第8話 披露、蚕妖精の魔法
シルキーsaido
どーもどーもこんにちはみんなのアイドルシルキーちゃんです!
皆さんは妖精ってどんなイメージを想像しますか?小人のような小さな体に蝶々のような羽根を持っている女の子を思い浮かべるでしょう。あとはエルフとかですかね。まぁこの印象はあっているんですが、さすがに小人のような妖精は人間に姿を現さないようです。一部は違いますが。そして純粋な妖精を見るには特殊な魔法薬を使うか、妖精眼と言う魔眼を持っていると見えるらしいです。
まぁ妖精同士や体内の魔力の量で見える見えないは決まるらしいですが。
長くなりましたが、じゃ!本編どうぞ!
「何!私にもそのハンカチを作ってくれないか!」
出来ればバラの刺繍を入れてくれ!と頼み込むティアナさん
「俺もくれないか?」
と騎士団長ことロックさんもリクエストとしてくる
「別に良いですよ?こういうの得意なので」
ヤッタァ!と盛り上がる二人だが
一つ気になったことがあった
「でもなんで欲しいですか?ハンカチなら服屋で買えますよね」
なんで欲しいのか、なんでそんなに喜んでいるのか
気になった。素材が貴重なのかな?種族魔法で作ってるし。
蚕妖精絶滅してるし
その疑問にはティアナさんが答えてくれた。
「そうだなぁ。そもそも蚕妖精自体絶滅したようなものだからな」
やっぱ貴重なんだあの糸で作ったやつ。今度贈り物をする時、プレゼントに困ったら手作りタオルを送ろうかな。
「蚕妖精が作る糸で作られたタオルは極上の手触りらしい、それを聞いて気になっていたのもあるが...」
あるが?
「それに殆どの物は三百年前の代物だからな今残っているのは殆ど貴族や王族が持っているからまず一般には出回らない」三百年前!? あの糸で作った奴そんなに残ってるんですか! バ○ルかよ
「三百年も残っているんですか! 」
「そんくらい丈夫な素材で出来ているんだ」
だから三百年も綺麗に残っているんだとティアナさんは言う
「では作りますね」
「あぁよろしく頼む」
「では....いきます」
展開された魔法陣は緑色の円形で外側には何かの文字が描かれている
光が収まると生成されたのは十センチくらいの白い繭の形をした物体
白くてとても柔らかくて魔力を帯びたその糸は編むと柔らかいのに衝撃を吸収して軽減するというチート性能(第4話より)
「ハベトロットドレーエン! 」
この前、言い忘れていましたがこの魔法のハベトロットとは、紡ぎ車の精と呼ばれている妖精で極めて上質な糸を紡ぐ腕前を持っていています。ハベトロットの糸で作ったシャツを着れば、万病を避ける事が出来るとも言われています。しかしこの世界の場合は蚕妖精の別名がハベトロットで、フェアリーテイルに書かれているハベトロットは醜い姿をしていますが、蚕妖精の場合は幼い少女の姿をしていて出合った人に幸福をもたらす妖精として知られているとか。
そう言われるとしたらなんか恥ずかしいですね....
糸を生成した後、次に使う魔法は糸を加工する魔法その名も
「ハベトロット•ファブリク」
これは糸を布に変化させる魔法です。
布にするときに布とは別に色がついた繭を一個使えば一瞬で刺繍を入れる事もできるので楽々ですね♪生産魔法めちゃくちゃ便利だと思わざるを得なかった。
だってチートじゃないですか...魔力だけで出来るなんてさ
「出来た....」
作り始めて4分後完成したのは薔薇の刺繍が入った白いハンカチと白猫の刺繍が入った黒ののハンカチだった。猫はロックさんで薔薇はティアナさんにあげる分です
ロックさん用のハンカチに入れる刺繍は猫で良かったかなぁ?
