始まりの真相

 命というものは、儚いからこそ、尊く、厳かに美しいのだ。

 ──トーマス・マン


 人間の"魂の重さ"は4分の3オンス(21.262グラム)。

 ──ダンカン・マクドゥーガル





ファイル名:ガイアンくんが回収してきた械国日本かいこくにほんのいち資料

作成日時 :2299年、1月14日 11:23:03

編集者  :序列4位、「王の頭脳」パラケルスス研究主任

機密レベル:2

状態   :未公開





⎾⎾⎾                                ⏋⏋⏋

          さぁ、キミも一緒に楽園に行こう!

        永遠に生きることのできる夢のような世界へ!


縺昴?縺溘a縺ォ蠢?ヲ√↑縺薙→縺ッ谺。縺ョ繝壹?繧ク繧定ヲ九h縺……

<データ破損、修復困難、以下の「化け」は元データの痕跡>


彼ら????????りになってもよ???か?

                   蠖シ繧峨?雜?超人だなんて帙↑繧薙※閾ェ遘ー縺励※縺?k縺代←


縺昴s縺ェ繧ゅ?縺ッ縺ゥ縺?→縺ァ繧ゅ↑なる!


君たちはあの黒船・白船の勇士を隕九◆縺具シ?シ、我々と同じになればあの力が無条件に繧ゅ◆繧峨&繧る!


常人よ、今こそ輝きし第四蟶晏嵜の力を借りて立ち上がろう!

そして「ポイント」を稼いで一緒に讌ス蝨行きを目指そうじゃないか!





「繝昴う繝ウ繝」、Ptの稼ぎ方


・邪魔な異形生命体を狩ろう!

一匹につき10Ptが加算されるぞ!


沢山狩れるから直ぐにPtが貯まる<データ破損>…………でも賢明なキミならもっと遞シ縺たいよね! そんな貴方☆に朗報!


ちょっと難しいけど、以下の対象を狩ると多くのポイントが得られるぞ!

ついでにストレス発散しよう!


                          ・神国日本人を狩ろう!

一匹につき10000Ptが加算されるぞ! もし相手が超人のうりょく持ちであれば更に50000Ptがボーナスとして<データ破損>…………



                               《手に入れたPtの使い道は?》


・まずは楽園行きのための装備を整えよう!

 具体的には各種パーツ・装備を入手、武器は自分好みにアップグレードして<データ破損>…………効率よく人狩りを楽しもう!

そして皆で楽


<データ破損><データ破損>縺薙l縺九i縺ッ蜈キ菴鍋噪縺ェ譁ケ豕輔r縺帙▽繧√>縺吶k縺ュ縲√∪縺<データ破損>莠コ菴薙?蠑ア轤ケ縺ッ縲√∪縺√↑繧薙→縺ェ縺     <データ破損>例えば肺に穴を開けると息が苦しくなるからかなり行動範囲を狭めることができ<データ破損>荳。雜ウ縺ョ閹晞Κ蛻?r縺ク縺玲釜繧九?繧ゅ♀縺吶☆繧√□縲√%縺ョ蝣エ蜷医?<データ破損>  <データ破損>   <データ破損>  <データ破損>とても必要Ptが高いから思わず躊躇してしまいそうだけどナノマシン弾頭も縺翫☆縺吶aだ! これは一度体内に打ち込めば相手を常に傷つけて弱めることができるよ!<データ破損>ただしこれで相手を倒すことはできないから注意してね! 十分に弱ったところを<データ破損>…………多数の逶ョ讓吶r縺セ縺ィ繧√※蛟偵☆縺ェ繧であれば毒ガスがオススメだよ! 例えばこのホスゲンであれば比較的スマートに谿コ螳ウできるのでお子様でも安心! 荒稼ぎしてみたいときは是非試してみてね。ただ使用Ptは散布時間ごとに計算するから使い過ぎに<データ破損>……



・緊急特別★クエスト★

以下の目標を討伐したら、な、なんと100億Ptをプレゼント!

親しいプレイヤーに分けるもよし! 迢ャ繧雁頃繧√☆繧九b繧医@!

これで<データ破損>


 標的:グンソー・ヒロシ

生息地:京都

    上海


<以下、復元不可。>


⎿⎿⎿                                ⏌⏌⏌  


◇応援コメント欄

 注意事項:メンバー同士での交流を楽しむこと。

      誹謗中傷は厳禁。

      情報提供者に敬意を払え。なんたって情報は最大の資源だからな! 

      ──パラケルスス


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<編集者用メモ>

 はぁ。ガイアンくんめ、もう少しまともなモノを回収してこないか全く。

 これでは史料としてはあまり「鮮度」がよくないんだよなぁ。うーん、これは当事者たちにインタビューをしたとしても……意味はなさそう。


 Doctorの報告によれば神国しんこく人は何も知らなかったようだからね。

 あいつらと和平? 話し合い? 全く。なんという愚かなことを、滑稽なんてレヴェルじゃないぞ。


 家畜と対話する捕食者がどこの世界にいるというんだ。


 衣食住全てが自動的に提供される械人かいじんにとって生活必需品の第一位は「」だ。

 そして彼らはその娯楽で得たPtを使用することで自己を保つことができる。薬物中毒者のようにね。それとも趣味は食事です! って表現した方がいいのかな。

 械人かいじんは確かメンテナンス、とか表現していたっけ。あれはまぁ方便みたいなもので実際そんなものは故障でもしない限りは要らないのに。


 要は為政者が民を好き勝手操るための鎖だね。


 食物連鎖から外れた罪を背負うヒト。

 そして更に万物の鎧たる肉体を捨てた者たち。

 それは罪より重き太初の罪、原罪。

 魂の重みすら捨てて得たものは、存在無き名前だけのいましめってところか。


 …………異形ですら命をかけて戦うというのに、こいつらときたら。

 どうか惨めな最期消失を迎えて欲しいものだね。











 「なぁ、見ているんだろ。見ているよな。ワタシは知っているんだぞ。

 お前だよお前。お前は、どうして。どうしてワタシ」





⎾⎾⎾                           ⏋⏋⏋

       警告! 以下の文章を削除しますか?

   「なぁ、見ているんだろ。見ているよな。ワタシは……」

          <はい>◀ <いいえ>

⎿⎿⎿                           ⏌⏌⏌











 もちろん、知っている。

 だが、全てを識る大いなる流れは、答えることなく流れ続ける。


 もっとも答えたところで──伝わらないだろう?

 腸内細菌にはさ。はっはっは。

 

                               第9章 END



こんにちは。

ラジオ・Kです。


このエピソードはお手数ですがPCで、或いはPC表記にして読むことをお勧めします。でないとやたら表記が乱れてしまう可能性がありますので。


まずはお詫びを。


前章にて「次で第一部完結となります」などと見栄を張りましたが……

色々と考慮した結果、残り3話(おそらく)は新しい章にしたほうが構成上よい、ということになったので。

もう少しだけ、第一部は続きます。


お楽しみに!



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