八日目・第5~8試合

第五試合

実況「アルゼンチンからはユーラリア・アレス・デ・ヴィルドーザです! どちらかというと武の人ですが、アルゼンチン女性の文人がいませんでした。カタマルカ州の組織を作ったということで文人ということにしましょうということで」


ヘロドトス「苦しいねぇ。武人はちらほらいるんだけどなぁ」


司馬遷「アルゼンチンの場合は王政も敷いていないから王妃がいないからなぁ」


実況「一方の鎌倉からは静御前です! 三十六歌仙の歌姫も結構いたのですが、全員誰なの? って感じだったので、一番有名な人にしました。静御前も歌舞が出来たはずですし」


ハルドゥーン「…一応、文学的な資料があるから静御前にハンデ2をつけて判定かなあ」


実況「判定の結果、静御前の勝利です!」


司馬遷「日本で勝ち残ったのは鎌倉だけだったか。平安以前も惜しかったが」

○鎌倉 (18) VS アルゼンチン (17) ×

鎌倉、二回戦進出



第六試合

実況「一回戦最後の料理対決。ヴァチカンはやはりキリスト教の伝統に従い、パンとワインのみです。ただ、チーズもついてきました」


ハルドゥーン「いいものだけど、食べている気がしないよ…」


実況「一方のモノモタパ王国ですが、サザと呼ばれるとうもろこしの練り粥に肉シチューです」


ヘロドトス「ふむふむ。こちらは暖かい料理だな」


ガティ・ルセレ「もっとご馳走あるよ。ワニ料理出すよ」


司馬遷「おー。それは楽しみだ」


ガティ・ルセレ「ワニが来たね」


ハルドゥーン「えっ、まだ生きている?」


ガティ・ルセレ「生きている方が新鮮ね。あっ…」


司馬遷「うわーっ! ワニが逃げた! こっちに来る!」


ヘロドトス「た、助けてくれ!」


しばらく、一同、ワニから逃げ回る。


実況「…どうにかワニは退治されましたが、みんな食事どころではなくなってしまいました」


司馬遷「危うく我々が食べられるところだった」


ヘロドトス「食糧の管理ができないのはなっていない!」


実況「…ということで、ヴァチカンの勝利となりました」

×モノモタパ王国 (1) VS ヴァチカン (6)○

ヴァチカン、二回戦進出



第七試合

ハルドゥーン「マヤ連合軍の応援団、随分と多いね」


実況「近くでウ○娘のイベントもあるらしく、マヤノトップガンのファンの一部が間違えて来てしまったみたいです」


司馬遷「おいおい」


ヘロドトス「日本には昔からマヤの名前がつく人気者が結構いる」


実況「そのマヤ文明からは、イキン・チャン・カウィールです! マヤ文明は白兵戦主体で戦いを行っていたといいますのでこの人は間違いなく強いです!」


司馬遷「うおおっ! アステカ連合を遥かに上回る勢いで生贄を捧げている」


実況「これにはマヤノトップガン応援団も悲鳴をあげています! 一方のルーマニアからはヴラド・ツェペシュが出てきました!」


ハルドゥーン「ほぼ作者の我儘ではないか?」


実況「こちらもこちらでマヤ文明に負けじと捕虜を串刺しにして対抗……、えーい、場外で殺傷沙汰はやめなさい!」


ヘロドトス「ヴラドは個人として強い逸話がないからマヤにハンデ2だな」


イキン・チャン・カウィール「おまえも神の生贄にしてやろう!」


実況「イキン・チャン・カウィール、先に仕掛けました! あっと、一撃でヴラド・ツェペシュを貫きました! そのまま生贄として石段の上に置きます。これは強い…あれ?」


イキン・チャン・カウィール「何だ? 武器が抜けないぞ」


ヴラド・ツェペシュ「馬鹿め。それは影武者だ」


実況「何と! 本物のヴラド・ツェペシュが石段の陰に隠れていました! いきなり首に噛みついて血を吸っています。本物のヴラド・ツェペシュに吸血の逸話はないはずなのですが」


ヴラド・ツェペシュ「お前は、俺の生贄になれ」


司馬遷「神のためと、他人のために生贄を求めたイキン・チャン・カウィールに対し、ヴラド・ツェペシュは自分のための生贄を求めた。その違いが勝敗となったか」


ヘロドトス「マヤにハンデを2あげていたのだが、逆転するとはねぇ」


マヤ応援団「会場は間違えるし、マヤは負けるし最悪だったな…」


実況「次回から会場をよく確認してお越しください」

×マヤ連合軍 (13) VS ルーマニア (16)○



第八試合

実況「一回戦最後の試合となりました。ファーティマ朝からはウバイドゥッラー、サアド朝からはムハンマド・イブン・アフマド・カーイムが出てきました」


ハルドゥーン「早く二回戦に行きたいし手短に済ませよう。最初はグー! ジャンケン、ポン!」


ウバイドゥッラー:チョキ

ムハンマド・イブン・アフマド・カーイム:チョキ


二人「ポン!」


ウバイドゥッラー:チョキ

ムハンマド・イブン・アフマド・カーイム:グー


ヘロドトス「ムハンマド・イブン・アフマド・カーイムの勝利だ!」


司馬遷「サアド朝が勝ったか。ファーティマ朝は北アフリカ全域に中東まで支配した大帝国ではあったのだけれど、シーア派のせいかやや存在感が薄い」


実況「確かに、シーア派国家って世界史の扱いがやや小さい気はしますね。もちろん、シーア派国家の方が少ないのは間違いないですが」


ヘロドトス「歴史関係というと近隣諸国のものが大げさに取り上げられるが、スンナ派とシーア派に関しても多少なりとも日本の外交関係が影響しているのかもしれないな」

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