ちなみに入れた猫の刺繍の柄は白いリスのようなもふもふした見た目で、丁寧に縫われています・
でも.....何処かで見たことあるようなぁ。
具体的にはずっとランナーのように画面の隅で走っているような猫?
まぁいいや。気にしても仕方ないな
とりあいず渡そう。
「素晴らしい手触りだな!このハンカチは!あと猫可愛い!」
もしかしたら怒られるかもしれなかったけどそんな事はなかったぜ。
猫好きなんだロックさん
「確かに柔らかいですね」
そうでしょう、そうでしょう!
我ながらいい出来です!
それにちゃんと出来てよかったなと思います。なんでかって?
この前みた本に魔力不足だと爆発すると書いてあったからです(衝撃の事実)
どんな原理で爆発するのか分からないけど、確か前世の小説に一部の魔法以外使えないル◯ズって奴がいるらしいからありえない話でもないかな。
「そういえば気になったんですが、魔力で出来た物って消えないんですか?」
魔力で出来た物なら魔力が無くなったり作った死んだ時に消える物じゃないの?
「俺も最初はそう思ったが何故か蚕妖精が魔力で作った物は消えないからなぁ」
なんだそのご都合主義は。偉大な物理法則に喧嘩売ってるのか
物理法則に反しているのはやっぱり異世界だからなのか別の理由なのか、なんなのか。今はまだわからない。ただ言えるのは根本的に世界の法則が違うの位だろう。例えるなら厨二臭い某きのこ世界の世界よろしく世界のテクスチャが根本的に違う可能性が大いにある。
「他に魔力になって消えない生成魔法はあるんですか?」
前世の小説でそんな魔術だか魔法があったと思うけど
この世界にもあるのかな?
「使いがってがよく無いからあまり使われてない物ならあるぞ」
使われてないものもあるんだ....結構汎用性ありそうな魔法だけど
「どんな物ですか?」
後々役に立ちそうな感じだから聞こうかな。
どこで役立つかわからないけど
「そうだなぁ...まず使われてない理由が消費魔力の多さだな」
「そんなに多いんですか?実用化されてるならある程度魔法師なら使えると思うんですけど」
「確かに実用化されているが一般魔法師の総魔力を5だとすると一回の消費魔力は10だな」
消費する魔力多すぎぃ!なんでそんなに多く使われるんだろ
「だからとてもじゃないが多すぎるので殆ど使われて無いな」
「そうなんですね。」
「そういえばなんでこんなことを聞いたんだ?図書館に行けば調べられると思うけど」
「僕も気になります。」
と見ているだけだったウィリップさんも話に乗っかってきた。
「いや、魔法による事故を防ぐために色々調べてるんですよ」
魔力暴走で死にたくないからね。自分は蚕妖精最後の生き残りだしそう簡単に死ねないから。注意しながら魔法を使おう
ワイ○もそう思います
キャシ○ーンもそう思います
「そうか...確かにな。魔法は使い方によってはろくな事にならない場合があるからな、感心感心」感心したような表情でこちらを見てくるロックさん達
そんな眼差しを向けられると..なんか恥ずかしいですね...
「とりあいず、この話はこれで終わり!」
「そんな恥ずかしがるなよぉ〜」
うりうり〜と頬を突いてくるティアナさん
「むうぅぅ」
不満のあわられとして頬を膨らませて抗議する
「ははは、すまんすまん」
両手を上げながら立ち去るティアナさんだが
どう見ても反省してる様には見えないんですがそれは
部屋の隅にある大きな窓に目を向けると此処には来た時にはまだまだ青かった空はもうすでに紅に染まっている夕暮れの空が写っていた。窓から見える町の様子は所々誰かの家の窓から見える明かりが灯ってきた。
...そろそろ帰らないとだなぁお婆ちゃんが心配するだろうし
「そろそろ帰らないといけないんですが....」
そう言うとロックさんは手をポンと叩き納得する
「あぁすまない確か5時までに帰らないといけないんだったな」
「そこの二人、彼女を送っていきなさいもう暗いからね」
つづく
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