十日目

十日目

第一試合

デンマーク王国 vs ヴィジャヤナガル王国

対戦形式:個人戦・学術

ヘロドトス「片や動物、片や料理と一回戦で楽をしたもの同士の対決だ」


実況「対戦形式は個人戦学術です。学術得意なデンマーク陣営が喜んでいます」


司馬遷「そうは言ってもヴィジャヤナガル王国を馬鹿にしてはいけない。初戦のためにちょっと調べたが、予想外に奥の深い国だった。簡単に勝つということはないだろう」



第二試合

バルト帝国 vs ナポレオン帝国

対戦形式:女王・武

実況「フランスとスウェーデンの軍隊対決が期待される展開でしたが…」


ハルドゥーン「対戦形式は武力系女王。うーむ、どちらもしっかりした軍隊があるだけに女性が戦闘に出る必要はなかったから、かえって難しいかもね」


ジョゼフィーヌ「私、殴り合うなんてまっぴらごめんですから」


クリスティーナ「私の明晰な頭脳は殴り合いをするためにあるものではないです」


ジョゼフィーヌ「そうだわ! 彼女にしましょう。オスカル・フランソワです! ヴェルサイユに咲く薔薇こそ、私達ナポレオン帝国にふさわしいですわ」


実況「ダメです」


ジョゼフィーヌ「ブー!」


クリスティーナ「誰がいいかしら…。あ、あの人なら…」



第三試合

ドイツ帝国 vs マラータ同盟

対戦形式:個人戦・武術

実況「この二国も一回戦を比較的楽に終わらせました」


ヘロドトス「ただ、ドイツ帝国は一部分野では量がきついから、マラータとドツキ合いになると厳しいかもしれない」


司馬遷「マラータ同盟は過小評価されがちだが、調べれば調べるほど色々な人間が出てくるスルメみたいな国だからな」


ハルドゥーン「実際、19世紀のセポイ大反乱もほとんどマラータだし、名前がある人も多いんだよね」


ラクシュミー・バーイー「我がジャーンシーは決して放棄しない」


実況「それはもういいです。対戦形式は個人戦の武術。真っ向勝負となりそうです」


オットー・フォン・ビスマルク「これから徹底的に吟味しなければ」



第四試合

サファヴィー朝 vs アメリカ合衆国

対戦形式:攻城戦 (攻城側:アメリカ合衆国)

実況「この両国は一回戦を勝ちましたが、それなりに大きい弾を使ってしまいました」


司馬遷「二回戦では攻城戦か…」


アッバース1世「ならば戦場はタブリーズにしよう」


実況「おっと、サファヴィー朝は戦場を古都タブリーズに指定しました。ここはオスマンに取られたり取り返されたりしたところです。サファヴィー朝の強さを示す試金石と言えるでしょうか」


ヘロドトス「両国の人選も気になるところだな」


ハルドゥーン「アメリカが若干優位かなと思うけど、サファヴィー朝もそれなりにまとめてくるのではないかと思うしね」



第五試合

神聖ローマ帝国 vs 共和政ローマ

対戦形式:個人戦・武術

ハルドゥーン「ローマを名乗るもの同士の対決だ。いや、共和政はモノホンだけどね」


司馬遷「共和政ローマは初戦意外と苦戦した一方、神聖ローマは割とあっさり勝った」


実況「対戦形式は個人戦の武術です。ローマも神聖ローマも個人というよりは組織で勝ち抜いてきたところなので、この勝負は意外と見えないですね」


ジュリウス・カエサル「いや、ウチには奴がいる」


ヘロドトス「スパルタクスを指名した」


スパルタクス「何故私が。解せぬ…」


実況「反乱したわけですからねー。剣闘士ですから間違いなく強いとは思いますけれど」



第六試合

アフシャール朝 vs ティムール朝

対戦形式:動物王

実況「一回戦で強豪明に勝利したアフシャール朝。まあ、中身はジャンケンですが…」


司馬遷「一方のティムール朝はスペイン・ハプスブルクを倒すという殊勲をあげた。しかも、主力クラスはまだ残ったままだ」


ハルドゥーン「まともに戦えば、ティムール朝が圧倒的に優位だけど」


実況「対戦形式はジャンケン、料理の次にアテにならない動物王です! どちらも象を出してきたらハンデ無しになる可能性があります」


ヘロドトス「ナーディル・シャー個人は強いが、アフシャール朝が世界最強国で三回戦まで進んだらいかんだろ」


ティムール「イカサマをしていない?」


実況「そんな知略をめぐらすタイプの人ではないはずなのですが…」


ハルドゥーン「はっきり言い切るのも酷いけど、知略使うタイプじゃないよね」



第七試合

ムワッヒド朝 vs 西漢

対戦形式:女王・武

実況「一回戦でマケドニアに勝利したムワッヒド朝ですが、二回戦のテーマは武力系女性です。果たしているのかどうかと作者が焦っています」


ヘロドトス「しかし、仮にマケドニアが勝っていたとしても、女性の武力系はいないだろ。アレクサンドロス戦記のアニメにはいたけど、あれは架空だし」


司馬遷「女性がいるというくらいだな」


ハルドゥーン「そう。ムワッヒド朝は記録のある女性がいるのかレベルで大変そうだからねぇ」


司馬遷「とはいえ、西漢も武力系となるといない気がする」


呂后「何だい? あたしに武力がないと言うのかい?」


実況「だから、何で貴女は一々威圧的なんですか…」


司馬遷「実況ちゃん、震え声だけど?」


実況「人の後ろに隠れてそういうことを言うのはやめてください」



第八試合

春秋・戦国 vs ビザンツ帝国

対戦形式:攻城戦 (攻城側:ビザンツ帝国)

司馬遷「春秋戦国は一回戦も意外と苦しんだからな。二回戦がビザンツというのはかなり厳しいかもしれない」


実況「対戦形式は攻城戦の攻城側。春秋戦国時代は結構攻城戦はあったとは思いますが」


ハルドゥーン「しかし、ビザンツは防御に関しては世界史最強クラスだろう」


テオドラ「帝位は最高の死に装束と申します。我々ビザンツのコンスタンティノープルを落とせるものなら落としてごらんなさい」


実況「テオドラさんもやる気です」


司馬遷「出てこないだろ。というより、ユスティニアヌスがリーダーなのではないのか?」


ヘロドトス「ユスティニアヌスがテオドラに頭が上がるわけがない」


実況「あははは。いずれにしましても、コンスタンティノープルを守るビザンツを倒すというのは至難の業だと思われます。春秋戦国はどこまで頑張れるでしょうか?」


李牧「任務が終わったから、皆さんの頑張りを見ていますよー」


実況「1回戦に出た李牧さんはコタツの中でみかんを食べて他人事モードです」


幽繆王「こいつ、いつか殺す…」

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