第2話 空から女の人が

グロテスクな表現があります。

苦手な方は、読むのをおやめください。


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朝会社ビルの前に着くとその時、空から女の人が落ちてきた。


ドン!グチャ!ビチャ!

頭から落ちた。


「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ。」

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」

通勤ラッシュのビジネス街はたちまちパニック状態になる。

一番近くにいた俺も周囲の人以上にパニックになり、ついに嘔吐してしまった。


社内は朝の飛び降りのことについて持ちきりだった。

最悪の朝迎えたがを何とか自分のデスクにたどり着いた。席に着くとすぐに隣の席の噂話好きの同僚が話しかけてきた。


「お前、落ちてきた人を目の前で見たんだってな。大丈夫か?」

「あぁ。大丈夫だが思い出したくない」

「自殺だってな。屋上に靴が脱いであって、遺書もあったらしいぜ。」

「そう。」


思い出したくないって言っているのに。

何か別の話題をさがそうと考えていると、その同僚の見慣れないスマホにひっきりなしに通知が来ている事に気づいた。


「新しいスマホか?それにしても通知すごい来てるな。」

「昨日変えたんだ。画面が割れちゃって。」

そう言いながら前のスマホをカバンから取り出して見せてくれた。

画面の真ん中からひびが入ってバキバキに割れている。


「通知は母親なんだ。今朝の事件で心配でかけてきてるんだ。」

そういっている間もずっと鳴っている。

「出てあげたら?」

「いいよ。いつもの事だし。」

そう言って電源を切ってカバンに無造作に押し込んだ。


それにしても、成人男性の新しいスマホがまっピンクなのはどうだろう?

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