第3話


「運動音痴?」


俺が1番恐れていたことが起こった。

それは咲美に運動音痴というのがバレることだ。

俺は周りの人に比べ背が高くテニスをしている影響で肌黒だ。だから運動神経良さそうと思われている


実際は運動は全くできず、テニスも部の中で一番下手。これがバレることになるとは思ってなかった

だがここで急に返信が遅くなるのは不自然だ。

早く返事をしよう


「うん」


焦りすぎてすっごい素朴な返事になってしまった。だが嘘はついてないここは冷静になって自分のペースに持ち込もう。


「そういえば今日見てたでしょ?」


だめだ。さっきの会話で今日見てたことが前提となって会話してるのに、なんで聞いてしまったんだ…


「バレた?笑」


普通に返信が来た。ここは俺も普通に


「バレバレだったよ。俺下手くそだから見られるの恥ずかしい」


ここはこういう返事をして、相手が返信を返しやすくさせる、我ながらいい返事だと思う。


「でも頑張ってたじゃん」


だめだ。なんて返せばいいんだろう


「頑張ってたんだからいいでしょ?」


立て続けに2回も返事が送られてきた。ここは早めに返事をしたいがなんて返せばいいのか分からない。とりあえず


「うん。そうかも」


こんな返信でよかったのか〜。もうちょいましな返信考えればよかった。


後悔してるところに咲美からスタンプが送られてきた。スタンプは会話を終了させる合図だと思ってるから、ここは一旦下がるべきだ。


ポチ


我慢できず、スタンプだけを送ってしまった。

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