第3話 「現代の木村(フィクション)」

 


 いよいよ、キャンプは、始まる。これはエッセイ的小説になる。そうなると著者木村れいとはどんな人物になるのか、私の現代での子供を見る目、僕の子供への接し方を話しておこう。

 墨田区にあるとある内科医院。受付窓口に僕、木村はいる。ここは、実にちび診療所で、スタッフは6名しかいない。


 医師は総合医の鳴海なるみ先生だけ。看護師は親友の秀輝ひできかおりちゃん。事務長の私。非常勤ベテラン事務枡井さん、往診運転手井上くんだ。

 

 窓口にいる僕は暇だ。今日は、枡井さんがギックリ腰で、鳴海先生に湿布を処方され帰宅した。だからぼくが窓口にいる訳だ。


 待合室には子連れのお母さんが1人待っている。

 お母さんは、一人の幼子をかかえ、一人の男の子はソファの周りを飛び回っていた。喉が痛いから抗生剤希望だ。


 鳴海先生は、診察が長い。人の良すぎるのが長所かつ短所だ。

 

 しかしなあ、周りに待つ人がたくさん居たら待って当たり前かなと思うが、周りに誰もいないのに待たせると、イライラ怒りだすのが人間の法則だ。

 

 僕は、やばいなあと思いながら、さ、さ、さ、と待合室のお母さんに近づいた。


 「お待たせてしてすみません。なかなかたてこんでしまっているみたいで。」


 「待ちますねぇ。」

 お母さんはぐったりしながら言った。


 ぼくがお母さんと話していると、お母さんの傍らに男の子が寄ってきた。 


 僕は、少年の顔を、少し距離感を保ちながらも「じーー」って2秒くらい見つめる。少年は、目が合うと、ニコニコと満面の笑みを浮かべた。


 お母さんから、切り出す。


 「この子人見知りしない子なんです(笑)」


 「すごい。保育園いってます?」


 「年長さんです。」


 「お母さん人懐っこいのはそれだけで、人から愛される特技ですよ。」


 「すごいねえ。」僕は少年にも言った。

少年は、恥ずかしそうに、また駆け回りはじめた。

 「でもうちでは、私の言う事を全然、聞かないんです。それなのに保育園の先生はいい子だって。」


 「お母さんね、それは大人になってる証拠なんですよ。」


 「人は大人になると本音を我慢して、うちと外をわけるじゃないですかあ。そうやって大人になるんですよ。」


 「そうちゃん、大人なんだあ. . . .」


 「そうちゃんすごいんだね、大人?」


 お母さんがそうちゃんを近くに捕まえて、そうちゃんの目を見て、優しく話した。


 「お母さん、でも外でいつも、そうちゃんは良い子になろうとがんばっているんです。だから、家にいる時は思いっきり甘えさせてあげてくださいね。」


 「そうですよねえ。」


 おし、おし。よい親子だわ。任務完了(笑) 


 どこで覚えたか自分でもわからないが、こんな独自の?!教育論を日常生活のなかで、何気に展開している、木村玲なのである。



 なるほどであーる!ユー○ールでアール!吉○里帆ちゃん大好きでアール!

 (私生活で、これを言ったらドン引きか、大ウケが半々でアール。汗)

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