あと83分。

 超人と魔人。

 魔人のほうはつい1カ月半前にプラハのプラハ城地下に広がる旧時代の指揮センターで会った……もとい煽り逃げされたばかりだ。

 その姿恰好は前回と同じように黒い皮膚、ヤマアラシのように反り返った赤髪、顔のあちこちには4色の複雑な紋様……いや、今回は黒いガスマスクとボンベを背負っている。単なるファッションなのか、それとも機能に何か違いがあるのか。

 傲慢で冷たい色をたたえた声色も相変わらずである。

 で、問題なのは超人で。


「ふァ~~~ア。かんぜんに死んだわけジャなかったけど、こーして生き返ルと……なんか安心するネアハハハハッ!」

「気分どーう? 確か初体験だよねわたしの

「ん、すごーく、イイ、感じダ! 生き返った気分ン!」

「実際生き返ったんだけどな?」

「やったぁ。ギーくんは髄が広がっているからね、違和感もないと思うしすぐにせたよ」


 殺伐としてはずの場に相応しくない空気が広がる、その中心に。彼女が――超人がいる。

 伸びるにつれて緑から白へと変化グラデーションしていく美しい髪がストレートにくすくすと笑う度に揺れ、160センチ程の種として平均な身長には筋肉の痕跡はほとんどない。細い肩幅から伸びる手と僅かに太い腿から伸びる足。

 その見た目は美しい体を包むのは髪色と殆ど変わらない配色のシンプルなワンピース。靴は履いておらず、裸足。

 要約すると美少女だ。

 だが……違和感。

 3年前と姿が同一だからか? 違う。

 作り物みたいに美しいからか? 違う。

 奇妙な奴らに囲まれ和気藹々わきあいあいとしているからか? 違う。

 どれも違う、違う、違う!

 もっと根本的なものが――――ああ、わかったぞ。

 「性」だ。

 それを、もっと直接的に言えば。このおんな、何かが違うのだ。それも決定的に。


「おい、そこのおんな。楽しい時間中に悪いが……随分と変わったな。神国日本の時と。雰囲気といい技といいまるで別人だ」

「んー? あぁ、3年前ね、懐かしいなぁ。ひーくんのおねぇちゃんやってたんだよね確か」

「その時は今よりも圧倒的に弱かった、はずだ。おれたちの攻撃に逃げ惑うことしか出来ずにいた」

「そりゃあそうだよ。きみたちにわかりやすく言うと職業わたしは「治癒士ヒーラー」だからね。戦いは専門じゃない。ちなみに今もそうだよー」

「……」

「あーその顔! 信じてないって言ってる! ふふ、実はそっちが正解なんだよね」

「何?」


 おんな――ともえはこちらに背を向ける。下着の類は一切身に着けていないのか、露になる背中の皮膚。骨が少しだけ浮き出ていて、表面は滑らかだ。

 

が違うからね。いい体だよこののは」


 振り向いたその端正な小顔には半目のいたずらっ子が張り付いていて。

 そしてその言葉に呼応するように背骨が――咀嚼するようにぐにゅりと蠕動ぜんどうする。まるでそれが本体とでも言うかのように。


「……何なんだ、お前は。本当に超人なのか」

「んー。今までならスルーしていた質問だけど。もう許可は得ているしいいよね。答えだけど、半分正解って感じ。よぉし、自己紹介も兼ねて実演して見せるね」


 “(シャォダーショゥ)”、好啦好啦おいでおいで


 虚空に向けてそう言うと青白い手がひとつ出現する。大きさは人間のそれと同じだ。


「さぁらにぃ、超能融合たしざん『+剛力ごうりき』で……こう!」

「なっ」


 召喚された手がともえの頭に移動し…………自分の頭を握りつぶした!

 粉砕音と共に瑞々しい肉片が辺りに散らばり床を染め上げる。その大半は脳漿でてらてらと濡れていて奇妙な艶を魅せていた。

 普通のまともな生物であれば即死のハズ。

 しかし、おれにはこの後の展開が読める。どうせ再生するん――


「――! 冗談だろ……」

「『剛力ごうりき』はね、特にわたしと相性がいいんだ。普通の人間だった時代――今から1200年ぐらい前かな、も怪力で有名だったからね。武将の頭脇で絞殺しめころしたり……その顔、予想が外れたって言ってるね。ふふ、体を張ったかいがあったよ。補足しておくと今の現象を自分にも他人にも付与できる。ちょうどさっきのギーくんみたいにね」

「チッ、化け物め」


 確かに再生した。が、それは胴体からではない。無数に飛び散った肉片の一つから僅か数秒のうちに全身が再生したのだ! 同時にはまるでコンピューター上での「消去デリート」をしたかのように消えていく。

