メサイア 近衛軍


概説

インペリアル・ドラゴン・シリーズ(IDシリーズ)

・近衛の配備するメサイアの総称。

・正式にはベータ・タイプと呼ばれるメサイアのみを指す。

・魔法技術大国日本帝国製だけに、他国のメサイアと比較しても圧倒的に高性能。

・狩野重工製とされるが、実際には近衛兵団兵器開発局が独自に開発し、狩野重工が各部パーツの製造を行っているにすぎない。



アルファ(α)騎とベータ(β)騎

 世界がメサイアを必要としたのは、アフリカと南米を襲った未曾有の危機、魔族軍の両大陸侵攻において、大型妖魔に勝てる戦力としての存在が求められたからに他ならない。

 初期においては手作りに近かったメサイアも、大量生産・低価格化に向けたクイック・ライン製造方式が確立された後は、コストも生産期間も10分の1程度に落ち着き、これが量産化に拍車をかけた。

 この流れに乗って、量産型メサイアの普及に専念するか? 

 近衛はそれを諾としなかった。

 その背景には、諜報機関(神音商会)から仕入れた魔族軍メサイア“メース”の存在があった。

 カタログスペックだけで勝ち目がないと知った近衛首脳部は、無用の混乱を避けるため“メース”の存在は極秘としつつも、開発陣にメースという、メサイア以上の存在との戦いを想定した騎の開発を命じる。

 まずは重武装・高機動を可能にする高出力エンジンの開発。

 計画スタートから10年かけて完成したのが「スーパー魔晶石エンジン(21式特殊魔晶石機関(IJSME-21)・別名栄21型エンジン)」。

・「グレイ・ファントム」が搭載する魔晶石エンジン(H&WFME-45)より小型なのに出力そのものは約2.5倍というモンスターエンジンの完成により、近衛はメサイアの独自開発する。

 こうして「メースとの戦いに備えて」開発されたのがβ騎であり、この開発にはさらに十年を必要とした。

 だが、高額が予想されるβ騎だけでは戦争は出来ない。

 ハイスペック騎の数的不足を埋めるためのローエンド騎、それがアルファ騎として開発された、一般的に知られる近衛の主力騎“征龍(せいりゅう)”である。

【補足】

 ・ようするにβ騎がF-15なら、α騎はF-16みたいなもんです。



妖魔との戦いの中で

 相次いだ大型妖魔との戦闘の中で回収された運用データが次々と騎体の改修に反映されるようになり、近衛のメサイアの性能は開発初期と比較しても格段に向上した。

 その昇華となるべく、開発局でα級の開発を担当するαチームが開発したのがMDIJα-015「幻龍」である。

・αチームはこの騎の運用の成功で自信を深め、独自シリーズとして「幻龍改」、「鳳龍」、「殲龍」等の開発に動く。

・一方、β級の開発を担当するβチームは、正統なMDIJβ-104 「角龍かくりゅう」後継騎シリーズの開発を目指して新型エンジン(栄31型)と新素材の開発に成功、さらにフレームレベルの設計見直しを経て、MDIJβ-604「水龍」、MDIJβ-606「白龍」の開発に成功する。


開発の背景

・双方共に、改修と後継騎開発を急いだ背景にあるのが、メサイアの性能では大型妖魔戦において発生する、様々な不安が払拭できなかったことにある。

・具体例としては、数度の実戦すべてにおいて、角龍はその都度大規模整備が必要なほどの騎体疲労を引き起こしていること。

【ネタバレ】

・αがガンダム系要素が強く、βに近づくほどMH色が強くなります。要するに。 




征龍シリーズ(テスト・量産騎)


征龍せいりゅう

・MDIJα-003

・スーパー魔証石エンジンの運用テスト機。後、量産ライン完成を受けて設計変更された後期量産型を含め120騎が製造される。

・当初から量産機として開発されているため、操縦は楽だが、他国メサイアと比較しても平均的スペックしかない。

・新型騎の配備に伴い、現在は訓練騎及び回収騎に全騎が改修されてはいるが、実力的には開発当時のグレイファントムやスターリンと互角の実力を持つため、開戦後、一部の騎が改良処理を受けて一線に戻されている。

