初めまして。
この度は『批評企画』にご参加いただきありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
一万字と少し、キリのいいところまで拝読させていただきました。ここまでの内容としては先の展開への期待が高まるものであり、定番を踏襲しながらもオリジナリティあふれる作品になっていたのではと思います。特に、映像作品のような軽快なテンポ感は魅力的だと思いました。そのぶん情景描写や心理描写が削られているように感じた一方で、人によってはさほど違和感はないのかなと。そう割り切った作品として考えれば、十分に面白い部類に入ると思います。
気になった点に関しては、大きく分けて三つほど。
まずは「ペスト」についてです。これは既存のイメージが定着しているため、作品のキーワードとして機能させるには相当な技量が必要に感じました。作中人物たちにその呼称が使われている理由も具体性に欠け、その名に固執する必要性もあまり感じません。個人的には「バグ」(虫と機能的誤りをかける)の方がしっくりきます。現状の呼称で進めるなら早い段階で作中の「ペスト」の特徴を出して、読者を誤解させないように工夫することが重要になります。または、和名の「黒死病」にちなんだ能力を対象者に発現させるなどでしょうか。その他にも単語に傍点を振って強調、あるいは『』で囲むことも効果的だと思います。
続いては舞台設定についてです。上記の理由で外国を舞台にされたのかもしれませんが、外国ならではの街並みや空気が表現されていなかったのは残念に思いました。画像検索で得た情報でも十分なので、なにかしら加筆されると作品が一気に化けると思います。
三つ目は、ところどころ不自然な言い回しが目立つことです。作者様ならではの書き方もあると思うので詳しくは言及しませんが、主述関係や形容の仕方に躓くことが多々ありました。その他、小説の基本的なルールも守ることをオススメします。例を挙げると改行後の一字下げ、「?」や「!」のあとの一字空け、三点リーダーは偶数個で使用、そして「」内末尾の句点は原則不要などの事柄でしょうか。Web小説なら順守する必要はありませんが、体裁が整うだけでちゃんとした小説にみえることもあります。
最後に作中、目についた範囲で要改善の部分を二点ほど。
第1話での「カルフォニアロール」と「カリフォルニアロール」という表記の混在。
第4話はじめから四段落目「そんな表情をしているキャサリンのに肩をつかんだ。」→「に」は不要。また「そんな表情をしているキャサリンの肩に、力のこもったしなやかな手が乗せられる。」などにした方が日向の心情が反映されやすいです。
以上になります。長々と失礼しました。
作者様の今後の執筆活動の一助となれば幸いです。
作者からの返信
わあああああたくさんお褒めの言葉をいただけて嬉しいばかりでございます!ペストという言葉が定着できないとよく言われるので、そこは大きな問題点だと意識しています😭舞台設定も確かに全然活かせてないのは誠にもっともなことなので、海外についてのブログをよく読んで、もっと描写を入れようと思います!誤字脱字は本当に私よくしてばっかりで、何回か読んでも見逃すことがあるので、ご指摘してくださった部分はちゃんと直し、上記のルールを取り入れたいと思います!黒死病にちなんだ能力の考えはめちゃくちゃかっこいいと思ったので、今後の話に取り入れたいと思います!
私の拙い作品を読んでくださり、またコメントをしてくださり、ありがとうございます!
初めまして、しまうまと申します。
批評企画から来ました。
このプロローグで一万字付近だと思うのですが、違ったら申し訳ございません。
ストーリーや設定、とても面白いです。
だからこそ、いろいろと勿体無いなと思います。
まず、日本語が怪しいところがチラホラ、比喩表現も苦手なのかなと感じました。
比喩は1話から例に出しますね。
「赤黒い血が、その間を、水のように流れている」
血は液体なので、水のように流れるのは当然ですね。小川のようにでしたら、その血の量がわかります。縫うようにでしたら、死体の間をどのように流れているかわかります。表現したい情景に対して、似た景色は何ですか?
それと、これも1話からですが、読者を混乱させるのはペストです。
場所がロンドンなのも相まって感染症のペストを思い浮かべますね。
「ペストが事故を起こしたという推測がありますが、それについては?」
この一文ですが、事故をテロに置き換える方が、テロリストだと伝わりやすいと思います。
「まず第一、ペストの語源は英語の害虫"pest"から。安全保障隊が名づける前から、私たちへの一種の差別用語として使われてきた。」
感染症のペストも同じ語源ですよね。
テロリスト集団ペストと騒がれる前から、害虫と差別されてきた。と表現したいのでしょうか。
「私たちのは害虫の意味よ。昔からそうやって差別されてきた。たくさんの人を殺すですって? そんなの安全保障隊の後付けよ!」
この方がそれっぽくないですか?
てか、ペストの語源は英語のペストってキャサリンはイギリス人なんだから、彼女への説明としては不適切ですね。
伝えたい事がどうやったら伝わるか。
これって凄く難しいです。
私も日々、頭を捻らせてます。
頭の中の設定を文字に起こす。それを第三者が読む。第三者の目線になってもう一度読んでみると、このプロローグはもっと素晴らしくなると思います。
それだけの設定だと思いますので、見直してみてください。
余計なお世話、失礼致しました。
作者からの返信
コメント、そして私の拙いいろいろ突っ込みどころのある作品をよんでくださりありがとうございます。ご指摘してくださった点を読んでみると、「確かになぜそう書いた」となってそちらのほうに修正したほうがいいなとなりました。表現がぜんぜんだめだし、第三者目線から自分の文を眺める訓練が全く足りないということがわかりましたので、これからはそちらを意識して頑張ろうと思います!全然余計なお世話じゃないです!ありがたいお言葉ぜひ参考にさせていただきます!
以前、アメリカでホームステイをしたことがあり、その時もメゾネット型の家だったのでもしやと思いましたが、やはりこれからはシェアハウスに暮らしていくことになるのですね。人目を忍ぶペストの人達ですから、ご近所にも仲間がいそうです。寄り合いと申しますか、共同体を作っているのでしょうか。次回辺りで家の周りが描写されるのが楽しみです。
早速キャサリンが挨拶代わりに能力のお披露目と来ましたね笑。同居する仲間が厭味を言うでも、除け者にするでもなく、キャサリンを迎え入れてくれるのは有難いですね。追われる立場の人間は、仲間同士の絆が重要ですから。逆にいえば、それが綻べば簡単に瓦解します。
日向女史の言っていた仕事とは、裏の仕事だったのですね。ここではウェットワークをすることに同意しましたが、実際にペストを殺した時のキャサリンの反応が楽しみです!
作者からの返信
アラビアータさま
コメントありがとうございます!アメリカでホームステイしたことあるんですね!いろいろ経験があってうらやましいです(*´∇`*)。
おっしゃる通りで、これからキャサリンはシェアハウスすることになりますね。近所にもちょろちょろ仲間がいます。
お互い異物同士で、同じような目にあっているので、他の仲間も特に嫌悪することはないですね!
次回の章からキャサリンはさっそくペストと戦うことになります!よろしくお願いします!