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「おっすー、野薔薇姫」




優とのお喋りを遮って、軽率な挨拶とともに現れたのは、これまた軽率そうな男。




「おはよ、槍桜」


「元気なさげか?生理か?」


「うるせぇよ、あと、サラッと女子扱いすんな」


「ねえ、野薔薇。この人は?」


「ああ、コレは……」


「コレとは随分な挨拶ですね」


「ああ、もう、うるさいな。コレは腐れ縁で」


「ふーん、仲良いんだ」




つまんなそうに目を細めてそう言われても勘違いだ。




「そんなふうに見えるか?」


「うん」


「うーん、不服」


「アハハ、君、不服だってさ」




嫌味に聞こえない爽やかさ。


距離を詰める上手さ。


最強か?

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女装女子 @sinkisiki

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