自然進化/創造進化/異元進化
この世界の何処かにて。
ちょ、おま、それはまずいですよ⁉ その流れは想定外すぎるって⁉
――このままでは両者の接触は確実、と。なるほど。彼らは電子空間に侵入し、メッセージの偽造を行ったようですな
ほーん、なかなかやるなぁ。ますます人間っぽくなりやがって、200年前とはえらい違いだぜ
――大王を喰らったからでしょうか?
いんや。これは仮説だが、いるな。学習した奴が
――なんにせよ、このままだと彼が死んでしまうかもしれませんな。足止めを提案します
まーた時間稼ぎか。ああもうめんどくせ。じゃあちょっくら皆殺しにしてくるわ
――あのけったいな二つ名を持つからには必要ないとは思いますがお気をつけて、我らのリーダー
――……もう行ってしまわれた、こうして会うのは初めてでしたがやはり先代。妙な感じだ。さて、そろそろハイドラに戻らねば。次はドッカーバンク。寒くなる寒すぎる……もう亡き故郷の平原が懐かしい……
[🥎Ludwg von Bethovn、2301、試作戦闘組曲第2番『Ready For War !』]
■
第四帝国 東南獲得仮領域 臨時第2番ノード『ダキア=シンギドゥヌム』/
しっきかーん
>何、異形の王が現れたって? マ?
冴えないとみせかけて爪を隠す副官
>マ。偵察機からの報告も入っているし、交戦情報も既に確認あり
しっきかーん
>ってぇことは、これは稼ぎのチャンスですよ!!
お、ちょうどいいタイミングでべオグからの増援も到着してるし……やっちゃう?
冴えないとみせかけて爪を隠す副官
>やっちゃいましょうよ
しっきかーん
>なら急いで指令出すンゴ
■
第四帝国 東南失地領域
MOB
>目標の座標報告は?
やらわかぐんそう
>タレコミが入りました。べオグからのものと大体一致してやす
MOB
>大体? まぁいい。一帯を吹き飛ばせばモーマンタイやろ
やらわかぐんそう
>あい。どの兵器にする?
MOB
>何があったっけ。
おっけっこーあんじゃん
じゃまずは榴弾砲、次に多段式ロケットシステム、〆は多目的誘導弾の三段撃ちにするか。オーバーキルかもしれんけど、まぁ相手はラスボスだしね、多少はね?
■
第四帝国 東南失地領域
レーダードーム最高☆彡
>ちゃんと見ているなやろー共?
チンピラ1号
>うらァあああ!
テッポウ・ダマ
>へいへい
誓って殺しは(ry
>感度良好。オーバー?
レーダードーム最高☆彡
>うぉっし、聞いて驚け今回の目標はなんと異形の王だ!
テッポウ・ダマ
>まさかのラスボスとエンカウントとはたまげたなぁ
レーダードーム最高☆彡
>そんなわけで栄えある俺ら『DOP KAN』隊が一番槍を――務めることになっ
■
アテヌルローマン野戦指揮所にて。
やらわかぐんそう
>着弾まで3、2、1……今!
MOB
>ひゃっはあ――ッ!! 汚ったねぇ花火ショウの始まりだぜ!
やらわかぐんそう
>次、多段式ロケットシステム……射撃開始!
■
教会フィラデルフィア跡地 上空6000メートル地点にて。
テッポウ・ダマ
>おいレーダードーム最高☆彡、なんか下はもう始まってるぜ?
レーダードーム最高☆彡
>ファッ⁉
誓って殺しは(ry
>余計な煽りをするからだ。先に行く
テッポウ・ダマ
>よしきた! ドタマをかち割ってやらぁ!
レーダードーム最高☆彡
>えっちょお前ら何勝手に――ええい残りの連中もとっとといけ!
