第4話 きょうを追うひと

朝の寒さに起きられなくなっていく今日この頃。皆さんいかがお過ごしでしょうか。風の冷たさ、雲の隙間に追いかけるのは時間と太陽。最近洗濯物が乾きにくくなってきました。晴れの日や気温の高い日を待つことはできません。洗濯物は毎日山のようです。コインランドリーを時々使いながら、部屋干し。追われるように2回目の回転。その回転にまさか飲まれるとは思いもしなかった雨の日。


二層式洗濯機がいい加減にしてほしいとぶっ壊れてしまったから、新しく買ったばかりの、おニューのそいつ。私を飲み込んだ。


ペロッと食べたかと思うと、回りだす。その辺りで夢だということに気づいたが、私は流されるまま回されていた。水が生暖かくて、回転も心地よくて。時間が止まったようだった。


時間の波に乗れないままで、時間に追われています。きょうすら追えずに、終えずに。明日のことを考えて、それでいて昨日のことを引きずっています。


洗濯機の回転、郵便配達のバイクやお昼のチャイムの音が、トラックの振動、夕方の食卓の匂いがする。毎日のくりかえしが生活。洗い終わった私は洗濯機が止まったら出ていかなくてはいけません。脱水されてしわしわかもしれないけど、ピッと背筋を伸ばして、日に当たらなくてはいけません。


今日は夢を見て二度寝だな。できることだけしようと決意する夢の中。私は洗濯機の中の服と仲良くしていた。あちゃー色落ちしてら。せめて誰か柔軟剤を入れてください。

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