この中に一人、百合がいる
「この中に一人、百合がいます」
探偵は周囲を見渡しながら、力強い口調でそう言った。
「え、えと……それはいったい、どういう意味ですの……?」
上質なドレスをまとった貴婦人が、つぶやくように尋ねる。
「けッ……バカ言ってんじゃねーよッ」
金属製のドクロマークのアクセサリーや、チェーンを絡ませた革のジャケットを着たパンクロッカー風の少女が、探偵の方を睨みつける。
「いいえ。この屋敷にいるのは百合なんかではありません。現世への恨みを抱えて取り憑いている、恐ろしい亡霊です……」
「そうですとも。血に飢えてさまよう、凶悪な猛獣なのです……」
漆黒のローブに身を包んだ双子の占い師が、体を寄せながらおどろおどろしい雰囲気を演出する。
しかし、
「ふむふむ……」
探偵はそんな
「っ⁉」
それから、すぐに元の通りに戻った探偵。
「それでは、これから今回の事件のすべてをお話ししましょう。昨夜この屋敷内で行われた、数々の謎に満ちた『密室百合キス事件』の、その真相を……」
そこからは、彼女の独壇場だった。
その探偵は、ときに淡々と論理的に。あるいは
もはやそこにあったのは、謎に満ちた不可能犯罪などではない。現実の世界で現実の人間によって実行可能な、どこにでもあるただの犯罪。一人の女性が自室でくつろいでいたときに、部屋に侵入してきた
「と、言うわけで。今回の事件の全貌は、たった今暴かれたわけで……」
「ったく、やれやれだぜッ!」
探偵が、自分の推理に一旦のピリオドを打とうしたところで。ゲストたちから、次々と横やりが入った。
「探偵さんよぉ? あんた、なんか勘違いしてねぇーか? アタシたちが今知りてぇのは、そんな、安い推理小説かぶれの手品のタネなんかじゃねーんだけどッ⁉」
呆れた顔のパンク少女。
「そ、その通りですわっ! いくら密室の謎が解けたところで、それがなんだって言うのよ⁉ 結局、この屋敷の中に女性にむりやりキスをするような恐ろしい百合が潜んでいる状況には、変わりがないじゃないのっ!」
貴婦人が、ヒステリックに叫ぶ。
「そうですとも。恐ろしい百合亡霊の前では、もとから密室など意味のないことでした……」
「確かに。凶悪な百合猛獣ならば、三階の部屋の窓から侵入し、暗闇の中で被害者を仕留めることなど、わけのないことなのですから……」
双子の占い師たちも、体を寄せ合いながら探偵の推理を非難した。
「なるほど、なるほど……」
その探偵には、そんな容疑者たちの様子に、少しもひるんだ様子はなかった。
「密室トリックなんてどうでもいい。皆さんが今一番知りたいのは他でもない……『この事件の犯人が誰なのか?』というわけですか。まあ、それはそうでしょうね」
聴衆を焦らすようにもったいぶった言い方をしていた彼女は、そこでまた、ある『一人』に視線を向ける。
そして、
「もちろん、それももう分かっていますよ?」
と言って、含みのある微笑みを向けた。
「え……?」
『彼女』以外の屋敷のゲストたちが、困惑の声を上げる。そして、その探偵の視線の意味に気付いて、『彼女』から徐々に距離をとり始める。
その中で『彼女』だけは無言で、真っ直ぐ探偵を睨みつけていた。
「そもそも私、最初に昨日の事件のことを知ったときに、『あれ?』って思ったんです。『おかしいなー?』、『不思議だなー?』って」
すべての真相がわかっている探偵は余裕に満ちた表情で、告発を続ける。
「昨日の事件……それはすなわち、屋敷内を故意に停電させ、その間に被害者の部屋に侵入して、彼女の体の数カ所にむりやりキスをするという、世にも恐ろしい『強制百合行為事件』でした。被害者の女性はそのときのショックで、今でも自室で昏睡状態で寝込んでいます。まことに自分勝手で傲慢な、許されざる犯罪行為です。しかし……実はそこには、ある一つの不可解な点があったのです」
「ふ、不可解な点……って、なんのことですの……?」
『犯人』から一番離れた位置まで遠ざかっていた貴婦人が、怯えた様子で尋ねる。
探偵は「はい」と小さく頷いてから、その問いにこう答えた。
「それは、『犯人』はどうして、
「え?」
