十一日目

十一日目

第一試合

バビロニア・新バビロニア vs ジョチ・ウルス

対戦形式:幸運王

実況「どちらも一回戦で結構力を使ってしまった両国。ここで更に消耗すると三回戦の駒がなくなるのではないかと思われましたが、サイコロもそうした事情を汲んだのかジャンケンとなりました」


司馬遷「どちらもついているな。いや、負ける方はついていないんだが」


ハンムラビ「目には目を。歯には歯を。グーにはグーを」


ハルドゥーン「そんなことしていたら永遠に終わらないよ」


バトゥ「相手の顔面にグーを出して、更にグーを叩きこめばいい」


ヘロドトス「それはジャンケンではなくボクシングだ」



第二試合

南米解放軍 vs 十字軍

対戦形式:女王・文

実況「一回戦がジャンケンだった南米解放軍と、三国志連合との激戦だった十字軍の対決です」


司馬遷「ほとんどの対戦形式で十字軍が優位ではないかと思うが…」


実況「対戦形式・女性の学術です。男性の学術では一回戦でフリードリヒ2世が圧倒した十字軍ですが、女性の方はどうでしょうか?」


ヘロドトス「むしろ南米解放軍から誰が出てくるのかというのが気になる。誰もいないのではなかろうか」


ハルドゥーン「そうだねぇ。結構辛いかもしれない」



第三試合

遼 vs シュリーヴィジャヤ王国

対戦形式:幸運王

司馬遷「遼は最大の駒である耶律大石を使ってしまっていて、中々苦しい展開が予想される」


ハルドゥーン「一方、シュリーヴィジャヤ王国は一回戦で何も使っていないから、ここはシュリーヴィジャヤ王国が有利かもしれないね」


実況「という予想でしたが、対戦形式はジャンケンとなりました」


ヘロドトス「これは遼がラッキーかもしれないな」


司馬遷「シュリーヴィジャヤ王国は一回戦動物で、二回戦はジャンケンと、歴史と全然関係ない戦いが続いているな」


実況「ポーランドと違って、ユサール騎兵が出るみたいなエピソードも使っていないですからね」



第四試合

オスマン朝 vs 古代ギリシアポリス連合

対戦形式:野戦 (ホーム:古代ギリシアポリス連合)

実況「両国とも一回戦は割と楽に勝てました。二回戦は、野戦です!」


ヘロドトス「これはギリシア…辛いな」


ハルドゥーン「ホームと言っても、ギリシアの領土はほとんどオスマン領でもあったから関係ないしね」


テミストクレス「むむぅ。ここはマラトンの丘で戦おう!」


司馬遷「おお、マラトンか」


テミストクレス「42.195キロの走り合いなら、勝てる可能性がある」


実況「勝手にルールを変えないでください」



第五試合

マリ王国 vs デリー・スルタン朝

対戦形式:動物王

実況「マリもデリー・スルタン朝も一回戦は楽勝でした。二回戦はどうなるでしょうか?」


司馬遷「動物王! デリー・スルタン朝は象となじみが深いから強いのではないか?」


マンサ・ムーサ「フッフッフ。甘い、甘すぎるわ! シュガー!」


ヘロドトス「何だ!?」


マンサ・ムーサ「わしはメッカに巡礼するときに、見慣れない動物や奇妙な動物も沢山連れて行ったのだ! 動物の逸話は、わしのためにあるようなものよ!」


ハルドゥーン「な、何だってー!!」


司馬遷「オレ達はとんでもない考え違いをしていた…マリ王国は強かったんだ…」


実況「試合前に言うのも何ですけれど、マリ王国は台風の目になるかもしれませんね」



第六試合

エチオピア帝国 vs ノルマン人連合軍

対戦形式:女王・武

実況「エチオピア帝国は料理で、ノルマン人連合軍は武力で勝ち上がってきましたが、二回戦の対戦形式は女性の武術です」


ヘロドトス「ノルマン人連合軍は結構女傑が多いんじゃないかな。スーパー女傑はいないが、そこそこな女傑は結構いる」


ハルドゥーン「一方のエチオピア帝国は女性のエピソードは少ないし、これはノルマン人連合軍が有利な印象だね」


イクノ・アムラク「ねぇん、皆さ~ん♡」


実況「ひぃっ!? いきなりお姉言葉で話しかけないでください!」


イクノ・アムラク「私ってばさあ、かわいいと思わなぁい? 私を男の娘で出してみようって思わなぁい?」


ヘロドトス「確かに肖像画は可愛いが髭があるだろ。男の娘は無理がある」



第七試合

五代十国 vs ネパール王国

対戦形式:女王・文

実況「一回戦でプリトビ・ナラヤンを出してしまったネパールは、戦力的にはキツい状況です。ここはジャンケンなどを引きたいところでしたが…」


司馬遷「女性の学術だ」


ハルドゥーン「どちらもピンと来る人はいないね。互角の戦いになるかもしれない」


実況「ネパール王国は21世紀まで続いていますので、情報は多いはずですから誰かしらは出てくるのではないかと思います。五代十国もいないことはないでしょうけれど、レベルがどのくらいなのかは分からないですね」



第八試合

李朝 vs 吐蕃

対戦形式:個人戦・学術

司馬遷「吐蕃の一回戦は素晴らしい内容だったが、さすがにソンツェン・ガンポとティソン・デツェンの二人を使い切ったのは痛い」


ハルドゥーン「チベットの強さを見せつけたいという思いがあったからね。変な温存はしたくなかったのだろう」


実況「ところがどっこい、二回戦の対戦形式は学術です。チベット仏教絡みで知識人も多い吐蕃にとっては悪くない対戦形式だと思います」


ヘロドトス「一方の李朝にとっても、この分野は意外な大物が潜んでいるかもしれない。楽しみな試合になりそうだ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る