・元来、メサイアは何度も戦闘を経験させることでより強くなるという、いわば機械としてではなく、兵士としての性格が強いため、戦闘経験が少ない新型よりこの騎の方が強い可能性すらある。後は騎士の腕の問題。



雛鎧すうがい

・TMDIJα-003

・征龍をベースにした訓練騎。

・ML系の武装を減らし、装甲及びバランサーシステムなど、素人同然の騎士による操縦に耐えられるよう、再設計されている。

・メサイアコントローラー、騎士双方の訓練用のため、コクピットは計4つ。

・騎士用コクピットは候補生と教官のタンデム方式。

・教官席のボタン一つで候補生の後頭部をド突く“バー”が飛び出す。



征龍改せいりゅうかい

・MDIJα-003S

・征龍改装騎。

・多種多様なオプション装備によって任務に応じた機能特化が可能。

・大型実体弾兵器他、およそメサイアが使用出来る兵器の99%を搭載可能。

・……と、ここまで書けばかなりだが、実際は開発局の倉庫に眠っていたパーツの寄せ集め。

・開発にあたった技師達も、「予想外」とはっきり言い切ったほどの性能を発揮できたのは、まさに偶然の産物。

・変更点は以下の通り。

・着脱可能な補助装甲を追加。

・実体弾兵器用ウェポンマウント追加。

・関節部防御装甲追加。

・対小型妖魔用カウンターシステム搭載。

・増加エンジン内蔵型バックパック搭載。


E-WACS《イーワックス》

・電子警戒管制騎という珍しい騎で、偵察騎に属する。

・“征龍の頭部を改造し、大型のロト・ドームを配置。

・敵陣上空もしくは陸上で電波妨害やレーダー監視任務につくことを目的に建造された。

・高々度飛行用の増設ブースターやコンシールシステムを採用していることで、被発見率はかなり低いとされる。

・魔族軍系の通信・レーダーの傍受や妨害が可能。

・紅葉曰く「急ごしらえだから名前もない」

・ある意味では気の毒な騎。

・北米方面に左遷された都築と早瀬が搭乗。

・後に1騎が“鈴谷(すずや)”に配備され、鵜来有珠の専用騎となり、“鈴谷(すずや)”部隊の目として活躍した。



幻龍シリーズ(量産騎)


MDIJα-015「幻龍げんりゅう

・αタイプの量産騎。

・近衛騎士団のメサイアといえば、実は白龍ではなく、この騎を指す。

・本来、αチームが入手した水龍の最初期段階の設計を元に開発された、悪く言えば水龍のデチューンモデル。

・ただし、パワーは無論一級品。

・操縦は常に安定、整備性も高く、稼働率も高いとなると、騎士・整備士共に評価は高い。

・その代償として、パワーを半分近く落としたため、軽装甲にならざるを得ず、満足な防御はシールド程度。無論、白龍とでは比較にはならない。

・戦争で最も戦ったのは当然、このメサイアの系統。

・はっきりいって、思いっきりプレーンな騎。

・緑曰く「味も素っ気もない」。

・だからすぐ改装されることになる。


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MDIJα-015E「Minagi」

・麗菜専用機。

・麗菜の特性にあわせたチューニングが施されている。

・外見は幻龍と大差ないが、指揮メサイアとしての機能は充実。

・「Minagi」は麗菜の専属MC遠野美凪少尉(当時:現大尉)から。

・いわば麗菜の美凪イジメの一環。



MDIJα-015B2「幻龍改 カノン」

・幻龍の改良騎。

・上級騎士の中に、幻龍のプレーンな能力に不満を持ったり、騎士の能力が発揮しきれないとするケースが続出。改良騎の開発が現場から強く要望されたことから、新人設計技師として近衛に招聘されたばかりの津島紅葉が中心となって開発されたのがこの騎。

