二◯二三年十一月二十二日 何処かの地下駐車場から金のアクセサリーを盗んで来た夢を見た
今日は、何処かの地下駐車場から金のアクセサリーを盗んで来た夢を見た。
始まりのシーンはどうも地下駐車場の様なコンクリートで囲まれた大きな空間で、自分以外に男性一人と女性一人が一緒に居た。
彼らはどうも自分の仲間であり、このコンクリートに囲まれた場所で何かから逃げている最中という感じだった。
焦りながら通路を真っすぐ進んでいると、目の前に周囲と同じようなコンクリートで出来た台座が現れた。
台座といってもかなり大きく、高さは1m30cmぐらいで、奥行きと幅は普通自動車ぐらいはあった。
その上にはアクセサリーショップの様に金で出来たアクセサリーが綺麗に並べられてあり、コンクリートで囲まれた場所なのに展示室みたいだった。
自分はその金のアクセサリー類を見た時、(これを戴きに来た)というのが直観で分かり、それらのアクセサリーを全て掴んで着ていたダウンジャケットのポケットに突っ込んだ。
何かから逃げている最中という事もあって焦りながらだったが、なるべくアクセサリー類は丁寧に持つようにしていた。全部ポケットに入れるのだからごちゃごちゃになるというのに。
この時、仲間だと思われる二人が何をしていたかは覚えていない。
自分と同じ様に物色していたのか、それとも先に逃げていたのか。
ただひたすら、焦りながらアクセサリーを掴んでいたのだけ記憶に残っている。
そして通路の角を曲がって先へ進むと、色々な物が置かれている倉庫に辿り着いた。
どうやらここは大きな倉庫の一部の様で、西濃運輸とクロネコヤマトが混じった様な制服の会社の集積所だった。
大きな倉庫ほど知らない人が頻繁に出入りをするもので、ここでは堂々としていれば怪しまれないという事はなんとなく経験で知っていた。なので、そのままなるべく平静を装いながら従業員用通路を歩いて外へと向かった。
途中で何人かの人間とすれ違うが、特に声をかけられる事は無かった。
外へと続く最後の通路には監視カメラが付けられていて、他の二人はそんな事は気にしていなかったが、自分だけはあの監視カメラに映ってしまう事が気がかりだった。
しかし、ここを通らなけらば外に出ることは出来ないので、仕方なくいつの間にか被っていた帽子を深く被り直して、顔が映らない角度を維持して進んだ。
その後、気が付いたら実家に居た。
二人の仲間がどうなったのかは分からないし、ここまでどうやって来たのかは分からない。
しかも、実家の様に感じるが実際は古い民家を利用した古物商の様な建物でごみごみとしている場所だった。どうしてここを実家だと思ってたのかは分からない。
実家では姉が死んだ祖父の残した物を整頓している途中で、祖母と父親もそれを手伝っていた。
自分は家族に盗んで来た物が見つからない様にしっかりとポケットの中で握り絞め、そのまま二階へ上がって奥の使われていない通路まで行った。
そこには秘密の天井裏があり、そこからしか行けない三階部分が存在しているというのを知っていた。
だからそこへ盗んだ物を隠そうとしていたのだと思うのだが、その天井裏への入り口の板を外すと入り口内には蜂の巣の様な物が詰まっていて、とてもじゃないが入れるような状況ではなかった。
そして、その巣から どろり とした粘液が垂れて来ていて、その粘液が自分に付いてしまう不快感や、天井裏へ行く通路が埋まっている事で盗んで来た物を置く場所が無いという不安等で思考が止まってしまった。
そのまま数秒が経ち、蜂の巣の様な物が実は巣ではなくて胞子で増える菌類か何かではないかという予測をした所で目が覚めた。
何かから逃げている事や悪い事をしている事、そしてそれを誤魔化す事が出来ないという事。そういった物の現れの夢なのかもしれない。
顔を映したく無いというのも疚しいことをしているという自覚なのかもしれない。
だけど、最後の菌類については何のことなのかの予測が立てれない。
思えば天井裏の板を外す時に ねちょり とした感触があったし、通路が塞がっている事よりも粘液が垂れて来ているという事のほうが重要なのかもしれない。
いったいあれは何だったのだろうか。
どうして自分はアクセサリーを盗んだのだろうか。
そして、あの実家だと思っていた建物はなんだったのだろうか。
分からない。
実家に居た家族の顔を覚えていないので、そもそも夢の中の自分が自分だったのかさえ分からない。
今日は、何処かの地下駐車場から金のアクセサリーを盗んで来た夢を見た。
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