全世界史最強国決定戦

十四日目・第5～8試合

第五試合

実況「モンゴルは三人、アクスムは一人です。アクスムが5-12で勝ちました」

ハルドゥーン「モンゴルはジェルメか。勇者とかならず者という意味があるらしく、単身行動の逸話も多く残されている」

司馬遷「ふさわしい奴が出てきたな」

実況「アクスム王国からはアブラハです！　紅海を渡り、イエメンを占領した人として伝えられています」

ヘロドトス「さすがに占領したエピソードだけだと辛いな」

実況「そうですね。アクスム王国はそんなに周辺の国と戦争をしていませんから、強いエピソードはないのです。住むんだったらいいと思いますけれど」

ハルドゥーン「まあ、ひょっとしたら何かすごいことが起こるかもしれない」

制限時間経過

実況「…何も起こりませんでした。順当にジェルメが勝ちまして、モンゴルが16強進出です」

○モンゴル (15)　vs　アクスム (7)×

モンゴル、16強進出

第六試合

アイユーブ朝　vs　マジャパヒト王国

実況「アイユーブ朝はやはりこの人、シャジャル・アッドゥッルが出てきました！」

ハルドゥーン「マムルーク朝はもう負けているし、後ろ髪引かれることもないよね」

ヘロドトス「知略という点でも十分なものを持っていると思う」

実況「一方のマジャパヒト王国はスヒタ女王です！」

司馬遷「マジャパヒト王国後半の方の女王だな。女王対決というのは中々なかったかもしれない」

ハルドゥーン「とはいえ、功績を考えるとハンデを4くらいはつけたい」

実況「さて、それでは判定です。アイユーブ朝は5！」

司馬遷「低い！」

実況「マジャパヒト王国は15！　マジャパヒト王国、ハンデをモノともせず勝利しました！」

ヘロドトス「シャジャル・アッドゥッルを撃破したというのは立派なものだ」

×アイユーブ朝 (5)　vs　マジャパヒト王国 (15)○

マジャパヒト王国、16強進出

第七試合

ムガル　vs　秦・楚

司馬遷「ムガルもさすがに連続三人選出だと辛いから一人希望だ」

ハルドゥーン「だけど、秦・楚は三人希望で、結果5-20で三人となった」

ヘロドトス「ムガルはダイラー・カーン、ミール・ジュムラー、シャーバズ・カーンの三名が出てきた」

ハルドゥーン「ここでもアクバルは温存か」

司馬遷「一方の秦・楚は項荘、項伯の二人に…」

李信「ううぅ…」

始皇帝「出たいのか？」

李信「もちろん！」

始皇帝「仕方ない。出してやってくれ」

司馬遷「始皇帝の頼みで李信が出てきた」

ハルドゥーン「どちらも決め手に欠ける感じではあるな」

ミール・ジュムラー「それ、それ！」

ヘロドトス「ダイヤ鉱山を有していたミール・ジュムラーがまずはダイヤモンドを放り投げて対戦相手の気を逸らしている」

司馬遷「ただ、商鞅以来の強烈な法治国家だけあって、あまり効果はないな」

李信「うおー！」

ヘロドトス「あの男なんかはダイヤより戦が好きそうだしな」

ハルドゥーン「ムガルの将軍は個人の技術は分からないからちょっと押され気味だね」

項伯「落ち着いて剣を合わせるのだ」

項荘「おう！」

司馬遷「リードを奪っていると見たのだろう、差をキープする形に入ったな」

ヘロドトス「これを上回るだけのものをムガル側が出せない」

ハルドゥーン「そろそろタイムアップだ。3、2、1、はい、終了！」

司馬遷「秦・楚の勝ちだな。サイコロの目でかなり大差を奪ったのが強かった」

ムガル (12-5-14)　vs　秦・楚 (6-16-18)○

秦・楚、16強進出

第八試合

鎌倉　VS　ルーマニア

実況「先程は失礼いたしました。ムガル陣営のコ・ヒ・ヌールを見に行っていたら、ついつい時間を忘れて見入ってしまっていました」

司馬遷「あの宝石に見入ると、不幸を呼ぶという話もあるぞ」

実況「気を取り直して三回戦最後の試合に取り掛かりたいと思います。まずは人数決定ですが、4-5でルーマニアが勝利しました。ということで一人です」

ハルドゥーン「鎌倉からは武蔵坊弁慶だ」

ヘロドトス「一方のルーマニアはミハイ勇敢公が出てきたぞ」

実況「ヴラド・ツェペシュが騒がれていますが、ルーマニア的にはこの人の方が大物です。ルーマニアも16強のチャンスを前に勝負をかけてきました」

弁慶「ハハハハハ。お前を倒せば1000本目」

司馬遷「義経に負けた後は取れなかったということね」

ハルドゥーン「ちょっとフラグっぽい気もするな」

ミハイ勇敢公「武器を溜めること結構。しかし、わしはルーマニアという地の多くの人物の心を統合するために戦っているのだ！」

ハルドゥーン「おお、格好いいことを言っている！」

司馬遷「これは期待できるかもしれん！」

弁慶「とうっ！」

ミハイ勇敢公「ばたんきゅー」

実況「…あっさりやられてしまいましたね。統一後、すぐ暗殺されてしまったように個人の強さはイマイチだったのかもしれません」

司馬遷「これで16強が出そろった。納得のところ、予想外のところ、面白いことになった」

○鎌倉 (15)　vs　ルーマニア (4)×

鎌倉、16強進出