■
Haxszthulr遭遇地点にて。
「【
「ちぇつ、よい機会だと思ったのに」
おれは一体何を見せられているんだ……どこからともなく現れた新しい邪神がHaxszthulrに説教をしている、ように聞こえる。𠮟られた方は少しばかり背丈を丸め、しゅんとなっていて、その周りには半円形のバリアーがあった。最初に唱えた急急如律令というやつだろうか。
「さてあの
<ッ!>
新しい邪神がこちらを――正確にはブレインの方を無数の眼球で直視する。彼は名乗らない。名乗りを上げる必要はない。彼ら邪神という存在は観た瞬間に名が綴りも含めて
彼は――
彼は赤と金の輝く九つの
そしてもっとも重要な点として、彼の眼球には
そのことを気づいた時、おれは背骨を伝って全身に逆流する恐怖を抑えきれなかった――なんだよこいつらはよぉどうしてこんなのが、
「ふうむ寄生者は吾輩のかおについてなにかおもうところがあるごようすで。こたえたいのはやまやまですがこのばにはじやまもおおいゆえひをあらためるとしましようか」
残念ながら縫い付けられた
【
「ふん」
剣を振るうという物理的な目で見ればその波動は線であり、面ではない。即ち――
「本当に出現したのですか。素晴らしいそれならば――
「それじゃぁたっくさんはりきっていっくよー! マジカル☆ツイン二ドル!!」
「フハハハハハ……これこそ我の腕の見せ所よ、
この様にいつの間にか包囲・展開した歩兵らによる攻撃を――ってお前ら⁉
「む? そこにいるのはアダンではないか! さっきぶりであるな」
「お前ら? モリイ湖の方に行ったんじゃないのか」
「うむ。しかしその方面のエネミーは突然全滅したようでな、故にこうして手伝いに来たというわけだ」
「ところでデュークくん、みつかった?」
「いいや、ってそんなことよりあいつらのヤバさが見てわからないのか、死にたくなかったらとっとと退け!」
「一体何訳の分からないことを言っているのです? それに見くびられたものですね説明の必要はないとは思いますが我らのランクは」
その時。
おれのHUD内に突然
<わ、なにこれ! こんな邪魔な画面消えちャエ■□□□>
<<《お待ちなさい愛しき構造体よ、産造構造体の言語に演算装置を傾けるのです》>>
<ハイ、オカアサン>
なんだって? そう疑問に思うよりも前に、入り込んでくる。思考を埋め尽くす。それは「秒」ですらない程の短い時間で。おれに伝える。その武器――神器のことを。
・神器『丙子椒林剣』
この殺戮構造体の効果は以下の通り。
1.全ての形態の生存構造体を以下のように分類する。
『自然進化/創造進化/異元進化』
持構造体がそれ自身の分類と異なる構造体を攻撃する時、その威力は極めて増加する。その逆の場合、もしくは生なき構造体を攻撃する時、その威力は極めて減衰する。
2.この殺戮構造体はいかなる手段でも劣化することはない。
3.この殺戮構造体は原則として破壊されない。
突如画面が消える。
そしておれは見た。
【黄金の微風】
フレンド達の攻撃は例によって風壁によって完全に阻まれるところを。
Haxszthulrが無造作に大刀を振るう。それを見た三者、それぞれの方法で防御態勢を或いは回避行動をとる――とろうと、した。それらは無駄に終わる。
触れるものを破壊することで結果的に防御する、プラズマ障壁。
生成原理不明の、思考を現実のものとした
鋭き波動はそれらを操者ごと一刀両断した。そこに感慨も慈悲はなく、極めて僅かの間故に、一切の断末魔もなく……
■
同時刻。
帝国殲滅統合任務隊第3軍団「アッタル」司令部にて。
冴えないとみせかけて爪を隠す副官
>各「Thundercloud」戦闘機部隊、全滅。先遣猟兵、全滅。ブカレからの砲撃によるダメージ、ほぼ「0」っス。
しっきかーん
>まぁそうだよなぁ。ラスボスの名は伊達じゃないってことね。ますますやりがいが出てきたぜッ!
こんなこともあろうかと……第二波攻撃隊の状況はどうなってる?