その意味がよくわからなかったらしい貴婦人は、首をかしげる。
「それの、何が問題なのよ……?」
「だって、こんな事件を起こすくらいなんですよ? 『犯人』は、当然被害者の女性のことが好きだったはずです。好きだから、彼女の部屋を狙い撃ちしたのです。まして、そのときは屋敷全体が停電で真っ暗だったんですから、自分の犯行が露呈する心配もない……少なくとも、犯人はそう思っていたはずなのです。それなのに、なぜキスをしたのが『体の各所』なのですか? ……キスをするならば、もっと大事なところがあるでしょう?」
「そ、そうね。確かに言われてみると、それは不可解ですわね……」
探偵の言葉に、ハッとした様子で貴婦人はつぶやく。
「暗闇の中、自分が誰だかわからない状況で好きな人にキスができるなら……もっと本能に従って、自分が一番キスしたい場所にするのが自然よね⁉ 例えばお尻とか、足の裏とか!」
「え……? あ、えーっと……」
そこで初めて、探偵はたじろいだ様子を見せた。
「お、お尻や足の裏は……少しばかり、特殊な例になりますかね……。流石に、暗闇の中で被害者の下着や靴下を脱がすのは、簡単なことではないでしょうし……」
軽く咳払いして我に返って、話を元に戻す。
「わ、私が言いたかったのはそれよりも、もっと一般的でシンプルなところ。つまり……『どうして犯人は、被害者の口にキスをしなかったのか?』。それが、この事件の最も不可解な点でした」
「……」
『彼女』はまだ、何も喋らない。
先程まで探偵に合いの手を入れていた貴婦人も、自分の性癖を「特殊な例」と言われてしまったからか、顔を赤らめてうつむいてしまったようだ。
その代わりに、別の少女たちが声を上げた。
「どうして口にキスをしなかったか? そんなことは自明です。だって……生者の口は生気の出入り口。黄泉の国の住人である百合亡霊にとっては、天敵ですもの……」
「はい、その通りです。血に飢えた百合猛獣の狩りには、迷いなんてありません。最速で相手の急所にその鋭い牙を突き立て、獲物を仕留めるのです。ですから当然、被害者は急所である首筋に……」
そんな彼女たちの言葉を、探偵は聞き流す。
「どこにでもキスを出来る状況で、口にキスをしなかった理由……それはつまり、したくても出来なかったからです。ではなぜ、口にしたくてもできなかったのか?」
「停電で真っ暗だから、どこが口か分からなかっただけでしょ……」
無視されてイジケてしまった双子占い師の片方が、キャラを忘れてそんな言葉をこぼす。しかし、探偵は当然そのことは考えていた。
「いえいえ。この犯人は暗闇の中で部屋に侵入し、真っ直ぐに被害者のもとにやってきている。しかもキスをしたあとは、どこにもぶつかったりすることなく、すぐにその場を立ち去っているのです。明らかに、犯行の瞬間は暗闇に対して何らかの対策をこうじていたと考えるべきです。ですから、犯人はしようと思えば出来たはずなのに、あえてそれをしなかったと考えられるのです」
「むぅ……」
それでもう、双子たちも黙ってしまった。
いよいよその探偵の告発もクライマックスに近づき、それを止める者はいなくなったのだ。
「暗闇の中、犯人はなぜ被害者の口にキスをしなかったのか? 言い換えるなら、どうして一番したいはずの口に、キスが出来なかったのか? ……それは、口にキスをすると、自分の正体が分かってしまうからです。せっかく計画的に屋敷内を停電させて自分の姿を隠しているのに、それが無駄になってしまうからです。それ以外に、自分の好きな人の頬と首元にだけキスをして、口にキスをしなかった状況を説明出来る理由はありません」
探偵はゆっくりと、『彼女』のそばに歩いていく。
「もちろん。普通ならば、口にキスをしただけで正体がバレるなんてことはありえないでしょう。……もしかして犯人は、それだけすごいキスのテクニックを持っていたということなのでしょうか?」
自分でそんなことを言いながら、探偵はすぐに「いいえ、違います」と首を振る。
