第131話 鉄板じゃない宝とわんちゃん
名前:
種族:ミミック
年齢:-
レベル:10
str:453
vit:501
agi:92
dex:386
int:277
luk:103
スキル:擬態 物理耐性・小 魔法耐性・小 咬みつき 闇魔法
ユニークスキル:
称号:
鑑定した結果出て来たのはなんとミミックだった。
「おぉ・・・ダンジョンで宝箱でミミックか!これまた鉄板だな!」
【ふむ?この宝の振りをしておる奴がお主の居た世界の鉄板なのかや?】
「俺の居た世界というか・・・ゲームの世界?」
【ふむ?】
どうやらミミックもオリジナルの魔物らしい。なのでニアにミミックとゲームの事を軽く説明すると、へぇ~みたいな感じが帰って来た。
【成程。つまりお主の世界の遊戯に人生を疑似体験できるものがあり、そこでこ奴が宝箱に擬態するのが鉄板展開なのじゃな?】
「そうそう」
【ふむ。では・・・】
「うん」
【さっさと倒すがよい】
「うん。・・・うん?」
では、開けよう。かと思ったら、さっさと倒せと言われてしまった。
「いやいや、開けなきゃ!宝箱だよ!?オープンしなきゃ!」
【そうなのかや?だってそれ、魔物であろ?しかもご丁寧に擬態がばれているにも関わらず、動かずに待っているのじゃぞ?ならばそのままやってしまえばよいのじゃ】
「あー・・・まぁ、確かにそうかも?」
言われてみればそうかもしれない。だって開けたところで襲ってくるし、中にアイテムが入っている訳でもないだろうしな。
ならばニアの言う通り、そのままやってしまわねば無作法というモノ。
「うむ。うおおおぉぉぉおおお!この一撃に全てを込めるっ!集え!暴風!燃えよ!爆炎!んんんんん!『バァァァニィングゥゥゥハリケェェェェェンスペシャルゥゥゥウッ』!!!」
焦らずゆっくり魔法を使うことができたので、俺は6階層のボスに使った様に2つのスキルを重ねてみた。
しかもだ、それを開けた口の前で作ってやった。・・・なんかかっこよくね?
「くらえぇぇいっ!ウォォォオオオン!」
そしてそれを叫びながらミミックに向けて放ってやった。
何故か解らないが急に気分がノッテしまい放ったそれを『っふ・・・決まったぜ』なんて恰好をつけていたのだが・・・
『ズギャァァンン ! !』
「ギィィェェェエエ『・・・ズゴゴゴッ・・・』
「・・・ん?なんかやばくね?」
敵にぶち当たったバーニング(ryは『自分、今から大爆発するッス!ウッス!』とでも言わんばかりの様子を見せていた。
そしてそれはニアも解った様で、この後どうなるかを教えてくれた。
【うむ。お主の放った物が爆発しそうなのじゃ】
「ふむ・・・って!?ちょっ・・・!まっ『守護の壁』ッッ!『ゴゴッ・・・ッカッ!!ズッゴォォォオオオンンン ! !』
成程なーと思ったが、そんな場合じゃねぇ!!と咄嗟にスキルを使ったが何とか間に合った様で、『守護の壁』を使った直後に大爆発が起こり俺は吹き飛ばされた。
しかし何とかバリアが持ってくれたのか、吹き飛ばされただけで済んだ俺は呟きながら立ち上がり、ミミックが居た場所を見た。
「うぅ・・・くそいってぇ・・・やり過ぎた。・・・あ、うん。まぁそうだわな」
するとまぁ当然というかミミックは跡形もなく消滅しており、後に残るはドロップアイテムのみとなっていた。
「自分でやっておいて何だが・・・すまんなミミック。ドロップアイテムは有効活用してやるから、安らかに眠れ」
何となく前足で十字を切った後に祈りを捧げて、俺はドロップアイテムを確認する事にした。
「さて・・・そんなミミック君のドロップアイテムはっと・・・あ~~~・・・うん~~~・・・」
【ん?どうしたのじゃ?ふむ・・・見慣れぬ物じゃが、お主でも解らんのかや?】
「ん~~~・・・そうっすね。解らんっす」
【ふむ。1つは筒の様なモノに穴が開いておって・・・中々に柔らかいのじゃ。こっちはなんじゃ・・・?紐の様なモノで繋がっておるが・・・何かの装置かや?】
「なんっすかね。ちくわの玩具とかでしょうかね」
まぁ・・・うん、どう見ても大人の玩具ですありがとうございました。
改めて俺はここの転生者が変態だという事を頭に刻み、それらのドロップアイテムを丁重に収納しておいた。
(うむ、女性用の玩具は女神への奉納品にしよ・・・い・・・いかん!去れマーラよっ!煩悩退散!)
