあ~あああ!おいちゃんてんしゃい!」

『そうか?もっと褒めていい』

「おいちゃん、しゅごい!かっちょいい!しゃしゅが、とちにょこ…」ハッ

し、しまっちゃ…おばあちゃんっ

きょろきょろっ


『⋯サーヤ、良かったな。おれで』

「え、えちょ…」

『もし、おばあちゃん相手に言ってたら大変だったぞ?前にあったろ?』

「あ、あい」

ここにいないのに、キョロキョロしちゃいます⋯前に



「しゃしゅが、おばあちゃん、とちにょこ⋯」ハッ!

『あらあらまあまあ?』にこにこにこにこごごご

「あ、あにょ⋯」

しまっちゃっ

『年の⋯なんて言おうとしたのかしら?』

「え、えちょ⋯」

『あ~あ、おバカだな⋯』

お、おいちゃん助けて…

『悪い、ムリだ…』

しょ、しょんにゃ

『なんて言おうとしたのかしら?』にこにこにこにこごごごごご

「あ、あう…おばあちゃん、だいすち!いちゅもあいがちょ!」


しーん


あ、あれ?おばあちゃんだけじゃなくておいちゃんも静か?


『…あらあらまあまあ。こちらこそ、ありがとう。私も大好きよ』ぐすっ

生きていてくれるだけで、ありがとう。

「あいっ!えへへ~」

よかっちゃ!怒られなかったね!

『⋯ううっ、良かったな。キヨさん』ぐすっ


ということが、ありました。

『大変だったよな』

「あい」

おばあちゃんに、年の功は禁句です。



この後もたくさん作ったご馳走たち!

いつものように

〖医神!それは私のエビよ!〗

〖おや、どこに名前が?〗ぱくぱくっ

〖キーッ〗


『皆さん、集中して食べましょうね』にこ

『こちらだけ見て仲良く食べましょう』にこ

「『『『『『は(あ)~い』』』』』」

「えび、おいち♪」もっきゅもっきゅ


もちろん全部の料理を制覇!出来るわけはなく、おいちゃんに後日少しずつインベントリから出してもらいました!

やっぱりエビ最高!!


おばあちゃん、えびの日大成功だよ!ありがとう!


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m

最近は敬老の日にエビを食べることがあるそうですね。おせちのエビと同じような意味なのかな?

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