 最早『再生』の概念を超えた別物なにかだ。

 そして絶句しているおれをよそに地面に落ちた服をともえは拾い、何の恥じらいもなくすぽっと上から被った。


「いつ見テもトモエちゃんのパフォーマンスは派手だナ。ついつい見惚れてしまウ」

「でも特にやましい気分にはならないと」

「もちろン」

「だってよ、ともえ。自慢の美貌がこれっぽちも相手にされない気分はどうだ」

「フンっだ! 別に虫に欲情されても嬉しくないし悔しくともなんとも思っていないんだからね」


 実際に全裸状態から服を着るとき、実った果実が激しく自己主張したが誰も気に留めていなかった……ってまずいまずい、折角会話させることで隙を見つけようとしたのに、いつの間にか向こうのペースに


「乗せられちゃった?」

「! 読んだのか、心を。それも」                  「失礼」

「そうだよ。これも超能力。でも最近奪ったものじゃなくて2代目の時のものだね。その時は大変だったんだよ? おっきな地震のせいで日本があーっと。おしゃべりはもうおしまい。きみの隙探しも終わりだね」

「あ? 何勝手に」

「気づいていないの? 左だよ左」


 そういわれて左を、左腕を見てみると。

 なかった。

 美しい切断面が丸見えだ。


「――ッ、いつの間に」

<レーダーには>

<なっなにも映ってないよ⁉>

「ふぅむ。信心が足りぬ故のことだろうよ」

「誰だ!」


 平然とおれの横を通る人がふたつ。共に男だ。

 片方は様々な武器を背負い腰には何本もの刀を差す、麻でできた簡素な衣服を纏う人物。首には無数の勾玉が紐に括られ、かけられている。彼の顔は編み笠に隠れていて見えないが特徴的な点が――笠を貫通し後ろへと伸びる立派な2本の、角。よく見ると鱗に覆われている。

 そしてもう一人は軍服の男。西洋のデザインに灰緑色。肩章けんしょう勲章くんしょうの類はなくシンプルな装い。被る帽子には黄色に縁どられた赤い星。その真ん中には縦に「八一」の文字。

 軍服の男が場の中央に歩むと、連中の姿勢がピシッと気を張ったものになった。


<こいつらの指揮官ということか>

<…………よっし、レーダーの復旧完了! さっきの戦闘でセンサーの類がイカれてたみたいだから最優先で処理したよ。その、ご主人様>

<腕の事は気にするな、それよりも>

<軍服の男、普通の生物――純粋なホモ・サピエンスだね>

<つまり――?>

<そゆこと>


 少し意外だ。こんな人外化け物連中のトップならそれ相応でもいいと思うのだが。


「おや。ともえもこちらに来ていたか。今の艦内の温度帯は君にとって致命的ではないだろうに」

「だって常に熱傷状態になるのは嫌だもん。べとべとするし」

「そうか。……その判断で欺喉起ギコウキは助かったようだな。結果的にはプラスとなったか」

「あレ。オイラ閣下に負けたって思われテる」

「実際負けただろ」

「君がそこのアダンと戦うと仮定した場合、敗北の可能性は9割にも達している。相性が悪いことに加え、そもそも非戦闘員の君には実戦経験がないからね。やはり調教師ティマーはそうらしく『ハイドラ』のを握るに限るな」

「そんなァ」

「ところで今回の戦闘はいい息抜きになったかね?」

「う~んンンン、うん、そうだネ! 何だかんだたのーしかっタヨ」

「それは重畳ちょうじょう。今後は外出の機会も多くしないとな」

「おオ、やったやっタ!」

「さて……」


 おれの目の前に軍服が立つ。おれと殆ど同じ背の高さ、180から185センチといったところか。抵抗する術を持たないおれのことを眼鏡の奥からじっと観察し、1分ほどして口を開く。


「その身体では初めましてだね、第四帝国国防軍、柔靭隊ハシシ所属レベル4オペレーターのアダン。私は……そうだね、一番懐かしいもう使うことのない名を名乗ろうか。中華人民共和国、人民解放軍東部戦区指導部所属、人民解放軍上将の李。 祐強ヨウチァンだ。その当時は日本軍や台湾反乱軍にオーストラリア軍などと戦いを繰り広げたものだよ。メンバーは皆『閣下』と呼ぶ。君もそうしてよい……もちろん好きにしてくれて問題ないが」

ゥ? いつの時代の、どこにあった国だ、それ」

「ふむ、君らの代では聞き覚えがないのは当然か……時は残酷なものだな。かつては世界の半分を支配し星海にまで手を伸ばした偉大なる名なのだが。問いに答えよう。つい最近まで存在した船団国家、翠玉国すいぎょくこくの前身だよ。1946年から2098年まで存在した」

