十一日目・第1~4試合

第一試合

バビロニア・新バビロニア vs ジョチ・ウルス

実況「さて、ジャンケンですのでさっさと進めてしまいましょう」


ハンムラビ「待て! 九日目のローマ帝国と東漢はかなり盛り上がった! 我々も三人でジャンケンをしたい」


司馬遷「あれは両国とも強豪だからという部分もあったが」


実況「ということで、バビロニアからはハンムラビ、ナボポラッサル、ネブカドネザルが。ジョチ・ウルスからはバトゥ、トクタミシュにおまけでジョチさんも来ました」


ジョチ「本当にモンゴルで出る資格は失わないのだろうな?」


実況「大丈夫ですよー」


司馬遷「そもそも、モンゴルで出番があるのか?」


実況「それではまず一回戦。ジャンケン、ポン」


ハンムラビ:チョキ

ジョチ:パー


実況「二回戦、ジャンケン、ポン」


ナボポラッサル:チョキ

バトゥ:パー


実況「バビロニア・新バビロニア連合、二連勝で勝利です。おめでとうございます」


ハンムラビ「待てい! 何だ、そのやる気のないナビゲートぶりは」


バトゥ「我々を微妙国だと馬鹿にしていないか!?」


司馬遷「馬鹿にしているわけではないが、お前たちだとこういうところで取りだせる小ネタもないし」

バビロニア・新バビロニア、三回戦進出



第二試合

南米解放軍 vs 十字軍

実況「さすがに女性は苦労します、十字軍」


ハルドゥーン「出てきたのはシビーユ。エルサレムの女王だ」


実況「何故か十字軍の国家には女王が多いんですよね。聖地で女王をしていたのですから、多分宗教的なことに詳しいでしょう。続いて、南米解放軍ですが、ボリーバルの愛人マヌエラ・サエンスが出てきました。この人は女スパイとしても働いていたということで、スパイなら多少は知識があるでしょう」


司馬遷「滅茶苦茶適当な選出だ」


ヘロドトス「文系はいない国には本当にいないからな。判定は…」


ハルドゥーン「十字軍の勝利だ! 今回も低レベルだけど…」

×南米解放軍 (3) vs 十字軍 (5)○

十字軍、三回戦進出



第三試合

遼 vs シュリーヴィジャヤ王国

実況「さて、この第三試合もジャンケンですが」


スリ・ジャヤナサ「特に目立ちたくないから、一人でいい」


耶律阿保機「同じく」


司馬遷「それは助かる。正直、どちらも細かいネタを拾いにくい国ではあるからな」


二人「最初はグー、ジャンケン、ポン!」


耶律阿保機:チョキ

スリ・ジャヤナサ:グー


スリ・ジャヤナサ「勝った!」


実況「シュリーヴィジャヤ王国、三回戦進出です!」


ヘロドトス「ほとんど情報のない国が、ほとんど情報を披露せずに勝ち進んでいるのは中々すごい」

シュリーヴィジャヤ王国、三回戦進出



第四試合

オスマン朝 vs 古代ギリシアポリス連合

実況「第一試合から第三試合がやたら早く終わってしまったが、第四試合はどうなるでしょうか?」


テミストクレス「やはり三人出さないと勝機はない」


実況「と主張するテミストクレスさんの下、テミストクレス、エパミノンダス、レオニダスの三人が出てきました」


ヘロドトス「レオニダス使えるかな?」


実況「対戦場所はマラトンです」


スレイマン・ザ・マグニフィセント「我々はこうだ」


実況「オスマン朝からはオスマン、オルハン・ベイ、カラ・ムスタファ・パシャの三人です」


ハルドゥーン「これは酷い。二線級で勝てると思い込んでいる」


レオニダス「ギリシアを馬鹿にするな!」


実況「レオニダス王、300人の兵士を引き連れてマラトンへと向かいましたよ」


ヘロドトス「全員強そうだ。死をも覚悟した無敵の兵って感じだな」


エパミノンダス「待て。我が斜形陣に貴殿も迎えたいのだが」


レオニダス「何だと?」


テミストクレス「いや、海岸沿いに動いてもらえば我が水軍が…」


実況「おーっと! ギリシア連合、お互いのやりたいことがバラバラです。これをまとめ上げるのは相当苦労しそうです」


オルハン・ベイ「父上、どうしましょう?」


オスマン・ベイ「ここから、チグリス、ユーフラテス、ナイル、ドナウ。全部我々の領土だ。邪魔する者は排除あるのみ!」


カラ・ムスタファ・パシャ「ギリシアのものはオスマンのもの、オスマンのものはオスマンのものというわけですな」


ハルドゥーン「訳が分からないが、とにかくオスマンは全部自分のものだからと徹底的に排除するつもりのようだ」


実況「オスマンはジャイアニズムの下、一致団結してやってきました。兵力その他明らかにオスマンが有利です」


エパミノンダス「…ということで、海岸線を中心に斜形陣を敷いて、隘路にエパミノンダスの重装歩兵が入るということで」


司馬遷「ギリシア軍はかなり妥協した形になったが、正直かなり厳しいな」


カラ・ムスタファ・パシャ「まずは海岸線のテミストクレスを叩いてしまおう」


テミストクレス「来たか、オスマン軍…。うわ、こいつら、ペルシアの連中とは違う!」


カラ・ムスタファ・パシャ「ボエ~!」


テミストクレス「ぎょえー!」


実況「これは物凄い! オスマン軍の騒音でまともに進軍が出来ません! 私達も耳栓をしてやっとの状況です! テミストクレス、頑張っていますが、これはどうにもならない!」


ヘロドトス「ペルシア軍は数にモノを言わせた圧力が武器だが、オスマン軍はある程度合理的だからな。レオニダスも苦労している」


オスマン・ベイ「もう降伏しろ!」


レオニダス「フフフ、来たりて、取れ(モローン・ラベ)」


オスマン・ベイ「何ぃ! いいだろう。欲しいものは、手に入れるのがおれのやり方さ」


実況「おおっと、降伏拒否のレオニダスに対してほしい者は手に入れる宣言! ペルシア大王よりよほど厚かましいですが、これがジャイアニズムです! 歴史の名言を上回るジャイアニズムです!」


ヘロドトス「これが広まったらトルコから苦情が来るんじゃないか?」


実況「オスマン軍! 火砲の集中砲火でレオニダスをKOしました! 言葉通りにKOされたレオニダスを連れていきます!」


エパミノンダス「ぬぅぅぅ。不甲斐ない奴らどもめ」


オルハン・ベイ「後はおまえ達だけだぴょーん!」


エパミノンダス「馬鹿にするのもいい加減にしろ!」


オルハン・ベイ「お前たちの攻撃なんて効かないぴょーん!」


ハルドゥーン「何という余裕だ! オルハンはエパミノンダスの斜形陣を研究しつくしているようだ!」


ヘロドトス「確かに。あの自信は研究がなせることだ」


司馬遷「オスマンはスレイマンまでは成長する国家だったからな」


10分経過


オルハン・ベイ「酷いぴょーん! やられたぴょーん!」


実況「全然研究していません! オルハン・ベイ、ボロボロになって逃げていきます!」


三人「えーっ」


実況「しかし、既に他方面ではオスマン・ベイとカラ・ムスタファ・パシャが完全に制していました! ということで、トータル採点ではオスマン軍の勝利です!」


オスマン・ベイ「正しいのは、常にオスマンだ」

○オスマン朝 (12-9-2) vs 古代ギリシアポリス連合 (4-10-12)×

オスマン朝、三回戦進出

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る