はらわたを飲む

 夜になると、自分がきつい言葉で叱責して来る。そうして、いかに自分がダメで愚図であるかを理解した後、僕のを腸を割いて引きずり出す。僕が上手く言葉に出来ないから、上手く書けないから、上手く歌えないから引きずり出す。出された腸は血と一緒に零れて床に浸透していく。

 僕だったものの欠片が、何かを染めあげていく感覚で少しだけ心地がいい。何もしていない時の苦痛よりも、腹を割かれている方が楽だなんて、僕はどこかでとんだ業を背負ったものだ。

 実際も、僕の思想がこの血のように誰かを塗り替える結果を産むことを願っている。

 僕が創作的貧血で死ぬ日が少し怖くて、少し楽しみ。

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