「どれだけすごいキスのテクニックを持っていたとしても、それが個人を特定する確固たる証拠にはなりえません。こんな事件を考えられるくらい頭のいい犯人なら、いくらでも言い逃れだって出来るはずです。だから、そこにはもっと論理的で、かなり致命的な理由があったのです。そして……そんな理由を持った人物は、この中には一人しかいません」
『彼女』の元までやってきた探偵は、目の前でうつむいている彼女にこう言った。
「先程から、随分と大人しくなってしまったようですけれど、どこか具合が悪いのですか? それとも……口を開けると何か都合の悪いことでもあるのですか?」
そして『彼女』……パンクロッカー風の服装に身を包んだ少女の口元に、優しく人差し指を添えた。
「……ふん」
もう逃げられないと観念したらしい。
彼女はその探偵の手を払いのけると、しぶしぶと口を開き、子供がアッカンベーをするように大胆に舌を出した。
その舌の左の側面には、唾液で湿ってキラキラと輝いている、三連のピアスがあった。
探偵は納得したように一度頷くと、これまでとは違う優しい口調でパンク少女に語りかける。
「自分の好きな人にキスが出来るなら、誰だって、口にしたいと思う。そして口にキスが出来るなら、当然舌をからませたいと思う。それは、太陽が東から昇って西に沈むのと同じように、変えることのできない自然の摂理です。ですから、貴女はこの屋敷に来る前に舌ピアスを外しておくべきでした。そのせいで貴女は、『口にキスをできる状況でしない』という、決定的な証拠を現場に残してしまうことになったのですから」
「ああ……そうだな」
もはや完全に自分の敗北を悟ったパンク少女も、一変して友好的な態度だ。
「この計画が成功したらアイツとキス出来るんだーって思ったら、ガラにもなく舞い上がっちまってさ。アドレナリン全開っつーか、テンション上がっちまって……密室とか停電とかややこしいことを考えるのも、全然苦にならなかったんだよ。だけどそのせいで、こんな単純なことを見落としてたなんてな……。昨日の夜、停電した部屋の中で暗視スコープ越しにアイツの姿を見たときに、ようやく気付いたんだ。あ、このまま口にキスしちまったら、正体バレんじゃね……ってさ」
「密室トリックの鮮やかさや停電工作の用意周到さからは考えられないような、初歩的なミスでしたね。……きっと、それだけ昨晩の貴女の精神状態がマトモではなかったということ。貴女の、被害者女性に対する想いが強かったということなのでしょうね。今更こんなことを言っても、仕方のないことかもしれませんが、その強い想いをもっと別の形で表現することができたなら、良かったのですが……」
「あぁ……うまくいかねぇーもんだな」
そう言って、静かに微笑むパンク少女。そこには、緑色に染まった髪や様々な物騒なデザインの金属アクセサリーの裏に隠された、彼女の素の姿が垣間見えたようだった。
それからすぐに、またこれまで通りのパンク少女に戻った彼女。世間話でもするように、笑顔で尋ねた。
「んで、これからアタシはどうなんのかな? 探偵さん、アンタはアタシのこと、警察に突きだすつもりだろ?」
「え、ええ……そうですね」
少し歯切れの悪くなる探偵。
「現代のこの国においては、『百合』というのは殺人と同じくらいの大罪です。それを、相手の同意もなく強制的に実行したということになれば……よくて終身刑、最悪の場合は極刑という可能性も……」
「まあ、それもしゃーねーよな!」
「私も、現在のそんな法律が正しいとは、思っていないのですが……」
「気にすんなよ、探偵さんは何も悪くねぇーだろ⁉ わりぃーのは、自分勝手な欲望でアイツを傷つけた、アタシなんだからさっ!」
「……」
これまで幾度となく百合事件を解決してきた探偵だったが……彼女はいつも、最後に悩みを抱えることになるのだった。
探偵の自分が出来るのは、謎を解決して事件の全貌を明らかにすることだけ。その先の、捕まった犯人がどうなってしまうのかは、彼女のコントロール出来る範疇を超えている。『百合』があまりにも重い罪として認識されているこの国において、犯人を暴くことは本当に正しいことなのか? 何より、女性が女性を愛するという『百合』が、本当にそこまで重い罪なのか?