・量産騎用に抑え気味に設定されていたエンジン出力を本来の性能へと、倍近く増大させ、装甲も大幅強化した結果、近衛初の重装甲タイプとなる(この頃、他国が重装甲化しつつあるだけでなく、近衛もメサイア運営上、防御がシールドだけとなるとシールド自体がデッドウェイトであることや、シールドを振り回すことでの機体への負担を軽減させたかった等、各種理由はある)

・強化武装とアクティブバインダーが選択式で搭載可能。

・出力が向上されたエンジンと各種武装によりスペック上の戦闘能力は米軍本国仕様のグレイファントムを上回るほどで、特にこの騎から採用された紅葉曰く「目玉兵器」である「斬艦刀」は、グレイファントムの重装甲を膾のように切断する。

・ちなみに、カノンは試作騎搭載のメサイア精霊体の名前、「華音(かのん)」から。



MDIJα-015-S1「幻龍改 アリアS1」

・一般名称はカノン・エスワン。

・指揮官騎兼特別部隊向け専用バージョン。

・索敵機能他、情報関連装備が強化されている。



**MDIJα-015-S3「幻龍改 アリアS3」

・一般名称はカノン・エススリー。

・戦場に出ることが多い麗菜殿下の護衛部隊(別名レイナ・ガーズ)向けに開発された騎で、一般騎士向けメサイアの中では一二を争う高額騎。




鳳龍シリーズ(試作・量産騎)


MDIJα-X045「鳳龍」

・幻龍ではいまだ不安のある集団戦や対重装甲メサイア戦に対応すべく試作されたのがこの騎とされるが、実際は白龍を開発してのけたβチームに対する対抗意識のみで開発されたといっても過言ではない。

・純粋に対メサイア戦用に開発された近衛では珍しい強襲用メサイア。

・強力なML砲4門及び砲撃専用特殊アクティブバインダーを装備。単独でも局地制圧が可能となっている。


鳳龍改(タイプB)

・MDIJα-045B

・幻龍シリーズの量産型後継モデルとして開発された。

・別名「強襲型」

・新型の魔法処理装甲(亜6型魔法処理装甲)を採用し、軽量化と装甲増を同時に実現。

・機動力は従来のメサイアとは比較にならない程高く、量産型メサイアで初めて空中格闘戦能力を保有したと言っても過言ではない。

・幻龍シリーズに代わる近衛向け量産騎で、著しいコスト高騰を招く機能(ML砲4門及び砲撃専用特殊アクティブバインダーなどの特殊装備)はすべてオミットされた。

・機動性重視の設計思想が祟って、広域火焔掃射装置(スイーパーズフレイム)が搭載できないなど、汎用性が低く、一部特殊部隊への配備を除いて、採用は早々に打ち切られた。



鳳龍改(タイプD)

・MDIJα-045D

・鳳龍改の設計変更モデル。

・タイプBの大型ブースターシステムを白雷用のものへと更新し、広域火焔掃射装置(スイーパーズフレイム)を含む重武装を実現した。

・空中戦と侵攻作戦など、作戦に応じて背面装備を変更することで様々な作戦に対応出来るようになった。

・また、このモデルから量産騎に小型斬艦刀“太刀”が標準装備されるようになり、“幻龍改(げんりゅうかい)”シリーズより拡張性を得たことで、次期近衛メサイア後継モデルとして返り咲いた。



Fly ruler(特殊騎)

MIJα-408「Fly ruler」

・超高々度迎撃戦用可変メサイア。

・設計は紅葉。

・後述する“紅龍B”の技術を流用して設計された、最も本来の“紅龍”に近い存在。

・開発コンセプトは「地上、空中、全てのメサイア投入が想定される領域における戦場を支配できる圧倒的な戦闘能力を持ち、さらに可変機としてあらゆる条件下で常に最高のポテンシャルを発揮できる機体」というムチャクチャなもの。

・その為、本機に与えられたカテゴリーも「領域「支配」メサイア」というものであり、一機で戦況を変え得るほどの能力を有することが期待された凄まじい機体だった。

・このコンセプト自体はαチームが「白龍」を意識して定義したものであり、通常使用に限定したαメサイアを求めた司令部から受け入れがたいモノだった。

・結局、戦域を空に限定され、少数を持って想定されるメサイア他との戦闘において戦域を支配可能=少数で制空権確保が可能な騎体として開発がスタートした。

・このため、主要武装は各種ML砲と、剣や斧中心のメサイアの概念からは若干ずれる。

・が、その戦闘能力は驚異的なもので、机上試験による計算では単騎をもって100機以上の第4世代戦闘機を相手に戦闘が可能という代物。

・各種センサーも強化され、遠距離からの狙撃能力はメサイアの域を超えている。

・戦争中は武装を軽減し、反面、シールドを追加して超高々度からの爆撃任務につく爆撃機の護衛任務にも従事した。

【ネタバレ】

・イメージはギャプランTR-5「フライルー」です。



紅龍シリーズ

MIJX-022“紅龍こうりゅうテストベッド版”

・次期αタイプ主力メサイア開発コンペに向け、紅葉が設計したメサイアのこと。

・先進的な可変システムと飛行戦艦並みの火力……その他、全ての面において、コンペの対抗馬だった“鳳龍”を圧倒するスペックを誇り、コンペ開催前から、“鳳龍”ではなく、“紅龍”が採用されるものと思われていた。

・しかし、そもそも紅葉がノリだけで設計したせいで、紅葉が途中で飽きる。どんなつもりで設計したか忘れた等、様々な理由で、開発はすぐに難航どころの騒ぎではなくなった。

・そして、可変システムのコンピューターシミュレーション実験中に、視察に来た近衛高官達の目の前で分解・爆発したことが致命傷となり開発中止。


“紅龍”開発中止の影響

・“紅龍”開発中止の措置に激怒した紅葉は、勝手に作った基本フレームを元に、独自の理想に近いβタイプメサイアを目指す個人的研究と称し、独断で開発を継続。

・可変システムを完全にオミットしたタイプ(“紅龍A”)と、当初のシステムをそのまま搭載したタイプ(“紅龍B”)の二通りが設計されるに至り、紅龍Aの設計思想が後に白雷へと引き継がれることになる。


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MDIJα-022B「紅龍」

・正確には“紅龍B”。

・メサイアでは珍しい可変システムを採用している。

・というか、メサイアって普通は飛べるから、余程速く飛ばなさない限り、飛行形態にはそんなに意味はない。 

・通常のメサイアのように剣での戦いよりもML攻撃による敵の撃破に重点を置くため、大口径ML砲を装備、砲による遠距離狙撃、または一撃離脱戦術を得意とするが、格闘戦能力でも量産型メサイアより性能は高い。

・両肩にサブエンジンを搭載することで長時間の戦闘行動、及びML砲の増設に対応すると共に、機体内部に強力なMC(マジック・コンシール)装置を搭載、電子戦闘下でも十分な隠密行動をとれるようにしている。

・この機能を活用し、少数で敵陣地へ強行侵入、出撃体勢がとれていない敵部隊を殲滅するなど、華々しい戦果を上げる。

・両手・両脚にビームソードを組み込むなど、隠し武器が多い機体でもある。

・製造プロセスが複雑なため、かなり高額騎。

・生産数6騎。ほとんどが鈴谷に搭載され、戦線に投入された。




*白雷シリーズ


MIJβ-605“白雷はくらい

・“紅龍A”の設計を元に、“白龍”とメースの技術を投入した紅葉の野心騎。

・エンジンを除けば、開発中止が決定する段階の“白龍”(正式には“白龍Ver-5”)と同等以上の性能を持つ。

・“白龍”試験騎の余剰パーツを流用し、12騎が建造される。

・ただし、 残念ながら、戦時中のエンジン不足故に、破壊された様々なメサイアから回収されたエンジンをパワーアップしたものを搭載せざるをえず、騎ごとの戦闘性能はかなりバラバラ。

・結局の所、その高性能の発揮は、全て各騎士の技量に頼る面がかなり大きかったと言わざるを得ない。

・開発局とは別、完全な紅葉個人の設計のため、インペリアル・ドラゴンシリーズとは認定されないため、「龍」の字は冠していない。


第四種装備装着型

・津島紅葉が開発したHMC《ハイメガカノン》を発射するための保護装甲を取り付けたタイプ。


第五種装備

・シールドがデッドウェイトとなる長物武器使用騎向けに第四種装備の補助装甲を取り付けたタイプ。

・第四種装備の耐熱処理がオミットされている。



MIJβ-605改“白雷改はくらいかい

・“白雷”の高機動型への改修と同時に、顕著になりつつあったパワー不足の解消をはかった騎。

・両足と胸部の3カ所にエンジンをマウントし、一つのエンジンとして機能させるAI3(All in 3)エンジンタイプを初めて採用したモデルで、一時は“白龍”のテストベッドに指定された。

・驚異的な性能は後に魔族軍にさえ恐れられた。



殲龍シリーズ


殲龍せんりゅう

・魔法騎士が単独で操縦することを目的に作られたメサイアのため、MC《メサイア・コントローラー》を必要としない独特な操縦システムが組み込まれている(ちなみに“D-SEED”は、この操縦システムの応用である、「統べる力」の能力保持者向けに開発された機体)

・テスト騎のため、基本武装は何もなかったが、電子戦闘装備を搭載してテストは継続され、フィアが運用した。

・北米戦線で喪失。


**殲龍改

・殲龍の運用テストの結果をフィードバックした騎で、操縦系統を除けば騎体そのものは“鳳龍改”と同じ。

・左翼大隊向けに数騎が建造された。



**MDIJα-045D「鳳龍改ほうりゅうかい

・“鳳龍改”の後期モデル。

・“鳳龍改”の後部ブースターシステムを改造し、広域火焔掃射装置(スイーパーズフレイム)を含む重武装を実現した。

・空中戦と侵攻作戦など、作戦に応じて背面装備を変更することで様々な作戦に対応出来るようになった。

・また、このモデルから量産騎に小型斬艦刀“太刀”とビームサーベルが標準装備されるようになり、“幻龍改(げんりゅうかい)”シリーズより拡張性を得たことで、次期近衛メサイア後継モデルとして返り咲いた。



死乃天使シリーズ


βMDIJβ-X603-S3“死乃天使(Destroying Angel)”。

・美奈代の“白雷”喪失を受け、皇龍こうりゅう開発用のフレームを流用し、開発・建造された美奈代専用騎。

・紅葉はD-SEEDの姉妹騎と認識しているが、フレームがフレームなだけに、皇龍の姉妹騎の方が正しい。

・最初からAI3エンジンシステムを搭載することを前提に作られた最初の騎でもある。

・上層部命令により装甲をD-SEEDに類似させている。

・装甲色は特に許された場合のみ用いられる白ベースに一部青(正しくは群青色)を採用しており、一見しただけではD-SEEDと区別が付きづらい。

・後の水鈴(すいれい)のフレームを使用している。

・開発時点では“死天使”と呼ばれていたが、正式登録時点で“死乃天使”と変更がなされた。

【ネタバレ】

・イメージは複雑です。

 FSSの「エンゲージ・オクターバーSr.3」に8枚の翼をつけたようなイメージ。

 翼=SEEDの「ストライクフリーダムガンダム」の「EQFU-3X スーパードラグーン 機動兵装ウイング 」


**βMDIJβ-X603-S3 Homu-SP“死乃天使 明貴専用騎”

・一般には死乃天使二号騎と呼ばれる。

・千鶴専用にチューニングされた専用騎。

・従来のS3モデルに残されていたウェポンラックが省略されたこともあって、広域火焔掃射装置などの大型追加武装は完全に搭載不能となった。

・エネルギーバイパスの効率性が見直された結果、従来の倍近い機動性を持つ上に、大型ML(マジックレーザー)砲を腰部に搭載。ビームサーベルやいくつもの隠し武装を持つなど、打撃系に傾倒している面が強い。



**βMDIJβ-X603-S4 izumi-SP“死乃天使 泉専用騎”

・スクラップになった一号騎に変わって建造された死乃天使三号騎。

・建造時点では千鶴専用騎と同様の設計、及び設定がなされていたが、美奈代がこの性能を酷評したことから、怒り狂った紅葉により、文字通り美奈代以外には扱いこなせない騎体に変更された。

・ただでさえ完成された千鶴騎に対し、エンジンパワーを極限レベルまで引き出せるだけ引き出した関係で、関節部をはじめ、騎体全てに極めて強い負担がかかるので、扱いは常に繊細さが求められる。

・対策として主要パーツに特別な耐熱コーティングと冷却システムを組み込んだが、シミュレーションによると、普通の騎士が運用した場合、9割以上の確率で稼働不能、運良く動かしても騎体自身のパワーにより騎体の関節などが吹き飛ぶと予想されている。

・その性能はメサイアよりメースに近い。

・空中戦や機動戦に特化しているが、同様の明貴騎と違い、ML(マジックレーザー)砲他の武装は「使わないと思うから」という美奈代の要望でほとんど省略されている点が異なる。

・広域火焔掃射装置(スイーパーズフレイム)は搭載不能。




D-SEED《ディーシード》シリーズ


MDIJβ-X603「飛燕」

・白龍の軽量バージョンであり、同時に、白龍系統のメサイアのテストベッド騎。

・白龍が重メサイアとしての性格を持つのに対して、こちらは軽メサイアとしての性格を持つため、普通のメサイアより若干小型。

・「白龍を投入するほどではない局面での使用」を前提に開発されたため、装甲他、白龍よりおちる上、機動性重視のため、操縦がピーキーすぎて扱いづらい欠点がある。

・テスト1号機の精霊は「弥生」。

・テスト一号騎は開発途中になぜか訓練騎に種別変更された。

・評価途中で戦争に突入したため、開発は全て中断し、結果として飛燕として生産された騎は存在しない。

・実戦投入決定の時点で、名称をD-SEEDと変更されている。



**MDIJβ-X603-S2「D-SEED」

・飛燕のテストベッド一号騎(RT-01)。

・扱いは駆逐メサイア。

・関節に小型妖魔を取り憑かせないため、装甲同士の隙間を可能な限り隠している点が特徴。

・祷子が搭乗したのがこの騎。

・戦争中は、「近衛の白い奴」と呼ばれ、国連軍の象徴的存在として扱われた。

・装甲色は特に許された場合のみ用いられる白ベースに一部紫。

・一年戦争時に大破、後に再利用される。

【ネタバレ】

・イメージはエンゲージ・オクターバーSr.1


MDIJβ-X603-S2改「D-SEED改」

・3つの魔晶石エンジンを一つのエンジンとして機能させるAI3エンジンシステムに改修された騎。

・福島戦線で大破。


MDIJβ-X603-S2Z「アルティメット」

・“死乃天使”のデータをフィードバックさせた赤木博士による“D-SEED”最終形態モデル。

・メースのデータをふんだんに盛り込んだため、騎体のあちこちにブラックボックスが存在しているので詳細が全くわからない。

・模擬戦を測定した紅葉によると、性能は泉専用騎と明貴専用騎の間位というが……?



MDIJβ-603-E1「EndLess《エンドレス》」

・戦後に建造された麗菜専用騎。

・D-SEEDの改造騎で、麗菜の要望にそった騎。

・といえば聞こえはいいが、開発中の別メサイアにあーだこーだ言って来る麗菜に業を煮やした開発局が、D-SEEDを祷子向けのセッティングで付きだした所、麗菜が大喜びしたという(ま、祷子と麗菜の感覚が似通っていたという偶然の産物だろう)

・開発局が未だに祷子をテストパイロットとして欲しがるきっかけともなった騎。

・装甲色は白+明るい紫。

【ネタバレ】

・イメージはエンゲージ・オクターバーSr.3



天皇専用騎(皇騎)

MDIJβ-901「皇龍こうりゅう

・「白龍」の指揮官機にして天皇専用騎。

・βチームが総力を挙げて開発した、いわばIDシリーズの究極版。

・頭部に操縦者保護用の生命維持装置用魔晶石エンジンを搭載している。

・麗羅が搭乗したことから、彼女の専用騎と化している。

・精霊体は「綾(りょう)」

【ネタバレ】

 イメージはナイトオブゴールドです。



近衛総隊筆頭騎士専用騎

MDIJβ-9012「水鈴すいれい

・皇龍のパーツを流用して、試作エンジンを搭載して完成した騎。

・皇龍がより指揮官機としての性能を追求したのに対して、こちらは駆逐用メサイアとしての性格を強くしている。

・一応、水瀬悠理の騎体。

・疑似人格に問題があり、フルコントロールは、今のところ瀬戸綾乃でなければ出来ない。

・精霊体は「水鈴(みすず)」

【ネタバレ】

 イメージはパトラクシェミラージュです。



*その他


MDIJβ-104 「角龍かくりゅう

・スーパー魔晶石エンジンとして開発された栄21型エンジンの高い出力をフル活用し、熟練の騎士が操ることを目標とした、いわば特殊騎として開発されたため、征龍では勝負にならない。

・というか、対メサイア戦に関していえば、開発部自らが、この騎の戦線投入は「オーバーキル」そのものだと判断したほどの曰く付きの騎。

・その高性能故採用されたとはいえ、メサイアに慣れない騎士が多かった採用当時の近衛騎士団の事情から、配備は限られたものとされたが、手練れの騎士と共に各地に派遣され、近衛騎士団の名声を高めたのは間違いなくこの騎。

・後のβタイプはこの騎をベースに開発される。




MDIJβ-604。「水龍すいりゅう

・ウォーター・ドラゴン、アドヴァンスド・ドラゴンなどの別名を持つ。

・魔晶石精霊は「さくら」。

・現在は、後継機「白龍」の技術をフィードバックしているため、名称は「水龍改」。

・白龍と皇龍のテスト騎として開発された、指揮駆逐用メサイア。角龍と比較しても、かなりの軽量・高出力化に成功。

・この騎の配備により、ようやく対妖魔戦において通用するメサイアを近衛は獲得することになる。

・ドラゴン・シリーズはこの騎から始まるとされる由縁である。

・由忠→ルシフェルへと、近衛左翼大隊筆頭騎士が代々搭乗。

【ネタバレ】

 イメージはシュペルターです。



**MDIJβ-606「白龍はくりゅう

・水龍のデータを元にフレームまで見直して完成した騎。

・仮想敵は完全に対大型妖魔、つまり、対メサイア戦なんて最初から眼中にないという点ですでに他のメサイアを超えている。

・というか、普通、マトモな国ならこんなメサイアを開発すらさせないだろう……。

・運用目的は無差別破壊・殺戮とかなり物騒で、使用には天皇の許可がいる。

・ただ、議会にはこの事実は伏せられている。

・新型エンジン(誉55型)を搭載、エンジンのさらなる高出力化による各種オプションによる重武装搭載が可能。

・戦時中の魔族側メサイアの技術情報入手により、開発計画そのものが、第五段階で白紙に戻される。

・このため、白紙に戻される前の“白龍”を、“白龍Ver-5”と呼ぶ。

・“白龍Ver-6”、つまり、制式採用騎の完成は戦後。

・別名「史上最悪、禁断のメサイア」。

【ネタバレ】

 イメージはLEDミラージュです。


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