ここの転生者の事を頭に刻んだからか、少し俺まで変態に浸食されたようだ。
俺は頭をブンブン振った後、先程拾った物の事は忘れることにした。
「うむ・・・時が来るまでは忘れるのだ俺よ・・・。よし、探索を再開しよう」
俺は気合を入れ直すと、8階層の攻略を再開し始めた。
・
・
・
ある意味伝説のアイテムを手に入れてから3日程経ち、俺はようやく8階層のボス部屋を見つけることが出来た。
「このボス部屋を攻略出来たらまたちょっと長い休憩でも入れるかなっと・・・『鑑定』」
この3日は結構ガッツリと探索をしたので、ここを突破出来たらリフレッシュしようと決めた俺はボス達へと『鑑定』をかけてステータス等をチェックしていく。
「んー、こいつらもステータスがちょっとだけ上がってるって感じか」
ボス部屋に居たのは6、7階層のボス部屋にいたリビングドール・劣とフレッシュゴーレム・改だった。
どうやら8階層は6,7階層を詰め合わせた感じの階層らしい。
「まぁ数があれか・・・フレッシュゴーレムの方も今回は複数いるしな」
7階層のボスは単体だったが、今回は5体程いた。リビングドールも8体いるので、厄介・・・なのか?
「取りあえずまた範囲魔法ぶち込んでみるか。多分まだ全滅させれるんじゃないかな」
【バーニングハリケーンスペシャルじゃな?】
「それそれ」
ノリでミミックに放った時の名前が採用されていたが、まぁそれはどうでもいいとしてだ・・・俺は敵が反応しない距離で『黒風』と『火魔法』を重ねて燃える暴風球を作り上げた。
「もうちょっと・・・いける・・・ぬぐぅ・・・」
しかも一撃で全滅させられるように魔力を追加で込め、威力マシマシにしてみた。
そうして自分の制御できそうな限界まで魔力を込めたところで、俺はそれをボス達の中心辺りへ放った。
「っしゃぁ!いけぇっ!」
『『『カタッ!カタタッ!』』』
流石にそんな魔法を放たれるとボス達は反応したのだが、時すでに遅しという奴だろう。
『ズギャァァァ・・・ッカッ・・・ズッゴォォォオオオンンン ! !』
「たーまやー」
ボス達が此方へと来るまでに魔法が着弾し、盛大に爆風が吹き荒れた。
そして今回はミミックの時とは違い事前の防御を完璧にしていたので、俺は優雅に爆風が晴れるのを待つことが出来た。
そうして優雅に待った後に部屋の中を確認すると・・・
「・・・うっしゃ!」
どうやら威力マシマシにした甲斐もあり、見事に敵は消滅していた。
「この調子なら守護者と転生者以外はイケそうだな!」
俺は一撃で敵を片付けられたので気分が良くなり、ルンルンと鼻歌でも歌いそうになりながらドロップアイテムを回収していった。
そうしてドロップアイテムを全部回収した後、俺は9階層に続く道へと歩いて行った。
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作者より:読んでいただきありがとうございます。
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こちらも連載中です。↓『悪役令嬢は嫌なので、魔王になろうと思います。』
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