それは、探偵の彼女の頭の中にいつも消えずに漂っている、大きな苦悩だった。
しかし、所詮は一介の探偵に過ぎない彼女では、どれだけ悩んでもその解決策を出すことは出来ないのだった。
「……はい」
結局、いつものように事件の犯人であるパンク少女を警察に連行することにした。
……いや。
「待ってください!」
そこで、その部屋に一人の美しい金髪の少女が飛び込んできた。つややかなロングヘアーが乱れるほどに慌てた様子の彼女は、探偵に連れられているパンク少女のもとまで駆けてくると、彼女を探偵から強引に引き剥がす。そして、周囲の目など気にせずに力強く抱きしめた。
「ちょっ、オ、オマエ⁉」
困惑した様子のパンク少女。しかし、その金髪少女はその腕を離さない。
「や、やめろって! 自分が何してるのか、分かってんのかよ⁉ こんなことしたら、お前まで百合ってことに……」
「私、それでも構わないから!」
「な、何でそんなことを……? オマエは、アタシのこと好きじゃないって……。百合じゃないって、言ってたじゃねーか⁉ だからアタシは、わざわざこんなことを……」
「私、気付いたんだよ! 昨日の夜、貴女がしてくれたキスで……貴女がどれだけ私のこと好きかってことが! そんなに好きになってくれた貴女のことを……私も、好きになっちゃってるってことが!」
「オ、オマエ……」
金髪少女のその言葉は、パンク少女にとって何よりも嬉しいことだった。しかし、同時にそれは彼女も百合であるということを、公然の場で
「……やれやれ」
探偵は微笑みを浮かべながら首を振る。
「犯人だけではなく、被害者までもが百合だったなんて……。つまり、この中にいる百合は一人ではなく、二人だったということですね? これは、私にとって全くの想定外でした。ああ、さっそくこの新しい情報を取り入れて、一から推理をやり直さなくてはいけませんね! ということで、私はしばらくの間は部屋にこもって集中したいので、皆さんはここで待っていてください。一時間くらいは私は戻ってこないでしょうし、その間、この屋敷の玄関の鍵がたまたま開けっ放しになっているかもしれませんが……くれぐれも、勝手に出て行ったりしないで下さいね?」
そう言って、彼女はその部屋を出ていってしまった。
「……」
「……」
探偵にならうように、他のゲストたちも、静かに部屋を出ていく。そして、二人きりになったパンク少女と金髪少女も……、
「じゃ、私たちも、行こっか?」
「い、行く、って……どこにだよ?」
「それは分かんないけど。もっと自由で、誰が誰を好きになっても、罪になんかならない世界……かな?」
「……ふん。簡単に言ってくれるけどな、そんな世界、そうそう簡単には……」
「大丈夫だよ、私たちなら!」
「……ああ、そうだな」
そして、その少女たちはその屋敷を去っていった。その後の彼女たちの行方は、誰も知らない……。
――EPILOGUE――
屋敷を離れて、二人で手を繋いで歩く少女たち。
あたりは木々が茂る森のような場所で、
「……ね、ねぇ? せっかくだから、また昨日の夜みたいなキス……やってよ?」
「は、はぁ⁉ こ、ここでかよ⁉」
「そ、そうだよ……。だって私、あのキスで貴女のこと、好きになったんだから……」
「バ、バカ、何言って……」
「あんな情熱的で、気持ちのこもったキス……初めてだったから。私、ドキドキしちゃって……」
「オ……オマエ」
照れながらも、満更でもないパンク少女。
