第5話 ブランジュ家の予測できる未来
アーサー様から 「昔会った事覚えていますか?」 と聞かれてから頭はパニックになった。
「いえ・・・・」
と何とか答えたが 、攻略対象者の二人から予期せぬ 声かけと質問に、頭がついて行かない 。
父様はわたくしの顔色が悪い事に気付き、 アーサー様に軽く断りをいれ 今日は帰る事になった 。
帰りの馬車の中で父様から
「お前は騎士のアーサー様にお会いしたことあるのか?」
と父様も驚いている感じだ。
私だってびっくりだよ!! えーいつだろう?ゲームの中でそんなエピソードはなかったから過去に会ってるのかもしれないが 、いまいちピンと来ない 。
アーサー様がきっと勘違いされているんだと 父様と私で勝手に解決してしまった・・・・ 。
ただ私が忘れているだけだったのに ・・・・・・。
それにしてもアルバート殿下・・・・ 何で私に声をかけたんだろう 、ゲームを少しずつ思い出してみるけど 、やっぱりアルバート殿下は私がこれ以上何も言わなければ繋がりはないはず!
1年後に婚約者になる予定なら、1年間ひっそり目立たずアルバート殿下に関わらず、生きよう!
アルバート殿下に婚約者が出来れば 、私はゲームのようにならない。
父様がそれまでに縁談を持って来るかもなぁ。それも貴族の世界なら仕方無い。
だから・・・・ 父様の言うことちゃんと聞くから!
・・・・ブラッドと・・・・ 二人を助けたい・・・・
ゲームの中の二人は悲惨なのだから・・・・
ゲームでは 、今から1年後に私がアルバート殿下の婚約者になった後に 、ブラッドはキャロルと婚約する 。
しかしその後すぐに母様の妊娠が発覚! ずっと願っていた、まさかの男の子を出産する。
待望の男の子だが、父様はブラッドに伯爵位を継がせると決めていた。
母様がそれを拒んだ。 待望の嫡子なのだから、 そうなるとブラッドがこの家の養子になった意味がなくなってしまう。
キャロルもキャロルでブラッドより王子様との婚姻がいいと我が儘を言うようになり、(姉の性格の悪い私でさえ王子様の婚約者になれたのだから) ブラッドの存在が邪魔になった。
私はブラッドの立場など考えず婚約者であるアルバート殿下に夢中で、家の中を顧みなかったから、 家での居場所をなくしていくブラッドに気づかない。
・・・・ 唯一の見方であった父様は 長男が生まれて少しして謎の死をむかえる・・・・。
そう!ゲームの中の説明では、 その子供は父様との子供ではないのだ! 母様の不義でできた子供。
いわゆる不倫だ !発覚理由は瞳の色だった。
ブランジュ家は母方も真っ黒の瞳の者は いない それを咎められ・・・・母様は父様を殺してしまう。 世間に知られる前に・・・・・・。
父様の死は謎の死として処理された。 ブラッドはその後に主人公のローラに出会う。ローラのおかげで、 心が癒されブランジュ家から出て新たな人生を歩むようになる‼️
・・・・が ローラがブラッドを選ぶ保障がないし、 このままだと父様が死んでしまう!!!! 父様を死なせたくない!
ブラッドの悲しみが少なくなりように、一生味方であるという確約と 母様の不倫阻止! 父様と母様がそんなに夫婦中が悪いように思えない 。
だから何とかなる!
じゃなくて何とかしなければ!
父様を死なせない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます