16強・結果
十五日目・第1~3試合
十五日目
第一試合
アケメネス朝 vs カペー・ブルボン朝
①個人戦武術
実況「第一試合・個人武術ですが、アケメネス朝は一人を希望、カペー・ブルボン朝は三人を希望しています。18-9でアケメネス朝が勝利しました」
ヘロドトス「アケメネス朝もそろそろ厳しいな…」
クセルクセス1世「私が行くしかないか…」
ヘロドトス「おぉ、クセルクセスが」
司馬遷「これでアケメネス朝はほとんどいなくなったな」
実況「一方のカペー・ブルボン朝はモンゴメリー伯ガブリエル・ド・ロルジュです!」
ヘロドトス「いや、間のヴァロワ朝じゃないか」
実況「そうなのです。カペー・ブルボン朝だと含まないからカペー~ブルボン朝にすべきだったと今になって作者が後悔しています。でも、元々含んでいたつもりだったので堂々と出てきます。紹介が遅れましたが、この人はアンリ2世を馬上試合でうっかり死なせてしまった人です。戦争の指揮もうまかったそうです」
ハルドゥーン「そのせいで恨まれたりしたとか紆余曲折あって子孫はイングランドに行ったみたいだけどね。第二次世界大戦のモンゴメリー将軍はこの人の子孫らしい」
実況「それはともあれ、武力披露、スタートです!」
ヘロドトス「モンゴメリー伯が物凄い勢いでモブ兵を蹴散らしている」
司馬遷「これは圧倒的だ」
ハルドゥーン「ここで20出してくるとは恐るべし」
実況「初戦の個人戦武術はモンゴメリー伯の圧勝! カペー・ブルボン朝が一本目を取りました!」
②幸運王
実況「続きまして二戦目です。ルイ14世、ダレイオス1世が出てきました」
司馬遷「ここから二連続ジャンケンで、三人出されても面倒だからな。一人ずつということでいきたい」
二人「行くぞ! 最初はグー! ジャンケン、ポン!」
ダレイオス:チョキ
ルイ:チョキ
二人「ポン!」
ダレイオス:チョキ
ルイ:グー
ハルドゥーン「カペー・ブルボン朝の勝利だ!」
実況「二戦先取でカペー・ブルボン朝が勝利しました! カペー・ブルボン朝がまずベスト8進出です!」
ハルドゥーン「早速インタビューをしよう。ルイ14世に来てもらった」
ルイ14世「朕はトーナメントである」
ハルドゥーン「それ二回目だから面白くないです。ともあれ8強進出おめでとうございます」
ルイ14世「うむ。ベスト8でイングランドと対決するだろう、その覚悟はできている」
ハルドゥーン「えっ? いや、ハノーヴァー朝は三回戦で負けたからもう残ってないですけど」
ルイ14世「えーっ!? イングランドもう終わったん? よっわー!」
ハルドゥーン「(こいつ、確信犯か)ベスト8に向けて一言お願いします」
ルイ14世「うむ。フランスこそ世界最強であることを示したいと思う」
ハルドゥーン「ありがとうございました」
第二試合
隋・唐 vs イタリア王国
①個人戦・学術
実況「イタリア王国からはフィリッポ・ブオナローティです! イタリア統一の原点ともなった社会活動家です」
ヘロドトス「やはり、激動の時代ということもあってか『これだ!』という芸術家はいないな」
ハルドゥーン「探せばいるのだろうけれど、代表的な人かというと中々微妙だよね」
実況「一方の隋・唐からは三蔵法師こと玄奘です!」
司馬遷「一人で中央アジア抜けてインド入りするあたり、タフさという点でも随一だ」
実況「余談ですが、作者は今回色々調査していて、悟空という僧侶がいるという事実で驚きました。玄奘と悟空はそのまま同じ名前の人がいたんですね」
司馬遷「それはさておき、功績という点では玄奘の功績は東アジア全域に渡るし、ここは玄奘にハンデを2ほどつけたい」
実況「そんなハンデなど関係なく16-6まずは玄奘さんが勝利しました」
ハルドゥーン「これで武力がある分、隋・唐はかなり有利になった」
②料理王
実況「イタリア料理はパスタ、ピッツァなど非常に親しみのある料理が多いですね」
ハルドゥーン「イタリアが意図的にそうしたというよりも、アメリカで大衆的なイメージがついてしまって、以降そうなったという感じもある」
ヘロドトス「フランス人はアフリカ以外の地域には出て行っていないというのもあるのかもしれないな。正確には出て行こうとして負けただけであるが」
ルイ14世「ベスト8まで進んだフランスを愚弄するとは! 厳重に抗議する!」
実況「外野が怒っております。一方の隋・唐は古典的な中華料理という感じです。どちらかというと精進料理に近いですね」
司馬遷「火力を使って強力に炒めるようになったのは宋以降らしいからな。そうは言っても、領土が広いから多種多様な料理が作られているぞ」
実況「出来上がりました。それでは試食します」
二時間後
実況「それでは判定の結果を発表します! 4-0のユナニマス・ディシジョンで隋・唐が勝利しました!」
司馬遷「サイコロが20-5ではな」
ハルドゥーン「第一試合同様にインタビューをするよ。隋・唐の太宗李世民さんに来てもらいました。まずは勝利おめでとうございます」
李世民「うむ。ありがとう」
ハルドゥーン「勝敗を分けたポイントは?」
李世民「やはりチームワークだろうと思う。親が子を思い、子は親を慕う。兄は弟を慈しみ、弟は兄を尊敬する、そんな理想的なチームワークが隋・唐にはある」
司馬遷「えぇぇ…」
ハルドゥーン「次の対戦相手はカペー・ブルボン朝ですが、どのように考えていますか?」
李世民「素晴らしいチームだと考えている。簡単に勝つことはできないだろうが、我々隋・唐もまだまだ底を見せていない。次も全力で戦いたいと思う」
ハルドゥーン「ちなみにこの写真を見てどう思いますか?」
李世民「戦闘力、たったの5か。ゴミめ」
ハルドゥーン「ありがとうございました」
実況「最後、何を見せたんですか?」
ハルドゥーン「李建成の写真」
三人「ははは…」
第三試合
バルト帝国 vs アメリカ合衆国
①攻城戦
実況「アメリカ合衆国が籠城することになったこの戦いですが、戦場はニューオーリンズです! 米英戦争、南北戦争ともに要所となっているところです」
司馬遷「作者は最初ホワイトハウスにしようかとも思ったが、ここが陥落するとよろしくないと判断したらしくとりやめになった」
ハルドゥーン「どうだろう。実際イギリスに焼き討ちされているから、関係なさそうな気もするけれど」
実況「アメリカからはユリシーズ・グラント、ウィンフィールド・スコット、オリバー・ハザード・ペリーの三人が登場です! 南北戦争の勝者、アメリカ陸軍の重鎮、ペリー兄弟の兄です」
司馬遷「日本ではマシュー・ペリーが有名だが、アメリカではペリーというとオリバーらしい」
実況「一方のバルト帝国からは、グスタフ・アドルフ、レンナート・トルステンソン、カール12世が出てきました!」
ヘロドトス「おぉ、これは残った超級を全員出してきた」
実況「まずはアメリカ側、バルト帝国軍を上陸させないように海岸線をペリー提督が警備しています」
オリバー・ペリー「私がいる限り、蟻の子一匹上陸させぬぞ!」
救急船「ピーポーピーポー! はい、病人を上陸させます」
オリバー・ペリー「待てい! バルト帝国の者が病人に紛れて入り込もうとしているかもしれん!」
救急船職員「しかし、この人は本当に重病で」
オリバー・ペリー「カルテを見せろ。むっ、確かにこれは本物だな…というより、全身に癌があって全身挫滅状態って、どうやって生きているんだ? まあ良かろう、戦時中だが上陸を許可する。だがニューオーリンズはダメだ。別のところに上陸してもらおう」
実況「救急船が上陸しました」
レンナート・トルステンソン「よっこらせ」
司馬遷「病人が身を起こしたぞ!」
レンナート・トルステンソン「よし! 近くの港を占領して、英国船に乗った陛下達をお迎えするぞ!」
実況「あーっと! やはり救急船はバルト帝国の罠だった! レンナート・トルステンソン、担架に乗って指示を取っています。重病人なのに指揮は正確すぎる!」
ヘロドトス「グスタフ・アドルフとカール12世も上陸した」
グスタフ・アドルフ「トルステンソン、病人なのにすまぬのう」
レンナート・トルステンソン「いや、病人の方がしぶといんですよ」
ハルドゥーン「確かにカール12世もグスタフ・アドルフも単騎で行動することが多くて結局狙撃受けて戦死したよね」
実況「バルト帝国軍、ニューオーリンズ周辺に布陣しました。ここはアメリカ軍も慎重な動きが求められますが…」
ウィンフィールド・スコット「わしは6時に来たのに、一皿のスープしか与えられんのか?」
ヘロドトス「アメリカ軍、揉めているな」
司馬遷「スコットがグラントと指揮権を分け合うことに抵抗しているようだ」
ユリシーズ・グラント「勘弁してくださいよ。ご老人」
ウィンフィールド・スコット「黙れい! 貴様のような汚職大統領とは付き合いたくないわ!」
実況「おーっと! スコット将軍、グラント将軍の不祥事を暴いてしまった! 戦時中なのにこんなことをやっていいのでしょうか?」
カール12世「よし! 突撃!」
ヘロドトス「アメリカ軍が身動きままならないところにバルト帝国軍が突撃をかけたぞ!」
グスタフ・アドルフ「東側はこちらに任せろ!」
ハルドゥーン「西からカール12世、東からグスタフ・アドルフ。川沿いの拠点はトルステンソンが押さえてしまった」
司馬遷「心臓以外も役に立つんだな、グスタフ・アドルフ」
グスタフ・アドルフ「いや、わしがスウェーデンを帝国にしたんだって!」
実況「アメリカ軍、動けなくなりました。ペリーが海から抵抗しますが、川の上流を押さえられてしまったため、物資の調達もままなりません」
ヘロドトス「一戦目はバルト帝国の勝利だな」
○バルト帝国 (12-9-17) vs アメリカ合衆国 (1-8-4)×
②個人戦・学術
実況「バルト帝国は一人、アメリカは三人希望ですので、まずは人数決定です」
司馬遷「8-6でバルト帝国が勝ったから、一人だな」
実況「アメリカからはトーマス・アルバ・エジソンです! アメリカのすごい人と言えば、まずこの人があげられるのではないでしょうか?」
トーマス・エジソン「天才とは99%の努力と、1%のひらめきから生まれるというのは、私が言った言葉ではないのだがね」
ハルドゥーン「大物が出てきたな。バルト帝国に対抗できる者はいるか?」
実況「一方のバルト帝国ですが…、アルフレッド・ノーベルです!」
ヘロドトス「何ぃ!?」
司馬遷「確かにスウェーデンだが、バルト帝国の時代を超えているような…」
実況「これは審議が必要です…。審議の結果、スウェーデンから別国が出ているわけではないし、王家が続いているからOKという結果が出ました!」
ハルドゥーン「まぁ、グスタフ3世も帝国復権を夢見ていたし、定義としてどこまで含むかは中々難しい。とにかく、ノーベルがありなのは大きい、大きすぎる」
アルフレッド・ノーベル「私は個人としても多くの発明を残したが、将来に渡って学術振興をしたいと思っていたのだ。個人の栄光に走った面々と一緒にしないでもらいたい」
ハルドゥーン「ノーベルだけが殊更利他的であったわけではないんだけどね。カーネギーとかもそうだったし」
司馬遷「しかし、現実にノーベル賞の存在はデカすぎる。これはバルト帝国にハンデ2か」
実況「20-15! ハンデなんかいりませんでした。バルト帝国、サイコロが強い!」
ノーベル財団「学術的な進歩という総合的な部分を評価し、アルフレッド・ノーベルにノーベル学術振興賞を授けたいと思います」
アルフレッド・ノーベル「やった!」
トーマス・エジソン「八百長じゃないか!」
実況「苦戦が予想されたバルト帝国、まさかの二本連取でベスト8進出です!」
ハルドゥーン「それではインタビューをしたいと思います。グスタフ・アドルフさんに来てもらいました。おめでとうございます」
グスタフ・アドルフ「ありがとう」
ハルドゥーン「強豪アメリカ合衆国を相手に、見事なストレート勝ちです」
グスタフ・アドルフ「何とか一つは取りたいと思っていたけれど、予想外にうまくいったね」
ハルドゥーン「学術でノーベルを起用したのは驚きでした」
グスタフ・アドルフ「スウェーデンで学術というとやはりノーベルだからね。彼が出られないなんてことはあってはならないし、ダメ元で出してみたがうまくいって良かったよ」
ハルドゥーン「ベスト8に向けて、大分戦力を使ってしまったと思われますが…?」
グスタフ・アドルフ「なぁに、まだ宰相(オクセンシェルナ)にグスタフ3世がおるし、娘(クリスティーナ)もおる。ベルンハルトやバネールだって馬鹿にしたもんじゃないぞ」
ハルドゥーン「期待しています」
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