「ま、まあ? そこまで言うなら……」
そう言って、金髪少女に顔を近づけたところで……、
「特に、貴女が一回部屋を出たあとにまた戻ってきてからしてくれた、お尻へのキス……あれが一番、すごかったなぁ」
「……え?」
硬直するパンク少女。
しかし、それには気付いていない金髪少女は、更に続ける。
「あ、それにその後、私の靴下を脱がそうとしてたよね? あのときは私、驚いちゃって抵抗しちゃったけど……今なら、そんな『特殊なプレイ』にも、応えてあげられるから……」
「あ……あ……あ………………あーーーーッ⁉」
何かに気付いた様子のパンク少女。しかし、そのときにはすでにどうすることも出来なかったのだった。
その後、探偵に呼ばれて事件があった屋敷にやってきた警察が、形ばかりの捜査を行ったところ……奇妙なことが分かった。
その晚その屋敷に宿泊していたゲストのうち、宿泊名簿に書かれていたある一人の人物の名前が、完全に偽名だった。いやそればかりか、本腰を入れた警察がその人物のことをどれだけ調査しても、経歴も素性も全く知ることが出来なかったのだ。
それと同時期に、その国では夜な夜な闇に紛れてマニアックな百合行為を繰り返す、「百合過ぎジャクリーン」――通称、ジャクリーン・ザ・リリィ――という連続百合犯が出没して話題になっていたのだが……。
それはまた、別の話だ。
――おまけ――
そのころ、屋敷の一室では。
双子の占い師の少女たちが、向かい合って反省会のようなものをしていた。
「ねえ、ちょっと……今日のアレ、何だったの?」
「え? 何がぁー?」
「『え、何がー?』じゃねーよっ! 今週は『悪霊』パターンでいく、って言っておいたよね、私⁉ なんでお姉ちゃんだけ『猛獣』パターンやってたのよっ⁉」
「あれー? もしかしてわたし、間違っちゃってたかなぁー? 全然気付かなかったぁー」
「気付いてよっ⁉ 私が『悪霊』のしわざとか『恨み』がどうのとかって言ってたのに、お姉ちゃんは『牙』がどうのとか、『狩り』とか『獲物』とか……おかげで、世界観グダグダだったでしょーがっ! 言っとくけどうちら、ニコイチでやってるからこそ、ギリで成り立ってるところあるんだからねっ⁉ 二人で別々のこと言ってたら、ただの痛い変人双子なのよっ! 推理漫画とかでときどき出てくる、『怪しすぎて逆に絶対犯人じゃないただの雰囲気作りの賑やかし』になっちゃうのよっ!」
「ええー、でもでもー……」
エキサイトしている妹に対して、もう片方のおっとりとした性格の姉の方が反論する。
「そもそも元はと言えばぁ、昨日あなたがベッドでなかなか寝かせてくれなかったから、二人とも寝坊しちゃって今朝の打ち合わせの時間がとれなかったことが原因でぇ……」
「だぁーっ⁉ い、いきなり、何言い出すのよっ!」
「そりゃあ、『最近いつも変わり映えしなくてマンネリ』とか言ったのは私だから、一応の責任は感じてるけどぉー……。それにしたって、まさかあなたがあんなにいろんな『道具』を持って来るなんて思わなくって……。全部試してるうちに朝になっちゃって……え? ああいうのって、どこで買うの? やっぱり、通販なの?」
「ス、ストップ! ストーップ! こ、この話は、もういいからっ! わ、私が悪かったからーっ!」
結局、その反省会もグダグダのまま終了することになるのだった。
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