「そうかい。おれのこと、だいぶ調べているみたいだな」

「わが組織『ディアドコイ』の面々は少数精鋭が故に耳がよいからね。もちろん目と鼻、舌もよい」

「……アンタは普通の生物にんげんか?」

「もちろんだとも。万全の君であれば一突きで殺せる」

「本当か? ならどうしてを従えることができる」


 聞きようによっては明らかな侮辱だが、目の前の軍人は少し微笑んだだけで滔々と返す。


「実に兵士らしい考え方だ。ああ、別に非難しているわけではないよ。それは決して間違っていない。例えばそこの彼女――ともえは今すぐに私を100回は殺すことができる。単に実力という観点から言えば私は部下に手も足も出ない。が、それは別に構わないのだよ。役割が違うのだから。あと、私の指揮官としての立場は代理だよ」

「よく喋るじゃないか。話し相手に不足していたか?」

「確かに! 確かにそうだ。これらはとっくに全員履修済みだからね。数百年からの老人の悪い癖だ」


 少しだけ肩をすくめて小さく笑う。その所作、その顔立ち、その動き。どれも本人の言う「老人」からは程遠い。


「さてと。前置きはもういいだろう。そろそろこうして参上した目的を言うとしよう。建前としては今君が所持している『鍵』の回収。そして本音は――勧誘だ。君と、そこのお嬢さんを、わが組織に。今のわれらは腕が立つ人材を欲しているのでね。来るべき最終決戦のために」

「勧誘だと? 参ったな。この一か月で2回目だぜその手合いはよ」

「先月のプラハでのことだね?」

「――どうして知っている、そのことは誰にも話したことはないのに!」

「耳がよいとさっき言っただろう? ああ、カマをかけたのではないよ。証拠に詳細な日時を秒単位で言ってあげようか」

「結構だ」

「そう望むのなら。話を戻そう。勧誘の事だが、もちろん無理やりということもできる。だが今は控えよう。少なくとも私は面々の自由意思を大切にしているのでね」

「……」

「不満なようだね? 君も、お嬢さんも、われらの同志となれば各々の目的を達成することができる。ウィンウィンの関係になれると思うのだが。猜疑の色が見える。何か悪い噂でも、聞いているのかな?」

「ああ、そりゃあもう、たーっぷりとな」

「悲しい誤解だ。どうすればその心が解けるかな?」

「じゃあそっちのことを色々と教えてくれよ。例えばお前らの目的、とか。相思相愛にしたきゃ歩み寄らないとな」


 そう簡単に口を割ってくれるとは思わないが……どう出る悪の組織の指揮官さんよ。と、思っていたら。


「いいだろう。そろそろ常識を変革アップデートしないといけないからね。情報は可能な限り隠すべきというのが一般常識だがそれは、大きな間違いだ。時には広めた方が有利な場合もある」


 予想に反しあっさりと彼は口を開いた。


「では、まずわれらの目的だが――だ」

「……ハッ!」

「何か可笑しいかい?」

「悪の組織・秘密結社としては随分と安直ベタだと思ってな」

「なるほど。ではこう言い換えたらどうかな? 宇宙を超え、神を殺し、その先へと征き、やがて我らは後継者となるだろう! と」

「質の悪い宣伝文句キャッチコピーだな」


 口ではそういきがるが、内心では放たれた文言に激しく困惑する。全く意味がわからん。句読点間に繫がりがこれっぽちも見えない。まるで思春期男子の妄想だ……待てよ。


「お前の言う『世界』って何だ? お前たちは何を征服しようとしている?」

「いい着眼点だ。ではまず問いをひとつ。あなたは何次元生物であるか?」

「はい? 何次元って、そりゃあ」

「先に言うと『三』は不正解だ」

「んっ……なら……」

ですわ」


 今まで沈黙を保っていたIRINAイリーナが唐突に口を開く。


「四次元だって?」

「私たちを仮に座標点Pとして考える時、X(幅)Y(奥行き)Z(高さ)の指標でもって表すことができますわ。そしてこれに場の空間であるT(時間)を足すことで……真に生きていると、この世に存在し続けているということが証明できる。これがないとわらわたちは1ミリたりとも進めませんもの」

「正解だ。よい知性をお持ちのようだ、お嬢さん。では四次元生物とは何をもってその概念を形とすることができるかな?」

「Tを知覚できるが、移動の際にTを自在に設定することができない――すなわち、一方方向にしか。私たちはそれを寿命と呼びますわ。あらゆるものに終わりがあると。それが世の理なのだと」

「素晴らしい。われらも同じ考えを持っているよ。この理論でいけば、Tを自在に移動することができれば、それは五次元生物ということになる。仮にそうなれば――」

「わかってきたぞ。五次元を知覚することができる、ということだな?」

「その通りだアダン。ここからが本題だ――ではその『五』とは何か?

