第3話 分かれ道
師匠の道場へやってきていた。
来る道中、今まで見知った村はその面影を残してはいなかった。
僕の家は村のはずれにあるが、村の中心まで被害は及んでいた。僕の家が襲われるのが遅かったのは運がいいとしか言いようがない。
道場に入ると、避難してきた村人が結構集まっていた。
ロウは迷いなく師匠の元へいく。
僕も彼に続きそちらへ向かう。
「そろそろ限界か?……もしもの時はロウ頼むぞ」
「師匠……」
僕は師匠とロウの会話に割って入った。
「師匠何が起きているんですか」
師匠とロウが僕の方を見る。
「そうじゃな……状況の説明は移動してからじゃ」
その後何人かが避難してきた。
師匠が村人全員に向けて告げた。
「これから転移の魔法を使う。この道場から絶対出るでないぞ」
そういうと師匠はぶつぶつの何かを唱え始めた。
道場が光り出し始め、そろそろ転送されると思った矢先、5歳くらいの男の子が、道場から外に出ているのに気づいた。
僕は急いで男の子のところへ向かう。
男の子を回収し、中にいるロウに男の子を渡す。
ロウが伸ばした手を掴もうとした瞬間道場が消えてしまった。
「あっ……」
やばいと思い辺りを見回すと、オオカミのような魔獣に辺りを取り囲まれていた。
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