四日目
四日目
第一試合
神聖ローマ帝国 vs ポルトガル海上帝国
対戦形式:海戦(ホーム:ポルトガル海上帝国)
司馬遷「神聖でもなく、ローマでもなく、帝国ですらないと茶化されることの多い神聖ローマ帝国だけど、ヨーロッパ史において当然無視できる存在ではないよね」
ハルドゥーン「今回、一応ヴェストファーレン条約までを神聖ローマとして、それ以降をオーストリア、ハプスブルク帝国扱いにしている」
ヘロドトス「最初に大西洋に出て行ってから、ポルトガルは常に海外に顔を出していた。時代が下るにつれて、存在感は薄くなっていったが、必ずどこかにポルトガルの姿があった」
実況「対戦形式は海戦です。海上帝国という名前がついているところが海戦、サイコロがポルトガルに忖度したとしか思えない展開です」
ハルドゥーン「せめてスペイン・ハプスブルク王国なら無敵艦隊とか出したりできたんだけどねぇ。神聖ローマ帝国はちょっと…。しかも、アッシリアみたいにいないわけではないから無視できないし」
第二試合
クメール朝 vs 共和政ローマ
対戦形式:野戦(ホーム:クメール朝)
司馬遷「カンボジアの世界遺産といえばアンコール・ワット。そのアンコール・ワットを作ったのがクメール朝だ。カンボジアが強かったのは、実質この時代だけと言っても言い過ぎではないかもしれない」
ハルドゥーン「スールヤヴァルマンとかジャヤヴァルマンとかヴァルマン多すぎ問題がある国だよね」
ヘロドトス「ローマ帝国は優勝候補だ。共和政ローマはどうだろう? 大スキピオ、小スキピオ、スッラ、カエサル、ポンペイウス。このチームは優勝候補ではない? そんなことはない。共和政ローマが優勝しても驚く者はいない」
司馬遷「対戦形式は野戦。だが、カンボジアのホームだ、ローマは平地での戦いには圧倒的に強いが、カンボジアの密林での戦いともなると、一筋縄では行かない可能性がある」
ハルドゥーン「それでも、クメール朝が共和政ローマに勝つ状況は想定しづらいかなぁ」
第三試合
アフシャール朝 vs 明
対戦形式:幸運王
ハルドゥーン「東洋のアレクサンドロスという異名をとったナーディル・シャーを擁するアフシャール朝だけれど、正直言うとかなり微妙ではある。本人も暗殺されてしまったし、国もすぐ滅んだし」
司馬遷「ここをフランク帝国と変えても良さそうなものだったけれど、彼らは別のところと交渉しているらしい。それはいいとして、一方の明は中華の大型王朝なので当然強い。文官武官目白押しで、女性陣もいるからバランスが取れすぎている。中国で唯一超級の水軍指揮官を擁しているのも強みだ」
実況「そんな実力国・明がジャンケンで敗退してしまうという事態が起きてしまうのでしょうか? 洪武帝が功臣を粛清しまくった報いなのでしょうか?」
第四試合
スペイン・ハプスブルク王国 vs ティムール朝
対戦形式:個人戦武術
ヘロドトス「スペインが一番輝いていた時代、それがスペイン・ハプスブルク王国の時代だ。大航海時代からレコンキスタ完成と上り調子のところに、更にハプスブルク家とつながりをもち、ヨーロッパの大半がハプスブルクのものになった」
ハルドゥーン「無敵艦隊が出動するお約束を期待していたのだが、対戦形式は個人戦武術だ」
司馬遷「14世紀末から15世紀頭にかけてユーラシアを席巻したのがティムール朝。エジプト、ロシア、トルコ、インドと好き放題暴れまくったからな。さすがにティムールが死ぬとそういうわけにもいかなくなったが、さっきのアフシャール朝と違い、ティムール朝は後継者もまあまあ優秀だったからそれなりに国も続いたぞ」
実況「総合力ではスペインが若干上というイメージがありますが、個人戦ではお互い優秀な人がいるので、この対戦は互角と見てもいいのではないでしょうか?」
第五試合
マケドニア王国 vs ムワッヒド朝
対戦形式:個人戦武術
ヘロドトス「古代世界はアレクサンドロスの登場で完成を迎えた」
ハルドゥーン「でも、死んだらまた元の木阿弥になってしまった。それがマケドニア。まあ、アレクサンドロスの時代だけだと少ないので、ディアドコイ連中も含むことになっているけど」
ヘロドトス「一方のムワッヒド朝は、ベルベル人が建てた北アフリカの国だ。ムラービト朝との区別をつけるのが大変に難しい」
司馬遷「どっちも知らない人も多そうだしな」
実況「対戦形式は二試合続けての個人戦武術。ギリシア人は個人の逸話が多い人が多いので、マケドニアの方が有利でしょう」
第六試合
西漢 vs パラグアイ王国
対戦形式:女王・文
司馬遷「何で一般的な前漢が西で、後漢が東漢なのかというと、前漢が都を西の長安に置いていて、後漢が都を東の洛陽に置いていた違いがある。全く話が変わるが、洛陽は古代によく都として使われていたのに、今は非常に小さい都市だ。長安が西安として残っていることと隔世の感がある」
ハルドゥーン「南米パラグアイというと、ロペス・ソラーノが強引に挑んだ三国戦争が有名だね。この戦いでパラグアイは国民の半分以上を失うという悲惨な体験をした。当時はそれだけの力があったのだけれど、さすがにブラジルとアルゼンチンに挑むには厳しかったといえそうだな」
実況「この時にパラグアイの副大統領も戦死したのですけれど、95歳だったっていうのは本当なんでしょうか。その5年前に就任しているので90歳の人を副大統領って現代日本もびっくりです。話が逸れましたけれど、南米の国に対して女王対決が続きます。活躍している女性の少ない南米には辛い傾向です」
司馬遷「しかも、ブラジル帝国の相手は東漢だし、巡り合わせってものがあるのかと思えてくる」
第七試合
春秋・戦国時代 vs ムラービト朝
対戦形式:攻城戦(攻城側:春秋・戦国)
司馬遷「中国で最も古い時代ということで春秋戦国だ。殷とか周はさすがに古すぎて人が揃わないと思ったからな」
実況「殷・周なら封神演義に頼るという手もありましたが、さすがに神様出まくりの展開はまずいですね。対戦相手は北アフリカのムラービト朝。二試合前にムワッヒド朝がいて、二試合勝ち抜くと北アフリカ・ベルベルダービーとなりますが」
ハルドゥーン「正直、そこまで人がいないからなぁ。そして対戦形式は攻城戦だ。まあ、スペインでは経験しているはずだから、それなりの強さはあるはずだけどね」
第八試合
ビザンツ帝国 vs 陳朝
対戦形式:個人戦学術
ハルドゥーン「東西ローマが分裂して、西は100年足らずで滅亡したけれど、東は1000年もった。この時代には歴史の中心は東に移っていたんだよね。そんなビザンツ帝国、実は何回か王朝交代をしているけれど、そこは区切らず全期間通じてのエントリーだ」
ヘロドドス「これだけ揃えると準優勝候補くらいの戦力にはなってくるな」
司馬遷「一方の陳朝は、何といってもモンゴルの侵攻を繰り返し撃破したという実績がある。モンゴルに二回勝ったのは鎌倉と陳朝だけだ。こちらは台風の支援もなかったしね」
ヘロドドス「だからゲリラ戦などができる展開なら面白かったのだが、対戦形式は非情にも文化学術形式。この対戦形式だとビザンツがかなり有利だろうな」
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