お待ちかねの女装の時間だ!
あっという間に時間が過ぎて日曜になってしまった。今日の朝から父さんと母さんが2人だけで旅行しに行ってしまった。
さっき義姉が買い物をしに行った。
だから今この家には僕、義妹しか居ないのだ。結局断れなかった約束の女装をしなければいけない…そう10時くらいから考えていると.........
「兄さん!おっはよー!」
「.........へ?」
扉を蹴り破る勢いで入って来たのはさっきまで考えてた女装をさせようとしてくる我が義妹、朝日である。
「おーいおーい、はっ、まさか寝てる?えいえい」
ほっぺを萌え袖部分で殴られる
「起きてるから、まってまって!」
やっと止めた、会った時から思ったがその萌え袖で殴るのがブームなのか?分からないがまぁそれよりだ…
「なーんだ起きてたんだ、返事してよ。じゃあ、兄さんこっちへ来てください」
そう言われさっき蹴り破られそうな勢いで蹴られた扉を過ぎて朝日の部屋に案内される。「兄さん兄さん、これ付けて下さい」
「これは?」
「見た目通り、目隠しです。まさかそのまま部屋に入れるとでも?」
うん…見た目通り、目隠しだった。
「目隠しは別にいいんだけど着替えとかはどうすればいい?」
「着替え?あぁ、着替えはさすがに自分の部屋でやってください。ほらほら、目隠しをつけますよ」
目隠しをつけられて前が何も見えなくなった。朝日が僕の手を持ちながら前へ誘導している。たまに息が耳に当たるので声が出そうになるが喉まで言ってたそれを留めた。
「ほら、椅子に座ってください。」
手に感触がある。これが多分椅子だろう。そう思い、座ってみる。まぁ予想通り、椅子だった。
「さて、座った事ですし、まずは髪の毛を整えますね。」
そう言って朝日は僕の髪を整えているとき、何かを髪に付けたようだ。
「ん?何か付けた?」
「付けたよ。あっ、でも外さないでよね!」
「ん〜了解。外さない〜」
自分は肩の力を抜いてリラックスした状態になった。
「いいな〜兄さんの髪こんなにサラサラで羨ましいな〜」
「朝日の髪もサラサラでいいと思うぞ?」
「...........................へっ?」
今、何も見えないけど初めて会った時の印象を言ったら何故か朝日が手を止めて黙ってしまった。…話を変えなければ 沈黙が辛い
「そ、そう言えばなんか嬉しい事あった?」
「嬉しい事?沢山あったよ!新しい家族ができるし、念願の兄も出来たし、それと最近ハマっている小説の中にある衣装を今から兄さんに着させられるから!」
「そういえば衣装ってどんなのだ?」
「よし、髪の毛整え終わったからちょっと待ってね。」
まだ目を隠されているから分からないけど多分ガサゴソ聞こえるので衣装を探しているのだろう
「あっ、外し忘れてた!ちょっと待ってて」
そう言って目隠しを外されてわ
「見てみて!でっでででーん女装服〜 兄さんに似合うやつを選んでみたよ!」
そう言って見せてきたのはゴシックロリータ。いわゆるゴスロリという服である。
「何故ド〇えもん風?それにどうしてゴスロリ!?最初からヤバくない!?」
「いま兄さん最初って言いました?ってことはまたやってくれるという事ですね!…ん?またはおかしいですよね、では何回でもやってくれるんですね!やったー!」
ゴスロリ服を持ちながら飛び跳ねていた。
「ま、待って!やるとは言ってな──」
「…やってくれるますよね?」
そう言って上目遣いて言われ断りきれずに「分かった」と言った。女の子の上目遣いのお願いをやっぱり断りきれなかったのである。
「じゃあ私は1回部屋を出ますね。その服着方が分からなくなったら呼んでね」
そう言って朝日は服を渡して部屋から出ていった。
そして、ゴスロリ服を着ようと服を触って取ってみるとそこには白いパン─
「兄さん!手元にもっているそれを渡して!」
「えっ?おう」
妹が部屋の扉を蹴飛ばして来たので驚きで手元に持っていたとのを投げてしまった。それを妹は直ぐにポケットに入れた
「……兄さん何も見てないですよね?」
「見てない見えてない見えなかった」
朝日はそう言いながら耳を真っ赤にしながらこちらを見る。
「本当ですか?本当に見てないですよね?」
「見えてないって言ってるだろ?」
見えてない、そう言いながら朝日より耳が赤くなっていたことに朝日は気づかなかった。
「と、とりあえず!早く着替えちゃってくださいね!」
「…はい、早く着替えます」
朝日は勢いよく扉を閉めた。出ていったのを確認して多少の抵抗感はあるもののお願いだからとゴスロリ服を着ていった。
着終わって朝日を呼んだ
「朝日〜多分出来たよ」
「出来たー?開けていい?入るよ〜」
「おぉ〜流石兄さん、私の見込みどうりやっぱり似合いますね」
そう言って朝日が入って来た。朝日は僕の姿を見て思った通りみたいな反応をしている。
「兄さん兄さん、どうぞ手鏡ですよ。自分の姿を見てみてください」
「これがうちなのか…」
そこにはゴスロリ服を着た可愛い女の子がいた。思いっきり性癖なのだがそれが自分だと思うと何故かそういう気は起きなかった。
「そうだ!兄さん、記念に写真を撮ってもいいですか?これロック画面にしたいんで」
「いや、それはちょっ──」
急いで顔を隠そうとするが、それより早く
パシャッ という音が鳴る
「ん〜兄さん可愛いですね!やっぱりロック画面とホーム画面にしますね!」
「遅かった.........」そう言って僕は赤くなった顔を隠した
「兄さん!これお姉ちゃんに送っていい?」
「もういいよ…うっ、お嫁さんに行けない…」
「じゃあ結婚しなければいいんですよ」
「えっ?……そんな……」
「あっ、もう送っちゃいました」
朝日はもう姉さんに送ってしまったようだ…これから姉さんにどんな顔して会えばいいのか……
────────────────────
私はスマホをずっと見ながら待機をしていた。するとある1つの画像が送られてきた
「顔真っ赤にして可愛い!!」
送られてきたのは楓のゴスロリ服だった。
そこには楓が真っ赤にしている顔を隠そうとしている画像であった。悠陽は顔を枕にうずめて。凄くニコニコしながら寝ていた。
それを朝日に見られて写真を撮られてしまったのは明日の朝の話である
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