第15話 第二章 スタンビート


 ギーンゴーンガーンゴーン ギーンゴーンガーンゴーン


「気をつけ! 礼」

「「ありがとうございました」」

  

 あれから、一ヶ月が経った。

 試練には、毎週に行っている。だけど、

 階段やボス部屋が見つからず、まだ草原でゴブリンを蹂躪している。


学校では、最近単元テストがあったが、試練の影響なのか、点数がだいぶ上がっていた。

ニュースでは、アメリカでようやく一階層が攻略されたらしい。

どうしてここまで時間がかかったのか、よく分からない。


「おい田中、次理科だぞ。 

扉閉めるから早く教室出ろ」


ぼーっとしていると佐藤が話しかけてきた。

「わかった」


そうして、理科室に向かう。


そして、理科室についたときにそれは、起こった。


【一定期間での試練入場人数、魔物討伐数が、一定値を下回っていることを確認。

特殊プログラム《魔物大氾濫モンスタースタンビート》を実行します。】


「え?」


それは、唐突に来た。


渦みたいなものが出て、その中から本来出てくるはずがないもの……ゴブリンが出てきた。


「キャァァァァ!!」


あっという間にクラスは大混乱になる。

俺は、すかさず右足を軸にし、回し蹴りを放つ。

「グギャア!」


騎士槍ランス!」


そして、すぐさま騎士槍を呼び出し、ゴブリンに向かって突進する。


くそ! 最悪だ! MP 回復の指輪は家においてきた。

気配察知によると、もう学校に魔物の気配はない。

むしろ、10km位先に、この距離でもわかるくらいのとんでもない気配がする。 


「た、田中、ガチだったのか……」

後ろから佐藤の声がしたが、反応している暇はない。

窓から飛び降りる……ことはできないから、普通に階段を降りる。 

もちろん[先駆]は忘れない。


そうして、学校を飛び出し、魔物のいる方に走っていく(自転車が壊れたから自転車登校じゃなくなった。)


そうして、しばらく魔物を狩りながら、進んで行くと、どうして試練が一階層までしか攻略されてなかったのか分かった。


魔物を車で轢いて倒そうとした人がいたが、HP

おそらくHPを減らすには、何かしら条件があるんだと思う。 


そんなことを考えながら、ひたすら魔物を狩っていくと、ついに、さっき感じたやばい気配があるところについた。








 







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