 それが『』なのだよ」

「おもて?」

「そう」

「初めて聞く解釈だが――それがお前らの目的となんの関係があるっていうんだ」

「大いにあるとも。

 なぜなら                             「ズン」

 『表』があるとき、『裏』がある。                「ズシン」

 つまり、『裏』とは五次元のひとつ上、六次元を差す。       「ズシン」

 そしてここから――おっと。残念ながら時間切れか」


 突如、轟音。天井から。そして空が崩れ落ちてくる――さながら瓦礫による豪雨だ――!


「破れかけのメラのSherdenシャデン巫術ふじゅつ、〘nurヌラtholosトーロス〙が完全にやぶれたか。この続きはまた後で。瓊瓊杵ニニギ、頼んだよ」

「了」


 と共に現れた男が助走もなしに飛び上がり、空中に。その手には一振りの刀が。


「万葉――天地あめつちひらけし!」


 恐るべき速度で無造作に刀を振るう。そのたびに刀身から衝撃波が放たれ、落下してくる瓦礫を尽く、一つの例外もなく切り刻み無力化した。

 そして納刀しつつ着地。男に疲労の色はなく、汗の一滴も見当たらない。

 匠。そして権化ごんげ。そんな言葉が思い浮かぶ技だ。


 そして空いた穴から巨大な顎が突き破って落下、もとい突入してくる。大部屋を半壊させ、横たわる顎の持ち主は全身が灼熱し、鋼鉄の如き皮膚は地割れだらけ。鼓動と共に真っ赤な液体をそこら中から火山のように噴出させる。顎の上に縦一列に並ぶ無数の目玉も半数以上が潰れていて、全体として機能しているようにはとても思えない。

 要約すると満身創痍であった。


「これはまた派手に――全く、想定外だよ。メルトダウンとは、ね。必要な者は対放射性防護措置を。先代の遺産使用を許可する」

了解おうっ!」


 各々が――ともえだけは欠伸をしていた――懐から表面に幾重もの波を重ね合わせたような文様が書かれているカードを取り出し、頭上に掲げる。


 〖鎮加護持符アディシュターナ・LV10〗


 そう唱えると発動者の体が一瞬だけ輝く。のセリフから考えると今ので放射線耐性を上げた、ということなのだろうか。


「うおぅ。ハイドラってばボロボロだしちょっと熱そう。中にいたらキツそうだね」

「キツいとかその次元の話じゃなくてよ、放射被曝で死ぬんだけどな。普通は。ったく、呑気なお前ともえが羨ましいよ」

「わたしは平気だもんね」

「んンン、宇蟲シャッガイ様に委ねるのはやっパ駄目だったかナ。あの時ハ上手くいったけド」

「……訂正。お前ら、にな」


 彼らの会話を聞いている最中、ようやくおれは目の前の化け物――怪獣のことを思い出した。こいつ、IRINAイリーナと会うきっかけの、邪神と戦っていた奴じゃないか! ということは……

 おれが嫌な予感と共に頭上に視線を上げたそのタイミングで。


DdYyYYaaArLLLagiYAAaaa……


 勝ち誇ったような咆哮と共に頭部の46をこちらに向ける――邪神、Nouddxenzsノーデンスの姿が。戦艦『大和』の艦首で作られた大穴が蠢き、にたりと笑う。


SI NE


 そのの直後、主砲が火を噴いた!

 彼我の距離、100どころか50メートルもない。

 轟音。

 砲煙。

 火焔。

 砲弾。

 1コンマにも満たないその瞬間に、これら全てが同一となったカクテルとなり、光が――目の前に広がって――――死を、覚悟――――――――










醒め起きなさい。悪魔の皆様方。もう十分温まったでしょう」

⁅שיר שמחה⁆


⁅⁅⁅⁅⁅⁅♪O Freunde, nicht diese Töne! Sondern laßt uns angenehmere anstimmen und freudenvollere.Freude, schöner Götterfunken,Tochter aus Elysium Wir betreten feuertrunken.Himmlische, dein Heiligtum!♪⁆⁆⁆⁆⁆⁆




 光が一面に広がっていた。

 訪れるはずの破滅は左右に分かれて、紅海のように道を空ける。

 歓喜のうたが大気を満たす中、おれは呆然とすることしかできない。

 光がおれたちを庇っていたのだ。

 そして―― 

 ――光が、立ち上がる。

 ――光は直立二足歩行。

 ――その、いや、彼の全容があらわになったとき。

 ――その言葉は自然と口から出ていた。


 <ご主人様、って……!

  嘘、でしょう……? あんな、もの、いるわけ……!>


「――……だと⁉」



 

DdYyYYaaArLLLaAuAAaaa――!

GaaAAaA,WaloAAooOOOygaAAA――!


 邪神。巨人。共に咆哮しここに激突!

 本当の戦い、その第二幕が始まったのだ。

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