冴えないとみせかけて爪を隠す副官
>各「Windstorm」爆撃隊、目標地域まであと5分。臨時編成の海洋対地打撃群、巡航ミサイルの発射準備中。旧時代産超兵器……バルカン山脈超列車砲「アイムール」・「ヤグルシ」展開・照準完了、エネルギーチャージ率100パーセントっス。
しっきかーん
>予定通りだな。「アイムール」・「ヤグルシ」は150までチャージしてから
冴えないとみせかけて爪を隠す副官
>これぞお約束!
しっきかーん
>あたりまえだよなぁ? んで打撃群にはブッ
冴えないとみせかけて爪を隠す副官
>モード「機龍」は久々っスね。オラ、ワクワクしてきたっス! あ、「フランキスカ」の弾種の指定はどうします?
しっきかーん
>通常弾頭、サーモバリック、
■
Haxszthulr遭遇地点にて。
なるほどね、辺り一面に広がる無数の亀裂はHaxszthulrが剣を振るった跡だったのか。なるほどなるほど……クソじゃん。攻撃の余波だけで建物真っ二つとか威力イカレてんのか。何が「威力は極めて増加する」、だ! 極めてなんてレベルじゃねぇだろうが!
んなことより……
「おいブレイン、どうしたんだ急に」
<ん? 何のこと?>
「何って……なんかフリーズしていただろうが、それに<ハイ、オカアサン>とか何とか言っていた」
<こんな状況でそんなこというワケないじゃないですか。ご主人様ひょっとしてまださっきの自我崩壊の>
「やかましいわ」
ふん、さっきの動作はちゃんと録画しておいたからな、後でキッチリと聞こうじゃないか――ここから生きて帰れれば、の話だが。
■
第四帝国 南獲得仮領域 臨時第4番ノード『トラキア=テッサロニキ』/南南東100キロの地点、テルマイコス湾海上にて。
提督8号
>各艦の状況知らせ
ラッキー・E
>旗艦「サスケハナ」、以下「ミシシッピ」、「サラトガ」、「プリマス」。各艦巡航ミサイル「フランキスカ」の発射準備完了。
提督8号
>よし、射撃開始!
■
6秒後。
Haxszthulr遭遇地点にて。
<うわっやばいやばいこのままじゃ――>
「どうした⁉」
<今ワタシ達がいるこの場所に攻撃が、さっきのより10倍以上の威力の――総攻撃が迫ってる! 陸・海・空から!>
「通信解析の結果か」
<うん!>
なら確実だ。HUDに表示された追加情報には各種ミサイル・砲爆撃の到達予想時刻とその予測範囲が示される。
今纏っているFDS(散布型反射緩衝フィールド)はこういった物理的なものには何の効果も示さない。ナノプレートだって決して無敵ではない。
ならばもう手は一つしかない。本来の目的――
「オォ、オ、、ゲロォ……ェ」
Haxszthulrが意味不明な行動をしていた。吐いたのだ。仮面の下からは
「おうよそろそろよいたいみんぐでしよう。さあめいれいを」
「うむ。
Haxszthulrは最後に己が吐き出した髑髏を見て言った。
それから直ぐにおれは思い知ることになる。邪神の、異形生命体の、その実力の片鱗を。
それは対比であった。
とどろく
小さな大声が聞こえた。足元から。
そして吹き上がったのだ。世界が。
そして切り裂かれたのだ。世界が。
何かがこの大地へと這い上がってくる――――
テ……
Teke――
テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!Tekeli-li!テケリ・リ!テケリ・リ!テケ――
――テケリ・リ!Tekeli-li!
「「豁サ縺ュ《死ね》、氏ね、梓ね、子ね、死ね、シネ、しね」
「piTYa4ggutU。002ネんごけて熟成じタあのりーゆーうーヴぉよふおう」
「nJaa4ggutU。MInnAデちからヲあヴぁるせヴンンdあ!」「云おう、うタオう、zaげぼu」「梓ね、子ね、豁サ縺ュ《死ね》、シネ、しね、氏ね、みぃiイんナ死ね!!!」
――「「「「iデ8、
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