自分や他人を責める前に

 速い判断や技術を追求し仕事をすること、旅行など自分の趣味を極めること、好きなアイドルのコンサートに行くこと、人間関係やチームワークを大事にすること、それぞれの人が、自分の生きがいだったり、大事だと思うことがあったほうがいい。

 自分の中に何らかの信念がなく、操作する人のいない凧のように、風にまかせて行動することしか、どうしてもできないことは、とても残念なことなのかもしれない。 

 自分なりの価値観や望ましいと思うことの方向が定まらず、運や他の人を頼りに生きることは、自由とは大きく違うのかもしれない。

 

 「空気が読めないから、あいつは嫌われる」「○○はなんとなくムカつく」と、学校で思うことを話す小学生に、声をかけるとしたら?

 

 「君が『あいつが空気が読めない』と思うのはどういう時なんだろうか。君の学級では、どんな『空気』が流れているんだろうか。」

  「君がその子のことを『空気が読めない』と思うのだとしたら、君はその子にどうしてほしいと思う? その子はどうしたらもっといいんじゃないかと思う?」

 

 自分が誰のどんな言動にどう思うか、自分がその誰かだったらどうするのか、自分はその『空気』に対して何ができるのか、その『空気』をとりまく友達たちに自分はなんて声をかけたりしているのか。   

 たとえ小学一年生であっても、自分が思うこと、友達が思うこと、自分がしていること、友達がしていること、実際に起こっている事実をその年齢なりに表現して、話すことができたほうがいい。

 

 こどもの言うことを間違って解釈したり、自分の都合のいいようにとらえたり、話をしてくる子にとって何らかの気付きにもつながらないような返事しかしない、あるいはできない大人もいる。

 それでも、子どもは話したことを後悔したり、言っても無駄だ、と思って終わりにしないほうがいい。


 自分の言うことや行動に責任は伴う。まずそのことを自覚できるほうがいい。でも責任を伴うというのは、自分を責めたり、他の人や友達を責めたり否定することには繋がらなくていい。

 

 自分や友達を責める前に、考えたり、話し合ったり、行動したり、自分や友達にできること、やったほうがいいことがたくさんある。

 自分がどう思うか、友達がどう思うか、事実はどうなのか、考えたり、他の人の思うことを確認したり、できること、やったほうがいいことがたくさんあることに気が付けたらすごくいい。

 

 間違える大人がいても、嫌いだと思う友達かいても、自分なりに話をし伝えることを続けたほうがいい。

 


 

 

 

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